中防灰溶融施設は、スラグ鉛溶出に伴う設備改善、排ガス中の水銀濃度規制値超過に伴う改善対策工事と、操業開始後の度重なるトラブルで、施設そのものへの不信感と安全性について非常に危惧を感じている。
■中防灰溶融施設対策工事の結果について
◇東京二十三区清掃一部事務組合からの報告
中防灰溶融施設の水銀対策工事の完了に伴い、1、2、4号炉の確認試験を行いましたので、結果を下記のように報告します。
1.排ガス測定結果
1、2、4号炉の測定結果は、法規制値及び自己規制値を満たしていました。(省略)
2.スラグの重金属等溶出試験結果
1、2、4号炉の検査結果は、いずれも有効利用の基準を満たしていました。(省略)
●6月23日開催の区議会清掃港湾・臨海部対策特別委員会で上記の報告があった。
議員からは厳しい質問も出た。
H議員:事故続きでメーカーの欠陥施設なのではないか。メーカー側は事故をどのように総括しているのか。(メーカーは三菱重工業)
一組:これまでの清掃工場併設の施設と違って、中防は単独施設の処理という認識に欠けていた。現在、1炉と3炉について(?)瑕疵判定中である。9月末までに終了させる。
●やはりきっちり欠陥商品であることを判定してもらって、多大な損害を賠償してもらわなくては。前回の話では、改修工事、調査にかかった費用はすべてメーカー負担。運転管理費について、メーカーは難色を示したが度重なる交渉の結果、操業を停止している間の委託費を減額した。(プラント総工費は184億円、運転管理費は年間4億円のうち7千万円を減額)
●傍聴後、資料を見ると、スラグに関して重金属等溶出試験結果だけで、含有量試験結果の報告はなかった。ここのところ、廃プラスチック焼却実証確認試験で鉛の含有量オーバーが気になっていたので、すぐに担当課に確認を入れたり東京二十三区清掃一部事務組合に問い合わせをしたのだが~結果的に基準値オーバーはしていないということであった。
●もしかしたら、含有量は危ない数字なのかな?と勘ぐったりしたのだが~ よく考えたら、抜き打ち検査でも何でもないのだから、十分いい数字になったものを結果として出してくればいいのだから~ ちょっと考えすぎでバタバタしてしまった。信頼関係がないというものは疑心暗鬼で~ 精神衛生上よくない。嫌だな~反省
●スラグとしての有効利用を言うからには、やはり溶出・含有ともに結果を示すべきだと思うが~ 実証確認のデータを見る限りでは溶出量と含有量は必ずしも相関があるわけではない。結局、一組としては埋立基準に適合していればいいという逃げもあるし。
追記(2008/07/24)
23区灰溶融施設の溶融スラグの鉛や水銀の試験結果が気になっていたので、平成19年度と平成20年度直近までの溶出試験・含有試験結果の情報開示請求をした。
時間がなくてまだ整理ができないのだが、けっこうな頻度で基準値をオーバーしている。
中防施設でも今年5月の試験で鉛含有量が200mg/Kgが一度あった。
基準値は150mg/Kg以下。
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