東京23区のごみ問題を考える

脱焼却の循環型ごみ処理システムは可能か!!
~ごみ問題のスクラップブックとして~

平成28年度 東京23区の1人1日当たりのごみ排出量は964g、リサイクル率 R 16.8%、ごみ処理量は311万トン、直接焼却率は84.3%

2018年04月15日 12時48分07秒 | 東京23区のごみ

東京23区の清掃事業
23区の一般廃棄物の処理は、収集・運搬は各区で行っているが、中間処理は東京二十三区清掃一部事務組合の共同処理体制である。そして、最終処分は東京都という役割分担で少々複雑である。環境省の「一般廃棄物処理事業実態調査」でも23区に関しては、区別のデータは人口のみの掲載で、ごみの排出量や処理量は「東京23区分」としてひとくくりの集計結果となっている。基礎的自治体としての廃棄物行政も、とりまとめの数字の上でも、なんとも中途半端な現状である、、、

平成28年度 全国の一般廃棄物の排出及び処理状況等の調査結果を取りまとめ

1.ごみの排出・処理状況
・ごみ総排出量       4,317 万トン(前年度 4,398 万トン )[ 1.8 % 減 ] ←東京都443万トン、23区327万トントン
1人1日当たりのごみ排出量  925 グラム(前年度 939 グラム )[ 1.5 % 減 ] ←東京都897g、23区964g 
(参考:外国人人口を含まない場合 942 グラム、前年度 954 グラム [ 1.3 % 減 ])
・最終処分量         398 万トン(前年度  417 万トン )[ 4.6% 減 ]
・減量処理率         99.0 %  (前年度 98.9 %) 
・直接埋立率         1.0 %  (前年度 1.1 %)
・総資源化量        879 万トン(前年度 900 万トン )[ 2.3 % 減 ]
リサイクル率        20.3 %  (前年度 20.4 %) ← 東京都22.1%、23区16.8%

 

従って、環境省の一般廃棄物処理事業実態調査結果には、23区別の1人1日当たりのごみ排出量やリサイクル率は計算されていない。23区でも、清掃一組でも、ごみの総排出量やごみ処理量、中間処理後の再生利用量、最終処分量等を各区別に案分できなかったということだろう。ありとあらゆる清掃行政の全てを網羅したかのような、あのエクセルデータの集計表を見るだけでも頭が混乱するのではあるが、、、


環境省の平成28年度調査結果
23区分の集計結果(括弧内は平成27年度)
 総人口 : 9,292,776 人、(9,190,237人)
 ごみ総排出量 :  3,268,940トン、(3,315,207トン) 
 1人1日当たりの総排出量 :   g/人日、(986g/人日)
 ごみ処理量: 3,111,267トン(3,148,386トン) 
   直接焼却量 : 2,621,346トン、(2,644,525トン)←直接焼却率は84.3%(84.0%)
   直接最終処分量 : 3,955トン、(4,205トン)
   焼却以外の中間処理 :159,799トン、(166,195トン)
   直接資源化 :326,167トン、(333,461トン) 
 中間処理後再生利用 : 41,016トン、(41,907トン) 
 リサイクル率 R:16.8%、R’:16.5%、(R:17.1%,R':17.0%)
 最終処分量 : 348,675トン、(365,487トン)
   直接最終処分 : 3,955トン、(4,205トン)
   焼却残渣 :282,000 トン、(294,467トン)
   処理残さ : 62,720トン、(66,815トン)
 集団回収量:188,480トン(197,763トン) 

'ごみ総排出量 (計画収集量+直接搬入量+集団回収量)
'1人1日当たりの排出量:'合計(ごみ総排出量)*10^6/総人口/365
'ごみ処理量 (直接焼却量+直接最終処分量+焼却以外の中間処理量+直接資源化量)
'リサイクル率 R:(直接資源化量+中間処理後再生利用量+集団回収量)/(ごみ処理量+集団回収量)*100
'リサイクル率 R’:(直接資源化量+中間処理後再生利用量〔固形燃料、焼却灰・飛灰のセメント原料化、セメント等への直接投入、飛灰の山元還元 を除く〕+集団回収量)/(ごみ処理量+集団回収量)*100


平成28年度の23区の1人1日当たりのごみ排出量は
環境省のデータは空欄ではあるが計算式では
964g/人日となる

一人当たりのごみ量は年々減少しているが、、、リサイクル率も低迷、、、
東京都全体のリサイクル率の減少も、やはり23区分が原因か、

とりあえず、環境省の計算式で、23区別の「1人1日当たりのごみ排出量」と「リサイクル率」に近い数字を知りたくて、23区と清掃一組で公開している清掃事業の年報、区別持込ごみは清掃一組の各区の特別区分担金納付額算定の区別持込ごみ量の数字を環境省のエクセルデータに入れ込んでみた~

1人1日当たりのごみ排出量もリサイクル率も自動で計算してくれるのだが、、わからない数字もあるので、おおざっぱな勝手な解釈で当て込んだので、だいぶん誤差が生じた。従って、区別の1人1日当たりのごみ排出量として出てきた数字は、若干多めになっている。また、リサイクル率は、中間処理後の再資源化量など区別に案分していないので、実際には、リサイクル率ももう少しは高めになるかな???


環境省の元データ「東京都集計結果(ごみ処理状況) (xls 2,749KB)
元データの東京23区分の総人口は空欄となっている。そこに人口を入れると、自動計算で、1人1日当たりの排出量合計と、生活ごみ、事業系ごみの数字がでてきたのだが、、

●23区のごみ処理集計(区別)独自試算

 ←クリックで拡大

 

ということで、全国平均と比べても、23区の平均は、1人1日当たりのごみ排出量は多いのだが、練馬、杉並、中野と、半数以上の区は全国平均よりも少ないごみ排出量となっている、

しかし、千代田、港、中央、新宿、渋谷と、、昼間人口が圧倒的に多くて、事業系ごみの多い区も、住民基本台帳人口で1人当たりを計算するのだから、酷といえば酷である、、、


●23区別 ごみと資源の総排出量(平成28年度)

 

 

●23区別 1人1日あたりのごみ排出量とリサイクル率(平成28年度)


●23区別 1人1日あたりのごみ排出量とリサイクル率(平成28年度)並び替え

 

 

関連(本ブログ)
23区清掃一組 「清掃事業年報(平成28年度)」 --23区のごみ量は約275万トン前年よりも微減-- 2017年08月25日

--この1人1日当たりごみ量は「区収集ごみ」だけの計算--
(区収集ごみには、小規模排出事業者のごみも含む)
環境省の計算式に含まれる事業系ごみ量、資源回収量、集団回収量は除く

 23区の場合、正式に出されている区別ごみ量は、「区収集ごみ」と「資源」のみである~


◆23区 【区収集ごみ】1人1日当たりごみ量(g)一覧表◆

-順位のようになってしまったが、単純にエクセルで並び替えをしたため、同量のごみ量の区も多々あり---

江東区、平成28年度も杉並、練馬に次いで3位になっている
不燃ごみの全量リサイクルが効いているのか、、、


 


 

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