日本とEUの一般廃棄物処理(焼却)の単純比較(2021年)
日本 ごみ総排出量は 4,095 万トン、1人1日当たりのごみ排出量は 890 グラム、
・焼却施設 1,028施設、直接焼却率 79.9 %
・余熱利用を行う施設数は729施設、余熱利用なしは299施設
・発電設備を有する施設数は 396施設、発電なしは632施設
EU加盟国 都市廃棄物が 235,433千トン発生、1 人当たり 527 kg
※ヨーロッパで稼働しているWtEプラント(有害廃棄物の焼却は含まない): 504施設
※cewep「2020 年のヨーロッパの廃棄物発電プラント」から
・焼却率は約26%
・Recovery - energy recovery (R1) 25.7 %
・incineration (D10)(エネルギー回収を伴わない焼却) 0.5%
そもそも一般廃棄物の定義も廃棄物焼却の定義も異なるので比較にもならないが、、、
ヨーロッパは、日本のような小規模の焼却炉はほとんどないので、EUもエネルギー回収を伴わない焼却はほとんどない、、、
埋立回避、リサイクルも増えたが焼却も増えた~
英国では、ごみの埋立て処理からの移行が進められており、、、英国内だけでも日立造船19件も受注というのだから驚く、、
EUの廃棄物枠組み指令
廃棄物の回避とリサイクルの強化、生ごみ活用の強化、EU埋立指令、、
EU加盟国、埋立回避から廃棄物焼却への移行はどこまでいくかとても気になる、、、
日本環境衛生センターの「EUの廃棄物処理」で、、
EUの埋立て率・資源化率の目標、廃棄物焼却処理、リカバリーの定義、生分解性都市ごみ、英国廃棄物管理などがパワポ資料のまとめがとても役立つ、、、
EU加盟国の都市廃棄物の処理状況、2010年から2014年まではグラフ作成したものの、その後のデータがうまく一覧になっているものをみつけられず、加盟各国の埋立回避の状況も中断、気にはなっていたが、、、cewep(欧州廃棄物発電所連合)のサイトで、EU加盟国の「都市廃棄物処理状況(2010年~2021年」をグラフで公開しているのはみていたが、、一昨日、その元データをやっとみつけた~
1995年から2021年までの加盟国の都市廃棄物の処理状況がエクセルファイルであったので、処理状況推移などグラフにしてみた~
「元データ」のダウンロード方法
ユーロスタット(欧州連合統計局)のサイトを自動翻訳でみると、、
かなり意味深な???翻訳もあるが、、、
「Municipal waste by waste management operations (env_wasmun)(廃棄物管理業務による一般廃棄物( env_wasmun ))」の左端の[+]を開く→「ダウンロード」クリック、「完全なデータセット スプレッドシート」をクリックしてエクセルファイルをダウンロードできる。「加盟国の都市廃棄物の処理状況」がsheet20まであり、、目次、説明などあり、偶数Noシートは一人当たりのキログラム、奇数Noシートは年間発生、処理、数量、
以下、ユーロスタットのデータからグラフ作成
都市廃棄物の処理内訳(項目)、EU作成グラフ「一般廃棄物統計」の元データ(エクセルファイル)をみると、「Other」の数字は、「Sheet 2 Waste generated」から「Sheet 8 Disposal - landfill and other (D1-D7, D12)」「Sheet 10 Disposal - incineration (D10)」「Sheet 12 Recovery - energy recovery (R1)」「Sheet 16 Recycling - material」「Sheet 18 Recycling - composting and digestion」の差し引かれた数字と合致していたので同様にした。いわゆる「廃棄物の発生量」から「埋立、焼却、リサイなど」を差し引いた数字が「Other」となっていた。しかし、元データ、差し引くとマイナスになる国もあり、グラフ作成時、マイナスや100超える国は若干の数値なので数字にのせなかった。「焼却」や「リサイクル」はそれぞれの合算数値のSheet もあり。
●EU加盟国などの一般廃棄物処理状況(2021年)
元データ、年によって欠落の国もあり、、、掲載されている最新データの年をいれた~
フィンランド、スウェーデンの焼却率は60%である。デンマークが焼却率が多いと思っていたが41%(2020年は53%)、しかし、OEDCのデータでは67%となっている。またまた入力ミスかと数字の見直しをしてみたが間違いなし、、何が原因かよくわからない???
●EU加盟国などの一般廃棄物処理状況(2021年)(「埋立」少ない順に並び替え)
●一般廃棄物排出量 2021年(1人当たりのKg)
●一般廃棄物排出量 2021年(1人当たりのKg)(少ない順に並び替え)
2021年、EU加盟国でごみ排出量の一番少ない国はRomaniaの302Kg、一番多い国はAustriaの835Kg
●EU加盟国の1人当たりのごみ排出量、
2006年と2021年の比較、約半数の国は増加、
●EU加盟国の1人当たりのごみ排出量、
1995年から5年ごとの排出量をみても約半数の国は増加、
● EU加盟国など、国別の廃棄物発生量、処理量の推移
入力ミスではないかと思うほど、年ごとに大きな変化のある国あり、念のため、1人当たりの発生量もグラフに加えてみたが、、同じような増減の激しい国あり、、、
元データでは、【Special value】 : not available 、【Available flag】be break in time series, estimated、b break in time series、e estimated、p provisional、s Eurostat estimate」の注釈あり(元データ参照のこと)
埋立回避から「リサイクル」や「焼却」への移行がみてとれる。特に「incineration (D10)」から「energy recovery (R1)」への乗り換えも明確になっている~
● European Union - 27 countries (from 2020)
● Belgium
● Bulgaria
● Czechia
● Denmark
● Germany
● Estonia
● Ireland
● Greece
● Spain
● France
● Croatia
● Italy
● Cyprus
● Latvia
● Lithuania
● Luxembourg
● Hungary
● Malta
● Netherlands
● Austria
● Poland
● Portugal
● Romania
● Slovenia
● Slovakia
● Finland
● Sweden
● Iceland
● Norway
● Switzerland
● United Kingdom
● Bosnia and Herzegovina
● Montenegro
● North Macedonia
● Albania
● Serbia
● Türkiye
● Kosovo*
とりあえずは英国の焼却処理移行の状況をみたかったので
英国の処理割合の推移をみてみた~
追記(2024年1月18日)
※データ入力やグラフ作成は全く苦にならないのだが、その後の入力ミスなどのチェックがかなり面倒、、時に、意味不明の間違いに後で気づくことがある。エクセルデータでコピペも簡単で、自動計算などはただ引っ張っていくだけなのだが、英国の2005年におかしな数字が入っていた~ ブログ上に画像の複数アップロードで訂正前後の画像が混載してしまった、、、
●United Kingdom(2024年1月21日修正)
EUデータから作成分
●英国の処理状況、OECDのサイトの2021年までデータでグラフを作成すると、、
●英国 OECD元データグラフは、、、
●EU加盟国の1人当たりのごみ排出量、
2006年と2021年を比較すると、約半数の国が増加傾向、半数は減少、、、
EUの廃棄物規制、効果がでるのはまだ先か、、、
(一部抜粋)詳細は「一般廃棄物統計」へ~
一般廃棄物統計
2006 年と 2021 年に発生した都市廃棄物
このセクションでは、都市廃棄物の管理における違いを示し、埋め立て、焼却、リサイクル、堆肥化された都市廃棄物の報告量に基づいて処理戦略を特定します。EU 加盟国は、エネルギー回収を伴う焼却とエネルギー回収を伴わない焼却を区別するよう求められます[1]。この記事では、焼却された総量のみが分析されています。