環境省「令和元年度ダイオキシン類に係る環境調査結果(総括表)」から
公共用水域の水質・底質では、それぞれ環境基準を超過した地点あり
環境基準超過地点は下段に抜粋、
大気中ダイオキシン類は621地点(1,816検体)で調査
環境基準(0.6pg-TEQ/m3)を超過した地点はゼロ
平均値は 0.017 pg-TEQ/m3
濃度範囲は 0.0025 ~ 0.24pg-TEQ/m3
発生源周辺の測定地点になぜだか東京や千葉はない
是非とも廃棄物処理施設の多い中央防波堤内側埋立地も測定地点にしてほしいものだ。
廃棄物焼却施設に周辺大気のダイオキシン類の測定は義務づけられているわけではないが、それでも23区の清掃工場は、清掃工場敷地境界や周辺の大気を測定している。近年は異常値は出ていないようだが2000年頃はかなりの高濃度の地点もあった。また、中央防波堤内側埋立地のPCB廃棄物処理施設や産廃焼却施設の敷地境界の大気中ダイオキシン類測定でも異常値は度々でてくる。たまたま年に数度の測定でこうも異常値が検出されると、測定していないときはどうなっているのかと不安になる、、、ただし、何しろ年間平均値なので、測定回数を増やせば、0.6pg-TEQ/m3は軽くクリアできるのでなんというか、、、
環境省 令和3年3月30日
令和元年(2019年)度ダイオキシン類に係る環境調査結果について
ダイオキシン類対策特別措置法に基づき、令和元年度に国及び地方公共団体が実施した、全国の大気、水質(水底の底質を含む。)、地下水質及び土壌のダイオキシン類に係る環境調査結果を取りまとめましたので、お知らせします。(詳細は添付資料1参照) |
1.調査の概要
各環境媒体における調査地点数及び検体数は以下のとおりです。
(1)大気 : 621地点(1,816検体)
(2)公共用水域水質:1,411地点(1,826検体)
(3)公共用水域底質:1,179地点(1,253検体)
(4)地下水質 : 498地点( 506検体)
(5)土壌 : 825地点( 825検体)
2.調査結果の概要
各環境媒体における調査結果概要は表1のとおりです(総括表は添付資料2参照、年度毎の推移については添付資料3参照、継続的な調査地点における推移については添付資料4参照)。
大気、地下水質及び土壌では、全ての地点で環境基準を達成していましたが、公共用水域の水質・底質では、それぞれ環境基準を超過した地点がありました。
表1 令和元年度ダイオキシン類に係る環境調査結果概要
環境媒体 |
地点数 |
環境基準超過地点数 |
平均値* |
濃度範囲* |
大気** |
621地点 |
0地点(0.0%) |
0.017 pg-TEQ/m3 |
0.0025 ~ 0.24 pg-TEQ/m3 |
公共用水域水質 |
1,411地点 |
19地点(1.3%) |
0.19 pg-TEQ/L |
0.010 ~ 3.5 pg-TEQ/L |
公共用水域底質 |
1,179地点 |
5地点(0.4%) |
6.4 pg-TEQ/g |
0.014 ~ 520 pg-TEQ/g |
地下水質*** |
498地点 |
0地点(0.0%) |
0.047 pg-TEQ/L |
0.0085 ~ 0.31 pg-TEQ/L |
土壌 **** |
825地点 |
0地点(0.0%) |
3.0 pg-TEQ/g |
0 ~ 210 pg-TEQ/g |
*: 平均値は各地点の年間平均値の平均値であり、濃度範囲は年間平均値の最小値及び最大値である。
**: 大気については、全調査地点(667地点)のうち、夏季・冬季を含む年2回以上の調査が実施された621地点についての結果であり、環境省の定点調査結果及び大気汚染防止法政令市が独自に実施した調査結果を含む。
***: 地下水質については、環境の一般的状況を調査(概況調査)した結果であり、汚染の継続監視等の経年的なモニタリングとして定期的に実施される調査等の結果は含まない。
****:土壌については、環境の一般的状況を調査(一般環境把握調査及び発生源周辺状況把握調査)した結果であり、汚染範囲を確定するための調査等の結果は含まない。
なお、簡易測定法による8地点8検体のデータは、平均値、濃度範囲の算出の対象外である。
このほかに、土壌では継続モニタリング調査(1区域1地点、1検体)が実施された。
3.今後の取組
今後も、ダイオキシン類対策特別措置法に基づき、ダイオキシン類の環境中への排出の低減、環境調査の適切な実施等に努めます。
添付資料1 令和元年度ダイオキシン類に係る環境調査結果(本文)
添付資料2 令和元年度ダイオキシン類に係る環境調査結果(総括表)
添付資料3 年度別調査地点数及び濃度推移
添付資料4 継続調査地点におけるダイオキシン類の濃度(平均値)の推移
環境基準超過地点抜粋
【公共用水域水質】
調査地点数1,411地点 基準超過地点数19地点
環境基準値1pg-TEQ/L 以下(年間平均値)
都道府県 水域分類 水域名称 地点名称 水質(pg-TEQ/L) m n 平均値 最大値
宮城県河川高城川明神橋 1 1 1.6 1.6
宮城県河川鶴田川下志田橋(サイホン)1 1 2.9 2.9
茨城県河川山田川荷下橋 1 2 1.2 1.9
埼玉県河川綾瀬川上流槐戸橋 2 4 1.2 2.1
埼玉県河川綾瀬川上流上綾瀬橋 3 4 1.5 2.8
埼玉県河川新方川昭和橋 2 4 1.4 3.2
千葉県河川木戸川木戸橋 1 2 1.1 1.4
千葉県河川南白亀川観音堂橋 1 2 1.2 1.4
千葉県湖沼手賀沼下手賀沼中央 2 2 1.9 2.6
新潟県河川信濃川中流庄瀬橋 3 4 1.8 3.1
新潟県河川信濃川下流平成大橋 2 4 1.1 1.6
潟県河川関川下流稲田橋 2 4 1.8 4.8
新潟県河川保倉川下流古城橋 1 4 1.7 5.2
新潟県河川福島潟潟口橋 3 4 1.3 1.7
静岡県河川太田川水域今之浦川於福橋 1 1 1.1 1.1
愛知県湖沼油ヶ淵中央 3 4 1.3 1.9
三重県河川笹笛川八木戸橋 1 4 1.2 3.0
大阪府河川古川徳栄橋 3 4 1.2 1.5
大阪府河川玉串川JAグリーン大阪前 1 2 3.5 6.5
【公共用水域底質】
調査地点数1,179地点 基準超過地点数5地点
環境基準値150pg-TEQ/g 以下(年間平均値)
都道府県 水域分類 水域名称 地点名称 底質(pg-TEQ/g) m n 平均値 最大値
埼玉県河川伝右川伝 1 1 200 200
東京都河川横十間川天神橋 1 1 180 180
富山県河川富岩運河、岩瀬運河及び住友運河萩浦小橋 1 1 520 520
大阪府河川木津川運河船町渡 1 1 200 200
大阪府河川神崎川千船橋 1 1 330 330
(参考)各環境媒体における環境基準値
大 気 :0.6pg-TEQ/m3以下(年間平均値)
公共用水域水質 :1pg-TEQ/L 以下(年間平均値)
公共用水域底質 :150pg-TEQ/g 以下(年間平均値)
地下水質 :1pg-TEQ/L 以下
土 壌 :1,000pg-TEQ/g 以下
(注1)基準値は、2,3,7,8-四塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシンの毒性に換算した値とする。
(注2)大気、公共用水域水質及び地下水質の基準値は、年間平均値とする。
(注3)土壌の簡易測定法により測定した値(以下「簡易測定値」という。)に2を乗じた値を上限、簡易測定値に0.5 を乗じた値を下限とし、その範囲内の値を土壌の測定方法により測定した値とみなす。
(注4)土壌にあっては、環境基準が達成されている場合であって、土壌中のダイオキシン類の量が250pg-TEQ/g 以上の場合(簡易測定法により測定した場合にあっては、簡易測定値に2を乗じた値が250pg-TEQ/g以上の場合)には、必要な調査を実施することとする。