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演劇・ダンス・アートのための備忘録

マーティン・ファクラー著『「本当のこと」を伝えない日本の新聞』(13.12.6.読了)

2013-12-11 22:19:23 | 書籍・雑誌
マーティン・ファクラー著『「本当のこと」を伝えない日本の新聞』

2012年双葉新書刊

●目次
はじめに

第1章 青い目の3・11取材記
3・11のあの日の私/茨城県大洗町で被災地かなの第一報/砂漠のなかに迷いこんだかのような漆黒の夜/戦場のようだった名取市閖上地区の光景/老人を踏み越えた若者と命を賭けて救出した若者/被災地取材に出現した“仮設記者クラブ”/なぜ遺体の写真を敢えて報道するのか/空母ロナルド・レーガンの「トモダチ作戦」に随行取材/南三陸町の集落・波伝谷で見た人間の絆/福島県飯館村・菅野典雄村長の葛藤/記者が逃げ出した南相馬市役所記者クラブ/ユーチューブで世界を動かした南相馬市長の叫び/「大槌町のことをもっと報道してください!」

第2章 情報寡占組織・記者クラブ
世界でも稀に見る「記者クラブ」制度/世界中で高まった日本への不信感/国家存亡の一大事でも続いたプレスリリース報道/原発の危険性とメディアの沈黙/3月15日に報じられた謎の「SPEEDI誤報」/「涙の会見」小佐古敏荘教授にメディアとして初取材/事故直後からSPEEDIの存在を知っていた記者たち/2011年11月、福島第一原発の現地取材に入る/不自然だった政権交代直前の西松建設事件/これでは「官僚制度の番犬」だ/「オリンパス事件」報道における海外メディアとの落差/海外メディア記者に質問を許可しない記者クラブ/「山一證券破綻」と書いた私に怒った日本人同僚記者/亀井静香大臣の記者会見オープン化への猛反発

第3章 かくもおかしい新聞
日本経済新聞は「企業広報掲示板」/大企業の重役とベッタリ付き合う記者/政治家のために記者がバースデイ・パーティー?/批判記事を書いた私に「広告引き上げ」という圧力が/「オフレコ破り」はすべきではない/オンレコとオフレコ ニューヨーク・タイムズのルール/読者が本当に知りたいのは「記者の肉声」/ニューヨーク・タイムズの記事の書き方/新聞の“良心”を見たシリーズ特集「プロメテウスの罠」/間違いを認める訂正記事こそが新聞の命綱/ジェイソン・ブレア事件の教訓/9・11で大きな過ちを犯したニューヨーク・タイムズ/記者クラブ発報道と「アクセス・ジャーナリズム」/似て非なる日本新聞協会賞とピュリッツァー賞/道警裏ガネ問題 北海道新聞の迷走/新聞が当局を動かすのか 当局が新聞を動かすのか

第4章 ジャーナリストがいない国
専門職としてのジャーナリスト/日本の記者は有名大卒のエリートばかり/ジャーナリストはサラリーマンではない/大手新聞社の給料は高すぎる/なぜ正社員にしか記事を書かせないのか/ニューヨーク・タイムズの一面を飾るフリーランスの記事/新卒採用では記者の適性などわからない/メディアの世界も競争社会/アメリカに次いで高かった日本の貧困率/アメリカと日本外国特派員協会/田中角栄総理を失脚させたFCCJ/アポイントなしでOKのFCCJの会見/中国よりも閉鎖的な日本のマスコミ

第5章 日本の新聞 生き残りの道
ブログの登場でアメリカの新聞が危機感/ソーシャル・メディアは敵でも味方でもない/ソーシャルメディアの活用に鈍い日本のメディア/新聞は「紙からネット」「無料から有料」へ/日本における新聞ウェブ版の試行錯誤/鍵は信頼性とニュースバリュー/オンリーワンの新聞でなければ生き残れない/崩壊寸前の新聞社に迫られるモデルチェンジ/地方紙にこそ大きなチャンスがある/アメリカのオンラインメディア「プロパブリカ」/『週刊東洋経済』にヒントは隠されている/記者クラブ型メディアの時代は間もなく終わる/新聞の変革に日本の民主主義が試されている

おわりに

(2013.12.6.読了)

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