誓球の空 to the victory

目指せ甲子園、願いは一つ全国制覇
頑張れ創価

2010年 東京新大学野球連盟 春季リーグ最終節 第1戦

2010年05月15日 | 時々 光球の風 
[写真] 小柄な剛腕投手小川、被安打2、無四球で見事なピッチング

2010年05月15日(土) 10:25‐12:23 晴れ 強い風(中→本) 大田スタジアム

       1  2  3   4  5  6   7  8  9    計
東京国際大  0  0  0   0  0  0   0  0  0  =  0
創価大    0  0  0   0  0  0   1  0  X  =  1

[ 投 手 ] 小川
[ 本塁打 ]
[ 三塁打 ] 辻(7回)
[ 二塁打 ] 

1番(二)脇山③(愛工大名電/愛知)
2番(遊)倉本②(横浜/神奈川)
3番(中)浦嶋③(関西創価/大阪)
4番(三)永井②(創価/西東京)
5番(DH)大古②(前橋商/群馬)
6番(一)辻 ①(京都外大西/京都)
7番(右)中村③
(米子松陰/鳥取)
8番(左)太田④(創価/西東京)
9番(捕)狭間④(智弁学園/奈良)
  (
投)小川②(成章/愛知)

♪ 青嵐激しく天空吹いて・・・ 試合開始と同時に応援席に轟いた学生歌
今日の大田スタジアム上空は、まさにそんな強い風が吹いていた。

スタンドは穏やかな日射しに包まれ、絶好の野球観戦日和だったものの
グラウンド上空は東京湾から強い風が吹きつけていた。
センターポールに立つ3本の旗は、センターからホームへと
ちぎれんばかりに強く翻っていた。

ディフェンスには好都合の風も、攻撃の場合にはストレス倍増となる。
対戦相手もさることながら、風といかに付き合うか・・・ それが大事だ。

[写真] ファールグラウンドからフェンス際まで走りに走った堅守の太田

春季リーグの最終節、対戦相手は昨秋のリーグ戦で2位となった東京国際大
ここまでのリーグ戦の戦績は、創価大・流通経済大。東京国際大の三すくみ
既に対戦した創価大vs流通経済大は2勝1敗で創価大
流通経済大vs東京国際大は2連勝で流通経済大となっている。

創価大の優勝の条件は、東京国際大から勝ち点を取るか、
若しくは同じく最終節を戦う流通経済大が勝ち点を落とすかのパターンが一つ

もう一つは、最終節で創価大が東京国際大に1勝2敗、
流通経済大が東京学芸大に2勝1敗となった場合、
両チームが全試合を消化して9勝3敗となることからプレーオフとなる。

一方の東京国際大は、創価大に2連勝で勝ち点を取った場合には優勝
仮に創価大から勝ち点を取っても、1敗した時点で創価大の勝率には及ばず
優勝の可能性はなくなってしまうのである。

何はともあれ、まず今日を勝つことしかない。
それが、この後の第二試合に流通経済大にプレッシャーをかけることになるし
東京国際大に引導を渡すことにもなる。
まずは、初戦必勝だろう。

[写真] 初安打は4番永井、重苦しい展開は彼の一打から変った。

創価大の先発は、プロ入りした大塚豊からエースナンバーを引き継いだ小川
2年前の選抜大会で甲子園を沸かせた愛知・成章高校のエースである。

上背は170センチそこそこと投手としては小柄だが
弓がしなるように、全身を使ってオーバースローから力強いボールを投げ込む。
球速は135~6キロだが、うなりをあげてボールが狭間のミットに吸い込む。

おそらく、初速と終速の差が少ないのではなかろうか。
小柄だが、なかなかどうしてどうして強気な剛腕投手である。

試合は、初回からナイスプレーの連続
まず相手1番、簡単にツーストライクを取ったが、
ここから4本ぐらいファールで粘られる。

そして、5本目(だったと思う。)のファールがレフト線に飛ぶと・・・
予めライン近くに守備位置を取ってたレフト太田が
猛然と突っ込み見事なスライディングキャッチ、
捕球した位置はフェンスまで1Mもなかったと思う。
実に勇気あるナイスプレーだ。

2番打者は右中間へのフライ、センター浦嶋とライト中村が交錯しかけたが
浦嶋が前に出て体を沈めると、中村が背後に回ってランニングキャッチ
風が強く声が通りづらい中だったが、
普段からの練習の積み重ねを体がキッチリ覚えていた。
一瞬、ヒヤッとしたが・・・ これもナイスプレーだ。

そして3番打者、小川の剛球でバットを折ったが・・・ 打球はショート後方
絶対にポテンヒットだと思ったが、ショート倉本が背走し後ろ向きキャッチ
取ったあとに勢いで1回転したが、ボールは離してない。
これは凄い。

初回からナイスプレーの連続だ。
エース小川のボールは、完全に相手を圧倒してるが
ボールの飛んだ位置は・・・ ヒットゾーンに近かった。
それをパックがヒットにさせない。凄いバックだ。

[写真] 前に後ろに右に左に・・・ とにかく守備範囲が広いショート倉本

そして、創価の攻撃だが・・・ 東京国際大は極端な守備を取って来た。
外野の守備位置が浅いのだ。たぶん定位置の3歩から5歩ぐらい前
風を意識しての守備だと思うが、スタンドからも浅いのが分かるぐらいだ。

その浅い守備に創価打線は、ヒット3本ぐらい損したと思う。
ミートした当りを、ことごとくランニングキャッチされている。

さらに巧く捉えたと思った打球は、上空で急速に勢いを失いイージーフライ
これはお互い様だったのだが・・・ 3回表までは、互いに三者凡退を重ねる。

試合が動き出したのは3回裏一死から、
8番太田の肩口に、抜け気味の変化球が当り死球
狭間が大事に送って二死2塁とするが、
続く脇山は変化球にタイミングが合わず、空振り三振

[写真] 難しい当りに突っ込み華麗に捌く、内野の要のセカンド脇山

ピンチの後にチャンスあり、チャンスの後にピンチあり
格言というものは良く当る。

4回表、東京国際大はトップから
簡単にツーストライクと追い込むが、外の変化球を上手く合されて三遊間へ
ショート倉本が追いつくが、ボールは1塁へ送れなかった。

両チーム合わせて初の安打が出た。2番が丁寧に送って一死2塁
3番は初球を強引に引っ張ると、1塁側スタンド奥へ特大のファール
一瞬ヒヤッとしたが、強気の小川は気にも留めてない素振り
見事なポーカーフェイスで、狭間とのサイン交換

結果的には、ここがこの試合唯一の守りの勝負どころだった。
3番には粘られたが・・・ 外の変化球で、サード永井へ緩いゴロを打たせた。

難しいバウンドだったが、思い切って前に突っ込み2塁ランナーを見て
ファーストへ送球、ところがこの送球が1塁のベース手前でショートバウンド
これをファースト辻が伸びて取らずに、体を起こしての腰の位置での捕球

万が一にも後ろに逸らさない堅実なプレーだと思う。
結果的にファーストミットで上手く捕球してアウトとなったが
送球ミスをファンブルしない見事なプレーだと思う。

ナイスだ。
記録には残らない地味なプレーだが・・・ ビッグプレーだと思う。
永井が突っ込むと同時に、サードのベースカバーに入った小川も速かった。
緩い当りでサードを前に出させてるのに、2塁走者が動けない。
隙のないディフェンスだ。

そして、続く4番は初球を打ち上げレフトフライ
一死2塁のピンチを凌いだが、結果的には次に出した走者は9回二死からなので
ピンチらしいピンチは、この回だけ
後は全く危なげなし、序盤から1点勝負の気配が漂う。

剛腕小川のピッチングは冴えに冴えたが、バックも盛りたてた。
7回と8回には三遊間の深いところへ飛んだゴロを
ショート倉本が堅守でヒットにさせない。

レフト太田も見せた。
5回はレフト前の低いライナーを、逆シングルでランニングキャッチ
8回は特大の当りを、背走しながらフェンス際でランニングキャッチ
取れなきゃ2本ともに長打必至だっただけに・・・ これもナイスプレーだ。

さらにセカンド脇山も見せた。
5回と6回には小川のストレートに詰まったボテボテのゴロを
猛ダッシュで取ると直ぐに反転しての送球、これもナイスプレーだ。

今日の小川の良かったところは、何といっても制球の良さだろう。
たまにツーボールとなったが、3球目・4球目はストライクかファール
4球投げた時点では必ずツーストライクツーボール

よって、ノースリーやワンスリーの場面は一度もなく
ツースリーの場面は3度ぐらいあったが、ここで粘って歩かせなかったのは
バックで守るメンバーに与える影響は大きかった。

奪三振こそ5個(うち2個は9回の代打)だったが、
バックを信じて打たせて取る、本当に安定した見事なピッチングだった。

[写真] 貴重な打点も凄いが、ワンバウンド送球を平然と捌いたファースト辻

試合は明らかに1点勝負で進むが・・・ 6回終わって創価は死四球3個だけ
相手投手の術中にはまって、フライアウトを積み重ねる。

その重苦しい空気を切り裂いたのは、4番永井のバットだった。
その当りは、けっして良くはなかった。
しかし、飛んだコースは三遊間のど真中だった。
渋い当りのゴロが、ど真中を抜けて行った。これが待ちに待った初ヒット

5番の大古は、手堅くファーストの前に送りバンドを決め一死二塁
打者は4回のピンチを堅守で救った6番辻
初球の変化球が外れて2球目、おそらくストレート1本に絞っていたのだろう
快心の一振りは、逆風を切り裂きライト頭上を襲う。

2塁走者の永井は、取られることも想定してタッチアップの態勢
ところが打球が伸びた。
風を考慮して前に守ってたこともあるだろう。
2塁走者をホームで刺すため、さらに前に守っていたのかもしれない。
ウォーニングゾーンでワンバウンドした打球はフェンスに当って跳ね返る。

打球を確認して2塁走者永井はスタートするが、
打者走者の辻は、既に12塁間の真ん中
辻が2塁ベースを回った時、永井はまだ3塁ベースの前だった。
値千金の一打は、3塁へ返球すら出来ないスリーベース

なおも一死3塁のチャンスだったものの
中村、太田が倒れて追加点は取れなかったが、待望の1点が入った。
ヨシッ、これで勝てると思わせるぐらいの1点が入った。

そして9回表、8番から始まる東京国際大は代打攻勢をかけるが
小川のストレートにバットは空を切りツーアウト
迎える打者は、この日唯一ヒットを打たれてる相手1番

第1打席は粘られたがレフトファールフライ、第2打席はショートへの内野安打
第3打席はセンター正面への強い当りのライナー
今日の小川に、唯一タイミングの取れてる打者だ。

その打者に、強気の真向勝負を挑んだが
結果は、ピッチャー小川の足元を抜かれるセンター前ヒット
なかなか楽には勝たせてくれない。

ここで東京国際大は代走を送って来た。
次の打者は2番、もう一人続けばクリーンナップだけに
この代走は・・・ 走るのか? それとも揺さぶるだけか?

そんな気持ちで、ちょっとハラハラしてたら
なんと2番打者は初球を簡単に打ち上げてしまった。
これは、ちょっとラッキーだったと思う。

おそらく、バッテリーもあれこれパターンを考えてて
探りを入れようと投げた外の変化球を簡単に打ち上げてくれた。

ヒットは両チーム2本ずつ、一見すれば貧打戦のようにも見えるが
なかなかどうしてどうして、見事な投手戦だったと思う。

1点取ったあとの8回と9回、ファースト辻とサード永井は
さりげなくライン際を狭めていた。
この試合で、そこに打球が飛んで来る来ないは別にして
こういう状況に合わせたディフェンスが出来るチームは強くなる。
間違いない。

野球ってゲームは、逆転に次ぐ逆転の乱打戦で8対7ぐらいが面白いというが
胃が痛くなるような投手戦も・・・ また妙であった。

ナイスゲームだ。 明日も頑張ろう。


1 表/国際 左邪飛、右飛、遊飛
 裏/創価 遊飛、三振、左飛
2 表/国際 三振、右飛、二ゴ
 裏/創価 中飛、二ゴ、中飛
3 表/国際 中飛、遊ゴ、三振
 裏/創価 中飛、死球、犠打、三振
4 表/国際 遊安、犠打、三ゴ、左飛
 裏/創価 中飛、投ゴ、二ゴ
5 表/国際 三振、左直、二ゴ
 裏/創価 遊飛、中直、三振
6 表/国際 左飛、二ゴ、中飛
 裏/創価 三ゴ、遊ゴ、四球、四球、左飛
7 表/国際 三ゴ、遊飛、遊ゴ
 裏/創価 左安、犠打、右三で1点、二飛、三振
8 表/国際 左飛、遊ゴ、二飛
 裏/創価 中直、二ゴ、一ゴ
9 表/国際 三振、三振、中安、中飛で試合終了

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