誓球の空 to the victory

目指せ甲子園、願いは一つ全国制覇
頑張れ創価

明治神宮外苑創建85年記念 第42回明治神宮大会 準決勝

2011年11月26日 | 時々 光球の風 

[写真] 渾身のボールで、気迫のナイトゲーム二連投を投げ切ったエース小川投手

2011年11月26日(土) 17:03‐20:10 晴れ 神宮球場

※ 大会規定により、延長戦はタイブレークが適用(決着がつくまで毎回一死満塁から再開)

                1  2  3   4  5  6   7  8  9  10   計
創価大  (関東五連盟第一代表) 0  0  0   0  0  0   0  0  0   1 =  1
愛知学院大(北陸東海三連盟代表) 0  0  0   0  0  0   0  0  0  2x =  2


[ 投 手 ] 小川
[ 本塁打 ]
[ 三塁打 ]
[ 二塁打 ] 辻(1回表/左)

1番(二)脇山 4年 (愛工大名電/愛知)
2番(中
)高橋 1年 (国士舘/東東京)
3番(一)辻  2年 (京都外大西/京都)
4番(左)大古 3年 (前橋商/群馬)
5番(遊)倉本 3年 (横浜/神奈川)
6番(右)荒屋 2年 (北陸大谷/石川)
7番
(三)永井 3年 (創価/西東京)
8番(捕)寺嶋 1年 (興誠/静岡)
9番(
投)小川 3年
(成章/愛知)


冷たい北風は吹いてないが、いかに小春日和だったとはいえ・・・ 夜になると冷える。
試合時間の設定は、厳正なクジで決まったものだけど、
二日続けてのナイトゲームとなると、何とかならないものだろうか。と思う。

トーナメント表を見れば、一方の山は殆ど第三試合(13時試合開始)で設定され

もう一方の山は、殆ど第四試合(16時試合開始)となっている。
同じ時間帯の方が目が慣れる。なんてこともあるとは思うが、疲労度は明らかに違う。
せめて1日おきに、第三試合と第四試合の山を襷掛けで設定する等の配慮がほしいと思う。

まぁ、決まってることを愚痴っても仕方ないのだが

第三試合が長びいたことから、今日の試合は1703分にプレーボールとなった。

そして・・・ 今日も創価大の先攻で試合は始まる。

関東大会から5試合(帝京大・城西国際大・桐蔭横浜大・九州共立大・愛知学院大)連続で
先攻となっているのは、常に先手先手で攻めたい強い意思の表れだろうか。

後攻めの方が、観戦する側にとっては気持ち的に楽な気がしないでもないが
個人的には、まず先攻を取り先手必勝で試合をリードしようとする気持ちは好きである。

 
[写真左] トップバッターとしてチームを鼓舞し続けたキャプテン脇山選手
[写真右] 独特の構えから鋭い打球を飛ばす4番バッター大古外野手

1回表の攻撃、1番脇山、2番高橋ともに内野ゴロに倒れたが・・・ 当りは悪くなかった。
巧く芯でミートした当りだったが、野手(セカンド・ショート)の真正面だった。
3番辻は、ワンスリーから1球見送った後のボールをレフト線へ弾き返し二死2塁

いきなり先制のチャンス、ここで4番大古を迎えるが
一度もバットを振る機会がなく、やや敬遠気味で歩かされて二死12塁

バッターは5番倉本、四球の後の初球を狙えは一つのセオリーだが・・・
積極果敢なスイングは、ライト定位置の少し前にフラフラと上がったフライとなり
惜しくも先制とはならない。


さらに創価は2回表も攻めた。
まず、先頭の6番荒屋がライト前にクリーンヒットで出る。
ところが7番永井が送れなかった。
犠打を2度失敗すると、荒屋は盗塁を試みるが・・・ これが失敗

セカンドベース手前で、ほぼ完璧アウトの状況だったから、
たぶんエンドランのサインだったのではないか。とも思うのだが
外の遠めに外されたボールだっただけに、永井はパットを振ることが出来ず
結果的に外したボールとなって、キャッチャーから2塁への好送球となってしまった。

そして・・・ その直後
永井の当りは、セカンドの頭上をフラフラッと超えるライト前ヒットとなって一死1塁
ここまでは野球を観戦してれば、よくある毎度のパターンなんだが
これを境にして流れは完全に変ってしまい
9回が終わるまで、7回と2/3イニング一人の走者も塁に出すことがなかった。

相手投手のスピードはMAXで138キロ、けっして速いボールではない。
確かに制球は抜群に良く、スリーボールとなることは殆どなかった。
気になってたのは、カウントを整えに来る変化球を簡単に見逃していたことだろう。

ストレートを狙ってたのは分かるが、変化球を見逃して、いとも簡単にカウントを悪くし
打ちたくないボールなんだけど、ツーストライクだから仕方なく振る。
その繰り返しで、あれよあれよという間に9回である。

おそらく序盤の2回1/3イニングで3安打してたことと、
昨夜の試合で大瀬良投手(九州共立大)の快速球を打ち崩したことから、
ストレートへの意識が強すぎたのではなかろうか。

 
[写真左] 6回裏の大ピンチ、岸監督から小川・寺嶋のバッテリーに激が飛ぶ。
[写真右] 戦い終えて・・・  お疲れ様でした。

一方で創価のマウンドに立ったエース小川は、たび重なるピンチを凌ぎにしのいだ。
1回は先頭打者にヒットを許すと、ボークで無死2塁といきなりのピンチとなるが
2番打者のショートゴロで、走者が飛び出すというボーンヘッドにも助けられて何とか凌ぐ。

2回、3回にもヒットを許すが、粘りに粘って後続を打ち取る。
私の見た感じだが、おそらく今日はボールに切れがなかったのではなかろうか?
勝負に行った強いボールをことごとくファールされていた。
ストレートでも、変化球でも、狙ったボールで空振りがなかなか取れないのだ。

相手打線に強い当りで捉えられてるわけではないが、
ファールで粘られる分だけ、後半に向けてのスタミナのロスが心配される。
そんな感じで序盤を何とか凌ぎきる。

そして4回、一死から三遊間への緩い当りをサード永井がカットに行くが取れない。
取れないというか捕球態勢に入る寸前で諦めたため、
ショート倉本は、いったん躊躇しつつ捕球に行くが送球がそれてしまった。
良い送球ならアウトのタイミングだっただけに、スコアボードにはEのランプが点く。

相手は押せ押せの場面と見たのか、
すぐさま盗塁を成功させると、セカンドゴロで二死3塁と攻め立てるが、
ここは小川が貫禄を示す。力勝負で早めに追い込むと最後は低めに落ちる変化球で仕留める。

5回は、この試合初の三者凡退に切って取るが、
3回以降、味方の攻撃が三者凡退を繰り返し、短時間で終わるために
小川はベンチに戻っても休む間もなく、後半への疲労が心配になって来た。

そして・・・ 6回、8回とこの試合最大の山場というかピンチを迎える。
まず6回、先頭打者をヒットで出すと、次の打者の当りはショートゴロだったが
バウンドが高くてホースアウトが取れず1塁へ投げて一死2塁、
続く打者の大きなセンターフライでタッチアップされ二死3塁、
ここで続く相手は4番は、やや敬遠気味に歩かせ二死13塁
強気の小川が見せた初めての弱気とも思える四球、そろそろ披露の限界か・・・ ?

ここで岸監督がマウンドに向かい、小川に激を飛ばす。
「大丈夫だ。絶対に気持ちで負けるな。」そう言ったのではなかろうか?
その期待にエースが応えた。
続く打者を強気のストレートで詰まらせサードゴロ、凌いだ。この回もとにかく凌いだ。

そして8回、この試合最大のピンチがやってくる。
勝負をかけてきた相手は代打攻撃、この策が成功してライト前に痛烈なヒットを放つと
今度は代走を出し盗塁を決め無死2塁
ここで今まで一度も犠打をしてない相手打線は、手堅く犠打で送ってきた。

一死3塁、最大のピンチを迎えるが、小川は冷静だった。
次の打者を2球でツーストライクと追い込むと、
3球勝負でストライクが来ると読んだ相手は、ここでスリーバンドスクイズを仕掛けてくる。

たぶん、想定通りの3球勝負は間違いなかったのだと思う。
ただ小川の投げたボールに力があり、バットを押しこんだ。
ベースの2歩ぐらい前に転がった打球をキャッチャー寺嶋が猛ダッシュで捕球する。
走って来た3塁走者は、体をよじって避けようとするが寺嶋が長い手を生かして背中にタッチ
続く打者もキャッチャーファールフライに打ち取り、この試合最大のピンチを凌ぐ。

9回も四球の走者を置いて右中間に大きな当りを打たれたが、
センター高橋が俊足を生かして捕球する。

9回を終わって0対0
とにかくディフェンス一方の厳しい展開だったが・・・ 凌ぎにしのいだ。
小川の力投、粘投に尽きる。

試合は、いよいよクライマックスの
延長戦へ突入することになったが
打線の奮起に期待するしかない。
延長戦は、大会規定による一死満塁からのタイブレークだけに、
打線の奮起に期待するしかないだろう。

10回表、創価の攻撃は3塁に7番永井、2塁に8番寺嶋、1塁に9番小川を置いて
1番脇山から願ってもない好打順で攻める。
因みにタイブレークのルールは、誰から始めるか打順を決めれば
その前の打者3人がベースにつくだけで、前の回の打順は一切関係ないのである。

ところが・・・ ここで愛知学院大は、23人を完全に押さえていた投手を代えてきた。
しかし、しかしである。出てきた投手を見てビックリ
驚くほどに球が速い。先発投手のMAXが138キロだったのに対し148キロ出てる。
スピードガン表示を見なくても、投球を見るだけで速いのが分かる。
タイブレークになったら・・・ 彼で行こう。相手は予め想定していたようである。

脇山は10球ぐらい粘っただろうか、粘りに粘ったが最後は空振りの三振
ファールはバックネット裏に飛んでいた。スイングも強く負けてはいなかった。
スターティングメンバー中、唯一の4年生でここまでチームを牽引してきたキャプテン
その脇山が気持よくスイングして、結果は空を切った。
ただ、それだけのことである。誰も脇山を責められない。

二死満塁となってバッターは2番高橋、
相手投手は球も速いが制球も良く四球の可能性も低く、高橋も直ぐに追い込まれてしまった。
確か6球目か7球目ではなかっただろうか、
短く持ったバットからはじき返された打球がセカンドの頭上を襲う。

抜けろ! 一瞬そう叫んだが、打球はグラブの先っぽに引っかかった。
あぁぁぁ・・・ と、歓声が悲鳴に変わりかけた瞬間
ジャンプして捕球し着地した瞬間、グラブからボールがこぼれたのである。
まるで、スローモーションを見てるかのように、ゆっくりと打球がこぼれたのである。

続く辻はセカンドゴロに倒れたものの、ついについに1点が入った。
後は守るだけ、守り切るだけである。

そして運命の10回裏、相手も一死満塁で1番からの攻撃
小川の投じた150数球目のボールは、巧くミートされ低いライナーとなってレフトへ飛んだ。
レフト大古の守備位置から5~6歩ぐらい左だったと思う。
大古が倒れ込むように逆シングルでグラブを差し出し、
グラブに当りはしたものの、残念ながら捕球することは出来ず
打球がファールゾーンに転がる間に、二人の走者がホームペースを駆け抜けていた。

2対1、残念ながらサヨナラ負けとなってしまった。
誰も小川を責められない。
誰も大古を責められない。

タラレバを言えばきりがない。
1点差を守るために、いつもはDHで守備に就かない大古に守備固めを出すべきでは?
そんな意見もあるだろうが、左打者の左に切れ気味に飛んで来る低いライナーである。
ましてや、ライトが目に入ったかもしれない。
誰かに代われば捕れていたかもしれないが、誰が守っていても難しい打球だったと思う。

4番を打つ大古選手のバッティングで、ここまで勝ち上がってきた。
仮にこの回を1対1で終われば、11回は一死満塁で4番大古から始まる。
誰も大古は責められない。

10回表、小川はウインドブレーカーを着てベース上に長く居た。
10回裏が始まるまでに、若干の間が空いた。
それでもエースは・・・ 変化球ではなく、真っ向からの攻めを選択した。

それを相手がはじき返した。ただ、それだけのことである。
ミスター完封から1点取るには、タイブレークしかなかった。ただ、それだけのことである。
誰も小川を責められない。

あの場面で、選手を代えるには勇気がいるだろう。
それを相手が選択して、結果的に良い方向に答えが出た。ただ、それだけのことである。
結果が逆に出ることも確率は・・・ 半々である。
一番近くで見てる監督が選択した選手起用である。よって、だれも責められない。

意地と意地がぶつかりあった凌ぎ合いは見応えがあった。
ナイスゲームをありがとう。
残念ながら、今日で今シーズン終わることになったが
来季の大活躍に期待して「次は頑張れ。」と大きな声でエールを送りたい。

最後になるが、キャプテン脇山選手をはじめとする4年生のメンバーには
「たくさんの感動をありがとう。」とお礼を申し上げたい。
本当に、お疲れ様でした。
次のステージでも頑張れ。と付け加えさせていただきたい。


1 表/創価 二ゴ、遊ゴ、左二、四球、右飛
 裏/愛知 左安、ポーク、遊ゴ、三振、盗塁、遊ゴ
2 表/創価 右安、盗塁死、右安、三ゴ、三振
 裏/愛知 中安、右邪飛、左飛、中飛
3 表/創価 左直、二ゴ、中飛
 裏/愛知 三振、中飛、左安、盗塁死
4 表/創価 二ゴ、二ゴ、三邪飛
 裏/愛知 二直、遊ゴ失、盗塁、二ゴ、三振
5 表/創価 投ゴ、投ゴ、遊ゴ
 裏/愛知 三振、三振、投ゴ
6 表/創価 二ゴ、捕ゴ、三振
 裏/愛知 右安、遊ゴ、中飛、四球、三ゴ
7 表/創価 三振、二ゴ、二ゴ
 裏/愛知 遊ゴ、二直、三振
8 表/創価 遊ゴ、三振、一飛
 裏/愛知 右安、盗塁、犠打、スクイズ失敗、捕邪飛
9 表/創価 投ゴ、三振、三振
 裏/愛知 四球、二飛、二邪飛、中飛
10表/創価 1死満塁 → 三振、二安1点、二ゴ
 裏/愛知 1死満塁 → 左二2点で試合終了

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