誓球の空 to the victory

目指せ甲子園、願いは一つ全国制覇
頑張れ創価

第59回 全日本大学野球選手権大会 準々決勝

2010年06月11日 | 時々 光球の風 
[写真] この後ろ姿がチームを鼓舞する。大きな声でゲームを指揮する。
    攻守の要キャプテン狭間捕手、君が元気なら・・・ 必ず強くなる。

2010年06月11日(金) 15:20‐17:43 薄曇り 微風 明治神宮球場

     1  2  3   4  5  6   7  8  9    計
東洋大  3  0  0   1  0  0   1  0  0  =  5
 
創価大  0  0  0   0  0  0   2  0  0  =  2

[ 投 手 ] 小川(3.2/3).久保(5.1/3)
[ 本塁打 ]
[ 三塁打 ]
[ 二塁打 ] 浦嶋(7回)

1番(二)脇山③(愛工大名電/愛知)
2番(左)太田④(創価/西東京)
3番(一)辻 ①(京都外大西/京都)
4番(三)永井②(創価/西東京)
5番(DH)大古②(前橋商/群馬)
6番(捕)狭間④(智弁学園/奈良)
7番(中)浦嶋③(関西創価/大阪)
8番(遊)倉本②(横浜/神奈川)
9番(右)大友④(静岡学園/静岡)
  (
投)小川②(成章/愛知) → (4表/投)久保②(三島/静岡)

神宮の杜に住む鳩だろうか?
日射しが大きく西に傾き、照明を点けるほどではないが
若干の薄暗さを感じ始めた17時過ぎ、
一羽の鳩が突然バックネット裏に飛来し、二度旋回して飛び去っていった。

それは創価の猛攻撃が始まった7回裏、場面は二死満塁
ネクストバッターボックスサークルから浦嶋が打席に向かう時だった。

何かが起こるかもしれない。
ふと、そんな予感が・・・ 頭の中を過った。

[写真] 4回途中で無念の降板も、攻めの気持ちはしっかり伝わってきた。
    まだまだ2年生だ。次は頑張れ 小川投手

悲願の日本一を目指す戦いの準々決勝は、
巡り合わせの妙か、奇しくも昨年と同じ東洋大との対戦となった。

相手東洋大にとっても、2年続けて同じ対戦チームには負けられない。
意地と意地とがぶつかり合った大会屈指の好カードは、
前の試合が延長戦で長引き、当初の予定を大幅に過ぎ15時20分から始まった。

創価の先発マウンドは、昨日に引き続き強気の2年生エース小川
いつもと同じように、ゆっくりと歩幅を計測し
丁寧にマウンドを慣らしてからウォーミングアップに入る。

昨日と同じぐらいの球速だと思うが
少しボール上ずっているような・・・ 気がしないでもない。

残念だが、その不安は直ぐに的中した。
先頭打者を簡単にツーワンと追い込むが、ここからボールが上ずり
四球で歩かせてしまった。

ここで東洋大は、いきなり仕掛けて来た。
2番打者に代打を送って来たのだ。2番の藤本(1年)に代えて代打上原(3年)
その場では気が付かなかったのだが、藤本は捕手登録されている選手だった。
つまり創価大の先発を右の小川か、左の久保かで迷ったため
偵察メンバーを使ってきていたのだ。

この代打は、創価バッテリーの思考回路に微妙な影響を与えたに違いない。
代打を出してまで大事に送るのか?
それとも、一気呵成のヒッティングか?
まずは探りを入れるのが常套だと思うが・・・ 相手はその上を行った。

まず1球ファーストに牽制を入れた後、初球のストレートいきなり叩かれた。
打球はぐんぐん伸び、背走するレフト太田の頭をあっという間に越すと
ワンバウンドでフェンスに当って跳ね返る。

無死23塁、打線はこれからクリーンナップ
プレイボールから3分ぐらいしか経ってないのに、大ピンチとなってしまった。

この時、バックスクリーンに表示された球速を確認すると・・・ 130キロ
投げたのは外角高めのストレート、
ちょっと中途半端な探りというか、甘いボールだったことは否めない。

ところが3番打者に対しては、慎重に外を中心に攻める。
渾身のストレートは138キロをマークし、見逃しの三振とると
これでホッとしたのか・・・

4番打者にまた初球を叩かれた。
落ち切らない変化球が、真ん中寄りに入ると一閃
高く舞い上がった打球は、背走する大友の頭上を超えるとスタンドに落ちる。
痛い。本当に痛いが・・・
いきなりの3失点は、結果的にゲームを決する3点でもあった。

というか2本の長打は、いずれも初球
強気の小川が、早いカウントから攻めてくることが分析されている。
追い込まれるとフォークがあることも、おそらく分かっての好球必打だろう。

東洋大打線は、この後も早いカウントからガンガン振って来る。
ファーストストライクには、ことごとく反応していた。
外のストライク気味のストレートは必ず振る。
そんな指示でも出ていたのではなかろうか?

対する小川・狭間のバッテリーも引くことなく、あくまでも強気で行くが
今日の小川は・・・ 球速はあるが、ボールが高い。

[写真] ナイスリリーフの久保投手、やや制球が乱れる場面もあったが
    東洋大の強力打線を見事に抑え込んだ。 ナイスピッチングだ。

そして4回表、8番打者に初球を右中間フェンス直撃の二塁打で失点すると
堪りかねた岸監督がマウンドに行く。
この場面では続投となったが・・・ 若干動揺したのか制球がままならず
ワンスリーから9番打者を歩かせてしまった。

残念だが、ここでエース小川は降板となり
マウンドへは左腕の久保が登った。

二死12塁で、相手打者はトップバッター
久保の初球はドキッとするようなど真中のボールだったが、
変化球が幸いしたのか見逃すと、簡単に追い込み
最後は外目のボール気味の変化球を振らせて空振り三振、
ヒヤヒヤだったが、辛うじて追加点は凌いだ。

[写真] 4年生の執念を見た。右におっつけた渋いヒットだったが、
    2番太田選手のバットから反撃の狼煙は上がった。

6回を終わって4対0と4点のビハインド、
初回にスリーランこそあったが、後はなんとか凌いではいるが・・・
問題なのは打線、昨日打ち過ぎた後遺症でもあるまいが
バットの芯に当らない。ファールを含めても強い打球が前に飛ばない。

初回に太田が四球、3回に大友がセーフティの内野安打で出塁したが
出た走者はこの二人だけと、もうじき夏だと言うのにちと寒い。
相手左腕の藤岡投手は、130キロの後半の球威だが変化球の切れが良く
創価打線はバットを振ればフライ、といった感じで凡フライの山
塁に出なきゃチャンスすら作れない。

7回表に四球で出した走者が、内野ゴロ二つで二死3塁とされた後
初回スリーランを放った4番にタイムリーを打たれて、これで5点差
なんとなく、なんとなく・・・ ほぼ勝負あった感が漂ってきた。

そんな元気のない創価打線に、カツを入れたのは4年生太田だった。
けっしてスマートなスイングじゃぁなかった。
バランスを崩され気味のスイングだった。
それでも執念で右方向におっつけた。

打球は、フラフラっと相手セカンドの頭を超えライト前ではずむ。
やっとでた2本目のヒット、さぁ反撃開始だ。
さらに続く3番辻へはストライクが入らず、ストレートの四球で無死12塁

そして4番永井だが、内角のストレートに詰まらされてファーストフライ
しかし、このボールは速かった。球速表示は147キロ
東洋大の藤岡投手、今日最高のスピードボールだったと思う。
打ち気満々で臨んだ初球に最高のボールが来て、思わずバットが出てしまった。
残念だけど、そんなスイングじゃなかっただろうか?

永井への初球に気を良くしたのか、東洋大の藤岡投手は
続く5番大古にも、145キロの内角ストレートを投げ込むが、
今度は・・・ 内過ぎた。ボールは大古の左腕を直撃する。
まさに、藤岡・大古どちらにも痛い死球だが、
思わぬ死球で一死満塁、チャンスは広がった。

続く打者は6番キャプテンの狭間、大きく期待が膨らむ。
死球に動揺した藤岡投手は、制球が乱れノースリー
なんとなく押し出しフォアボールを期待する雰囲気に包まれたが
ここから藤岡が粘る。

ストライクともボールとも言えるような、際どいボールだったように見えたが
真ん中高めいっぱいと、外角高めいっぱいでストライクを取ってツースリー
そして6球目のボール気味の球を振らせるとレフトへの浅いフライ

さすが、東都を代表するチームのエースだ。
ここ一番の勝負強さは見事だ。
相手チームなれど・・・ アッパレな投手だと思う。

[写真] 2点タイムリー直後、8回表の守備に着く浦嶋選手
    ウォーミングアップのキャッチボールに、思わず笑みが・・・

二死満塁、7番浦嶋が気合いを込めて
ネクストバッターサークルから、バッターボックスへと向かう。

まさに、その時だった。
一羽の鳩が飛んできて、バックネット裏で二度旋回すると
3塁スタンドの後方に飛んで行った。

何かが起こるかもしれない。
ふと、そんな予感が・・・ 頭の中を過った。

浦嶋は、初球の外のボール気味の球をフルスイングするが空振り
2球目も似たような外のボール気味の球だったが、これをファール
簡単にツーストライクと追い込まれたが、ここから粘る。

3球目は際どかったがボール、4球目は辛うじてバットに当てファール
そして5球目、外角高めのボールを振り抜くと
打球は痛烈なライナーで3塁線へ飛ぶ。

相手サードは、今日4打点で乗りに乗ってる4番の鈴木選手
その鈴木選手が、果敢にダイビングキャッチを試みるが一瞬打球が速かった。
終盤に入り、3塁のライン際は閉められてはいたが
それでも、その狭い3塁線を痛烈に破った。

3塁と2塁から二者が生還して2点取って、なお3点差も二死23塁
続く8番倉本に期待がかかったが、
いったん間をおいて落ち付いた藤岡に押さえられ空振りの三振

試合はこのまま終了し、2時間23分の熱戦は5対2で終わってしまった。
意地は見せたものの、内容的には力勝負で寄り切られた感じだった。
勝負事だけに必ず結果があり、勝ちもあれば負けもある。

しかし、2年生が中心となった若いチームゆえに
この舞台を経験出来たことは大きい。この経験は必ず次に役に立つ。

小川投手は、強気の攻めを待ち構えられた感じで打たれたが
そのスタイルを変える必要はない。
待ち構えられても、それを超える力を付ければ良いだけのことである。
負けるな、小川投手
あくまでも、どこまでも強気で行こうぜ

明日からは、また頂点を掴む厳しい練習が始まる。
負けるが勝ちを繰り返して・・・ 頂点を掴め
頑張れ、創価
ナイスゲームを見せてくれて、ありがとう。

そして、日本一の応援団
今年も元気と勇気が溢れる応援をありがとう。
本当に楽しかった。


1 表/東洋 四球、左二、三振、右本3点、遊ゴ、二ゴ
 裏/創価 遊飛、四球、捕邪飛、左飛
2 表/東洋 二飛、右飛、左飛
 裏/創価 遊飛、中飛、中飛
3 表/東洋 左中二、犠打、三振、捕邪飛
 裏/創価 遊直、投安、捕邪飛、盗塁死
4 表/東洋 右飛、右安、右中二1点、四球、(投手交代/小川→久保)、三振
 裏/創価 中飛、三振、二飛
5 表/東洋 中飛、四球、四球、左飛、左安(本塁タッチアウト)
 裏/創価 中飛、左飛、三ゴ
6 表/東洋 三振、三振、二ゴ
 裏/創価 二ゴ、三振、三振
7 表/東洋 四球、二ゴ、一ゴ、中安1点、遊ゴ
 裏/創価 右安、四球、一飛、死球、左飛、左二2点、三振
8 表/東洋 右安、三飛、中飛、三振
 裏/創価 一ゴ、三振、二飛
9 表/東洋 三振、二安、(牽制暴投2→3)、遊ゴ、四球、遊ゴ
 裏/創価 二飛、左飛、右飛、試合終了 

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 第59回 全日本大学野球選手権... | トップ | 第59回 全日本大学野球選手権... »
最新の画像もっと見る

時々 光球の風 」カテゴリの最新記事