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大人の成長

2020-11-03 23:17:00 | 分類なし
定休日の火曜日でした。

ずっとほとんどお休み無しで仕事をしていましたが

ちょっと頑張りすぎた事もあって入院。

無事に直ぐに退院しましたがなるべくお休みを

取りならゆっくり少しづつ仕事をしています。

今日はほぼ半年ぶりくらいですが、いつもお仕事

をお願いしている77歳の職人さんにサロンに

来て頂き今進行中のお仕事とこれから作るお品の

多くのアンティークジュエリーのセッティングや

作り方をルーペで見ながら打ち合わせをしました。

この職人さんと出会ったのは28年前に仕事を

始めた頃。考えて見たら私の今の年頃です。

出会った頃に初めて作って貰い、その当時に

殆ど再現されていなかったミル打ちスタイル

のアンティークスタイルのジュエリーも今では

普通に見る様になったと思います。

28年前に作って貰ったミル打ちのピアスを

見せると、

”なんだこのガタガタなミルは?とても金の

貰える仕事じゃないな。。。”

とご自分の作られたジュエリーに悪態をつく

御歳77歳職人。。。

いつまでも元気で現役で美しい物を作り

続けて欲しいものです。

今年は実はずっと思っていたエシカルでサスティナブルな

ジュエリーと言うテーマを実践しています。

ジュエリーに使う石を石を仕入れる業者も選定してなる

べく鉱山や石がカットされるそのルートなども辿れ

売上金の一部を都市部から離れている鉱山やカット

に携わる方々に還元する仕事のやり方を模索し、日本国内の

手作りの職人さんにも多くの仕事を出したり、アパレルの

お仕事が減った友人の雇用などを通して良いもの、美しい

物が作れる様に努めています。

大阪展示会

2020-10-11 00:44:00 | 分類なし
大阪での展示会が始まりました。

今回は数週間前に開催を決めてコロナ対策をしている

ホテルとご訪問していただける人数を制限などの

話し合いがあり、本当に詳細が決まったのは先週の

ことで、皆様にご案内ができず申し訳ございませんでした。

明日が最終日となりますが本日は心配していた台風も

タイミングよく大阪をずれてくれましたので多くの

お客様にアンティークジュエリーとヴィクトリアンボックス

のオリジナルジュエリーを楽しんでいただくことが出来

私もお客様と久しぶりにとても楽しい時間を過ごさせて

頂きました。

お客様にも久しぶりにこんな楽しい時間を過ごせたと

おっしゃっていただけてとても嬉しい幸せな日でした。

ご来場のお客様、本当にありがとうございました。

12月初旬にもまた大阪で展示会を開催いたしますので

是非ご来場くださいませ。













幻の石と出逢うまで その1

2020-05-17 11:27:00 | 分類なし
ちょっと長い文章になるので何日かに分けて書きます。

今年は本当にヴィクトリアンボックスにとって不思議な

年です。

毎年、しかも年初からあんなに海外に行っていたのになぜか

様々な原因で予定を年初からキャンセルして海外への渡航は

ゼロ、ヴィクトリアンボックスのサロンにいらした事のある

お客様はご存知ですが、山の様に在庫はあるし、今年は今まで

ずっと思っていたジュエリーとエシカル(倫理的に正しい)と

いう面でじっくりとジュエリーと向き合っていこうと決断。

カーボンフットプリントと言う、お品物が手に届くまでの

製作、郵送にかかる石油などのエネルギー計算や環境に

どれだけ負担がかかるのかを計算し、今年半年間は海外へ

の渡航はしない事に決めていました。

そんな私の決断が正しかったのか正しくなかったのか

今のコロナの騒動で全く海外に行くことは無くなりましたが

この決断も今取り扱う幻の石と出逢うきっかけとなった

のです。









アール・デコダイヤモンドリング

2020-01-14 02:16:00 | 分類なし
思わず息を呑んでしまうほど美しいアール・デコ期

に作られたダイヤモンドリングです。

良質の大粒のバケットやラウンドのダイヤモンドを

まるで当時建設が盛んに行われたニューヨークの

ハイライズビルの建築物とそれを照らす光り輝く

ライトの様にデザインされています。

全体的なバランスが美しいだけでなく特に素晴らし

のは端にセットされた極細のバケットカットの

ダイヤモンド。

リングの裏側も骨組みがしっかりとデザインされた

建築物の様に端正な作りになっています。

おそらくカットされたダイヤモンドの材料で

作ったリングではなくこのリングを作るために

カットが施されたと思われる変形のダイヤモンド

が使われており、ジュエリーを作ったことの

ある人なら驚愕してしまう作りとなっています。


http://victorianbox.shopselect.net/items/25867972

























アール・デコ、その言葉を聞いて皆さんは何が浮かぶ

でしょうか?

アール・デコとは時代的に1910年の終わりごろから

1930年代の終わり頃までに流行したスタイルです。

このアール・デコという名前は1925年にパリで行われた

万博

Exposition Internationale des Arts Décoratifs et Industriels modernes

(パリ万国装飾美術博覧会「現代装飾美術・産業美術国際博覧会)

略称”アール・デコ博覧会”この略称からこのスタイルの装飾を

「アール・デコ」と呼ぶ様になりました。

植物や人間などオーガニックな自然からデザインされた緩やか

なラインのアールヌーボーに比べ、アール・デコはキュビズム

バウハウス、当時ピラミッドの発掘によりブームとなった

古代エジプトの装飾やイスラミックカーペットなどの幾何学

的な模様、また中国や日本などの東洋美術、エキゾチックな

デザインや美術品から影響をうけ、マシーンエイジ、近代的

な機械などに影響されたストレートなラインや幾何学的な

洗練された形のデザインが特徴とも言えます。

アール・デコの時代にはジャズが流行し、戦争が終わり今まで

抑圧されていた人々はお酒を飲んだりパーティーに興じる人も

増え、今まで家の中にいて外出の際には体を締め付けるコルセット

を着て女性らしいラインのドレスを纏っていた女性達も社会で働く

機会が増えコルセットから解放されました。

ストレートラインのチャールストンドレスが流行し、長いパールや

ダイヤモンドのソートワールネックレス、短髪から覗くスタッド

イアリングやロングイアリング、それに合わせた直線的な

まるでニューヨークやシカゴのハイライズビルの様な幾何学的

なジュエリーも流行したのです。




当時ドレスアップしたお店のマネキン



ヴァンクリーフ&アーペルのジュエリーの広告。

アール・デコ時代のヴァンクリーフ&アーペルのジュエリーの広告。

“Et puis voici mon coeur qui ne bat que pour vous.”

「あなたの為だけにに鼓動する私の心臓」

19世紀のデカダンスを代表する破天荒詩人ポール ヴェルレーヌの詩

Greenの一節。

おそらくこの広告が作られた少し前にフランス中で

このヴェルレーヌの詩にドビュッシーが曲をつけた

ものが流行したので広告に使われたのでしょう。

ドビュッシーも浮世絵を家に飾りその音も

東洋的と言われています。

アール・デコというのは装飾スタイルという認識

が高いのですがライフスタイルの様なものだった

ことがわかります。



1930年代に作られた有名なジュエリー作家

レイモンドテンプリエの作品の写真。

今見ても斬新でモダンなスタイルのデザインです。











リングの厚みがわずか1ミリから2ミリ驚くべき薄さ

で身につけやすくその作りの美しさに惚れ惚れします。







朝日新聞に掲載されました

2019-11-22 20:18:00 | 分類なし
ヴィクトリアンボックスのお品が昨晩の

朝日新聞でジャーナリスト本間恵子さん

の素敵な文章でご紹介いただきました。

新聞では小さな記事ですのでこのブログで

じっくりと一つ一つの作品をご紹介します。



ダイヤモンドサファイア
 トレフォイルリング


日本では四つ葉のクローバーが幸運のシンボル

としてもてはやされていますがヨーロッパでは

クローバーは聖人パトリックがアイルランドに

多く自生する「シャムロック(クローバー)

の葉が3つに分かれているのは「三位一体」

を表しているのだ」と説明し、キリスト教

の布教に利用したこともあり、三つ葉の

クローバーは幸運のシンボルとして人気が

あります。そんな幸運のシンボルの三つ葉の

クローバーの形にサファイアとクッションカット

のダイヤモンドで19世紀後期に作られたリングです。

拡大するとコロリと厚みのあるクッションカットダイヤ

モンドの美しさが目立ちます。










ルビーサファイアダイヤモンドロシアンヌーボーリング


カボションカットのルビーとファセットのオーバルの

サファイアを花に見立てたロシアのアールヌーボー期

に作られたリング。

冬の長いロシアではこのように宝石で花を作り身につける

たり、身の回りに置くエレガントな贅沢が宮廷で流行した

のです。





オールドヨーロピアンカットダイヤモンド

ペンダント。


小粒のローズカットダイヤモンドがセットされた

リボンモチーフから美しいカットとクォリティーが魅力

のオールドブリリアントカットのダイヤモンドが下がる

ペンダント。最近ではほとんど市場で見ることのない

一粒石のダイヤモンドペンダントです。

http://victorianbox.shopselect.net/items/22782924










それにしても今まで何度も雑誌などに掲載された

事はあるのですが今回びっくりしたのは掲載

を知った知り合いからのメッセージの殆どが

”朝日新聞に載るなんて凄い!おめでとう!”

だった事です。特に叔父や叔母達からのメールには

”とても誇らしいです!”と書いてあったびっくり。

でも本当に私は何もしていなくて美しいジュエリー

達のおかげでこんなに皆に褒められるなんて

とても気分の良い日でした。

皆様のおかげです。

ありがとうございます。