バリエーション山行同人

藪岩、沢等を中心としたバリエーションルートを中心とした山行を志向しています。

金目川水系 水無川 沖ノ源次郎沢(2023.1.3)

2023-01-04 10:08:31 | 

若い頃にはよく行った東丹沢であるが、ヒルが増えてからはさっぱり行かなくなった(特に沢)。今回、久しぶりのクライミング練習を兼ねて、涸沢の沖ノ源次郎沢を選んだ。

寒い朝であったが、渋沢駅では臨時便のバスが出るほど登山者が多かった。早朝、バスで久々の大倉に降り立つ。例によって長い長い戸川林道を進む。途中、新茅ノ沢(新しい看板が立てられていた)を覗き込んだ後、戸沢の駐車場にて一息を入れる。

▼戸沢の駐車場。大倉尾根の東面には朝日。

懐かしい戸沢山荘の前を通り、本谷を小さな橋で渡り、簡易舗装の右岸の道を登っていく。源次郎沢の堰堤を越え、本谷と源次郎沢を隔てる小尾根を行く。

▼昔よく使った書策新道は廃道扱いになっていてロープで道が遮られていた(ロープの存在が旧登山道である証しになっていた)。

廃道になった書策新道であるが、意外に道形は良く、尾根上を進んだ後、東面を難なく進んだが、本谷との合流点の少し前で、小沢を横断する斜面が崩れており、補助ロープが架けられた箇所があった。

▼頭上のロープにつかまりながら横断した。念のため、持参ロープでも確保。

この後、すぐに本谷F5の上に出る。本谷の巨岩を越えながら進むとほどなく沖ノ源次郎沢が左から出てくる(本谷合流点から徒歩5分ほど)。

▼F1は少し奥まったところにあり、注意しないと通り過ぎてしまいそう。

F1は壁左中間部にある窪地状のテラスを目指して直上するが、岩が冷たく、足先も冷え切っていたため、なかなか自信を持って進めない。途中、気休めのハーケンを打って何とかクリア。その次は、右のリッジ状を辿って、その後、凹角を伝って、F1上の広いテラスに出る。

F2は右上する顕著なバンドを経て、水平バンドをトラバースし、凹状のフェースを直上。水平バンドをトラバースする際の1,2歩が体が横壁から引き離されそうな感じがして、進むのに少々勇気が要った。バンドに残った枯葉が邪魔だった。

▼ダブルロープでのF2登攀

F1, F2を超えた後は、大したことのない滝が続くものと思っていたが、意外にも苦労させられた滝をいくつか超えた。ロープを出すこともあったが、岩は概して安定していて、しかも巨岩が多かった。

CS滝を越えると、再び石積み堰堤が現われて超える。本来はもっと先まで進むべきだったのだろうが、右岸の稜線が比較的低く感じたので、ここを越えて、下山路の源次郎尾根までトラバースして行こうということになった。

▼石積み堰堤から、写真前方の右岸尾根をまず目指した。

この後が予想外。所々、踏み跡らしきものがあり、安心して進んでいたが、藪漕ぎや足元がザレて不安定な沢横断など、いろいろありながら、いくつもの沢を越えてようやく安定した広い尾根の源次郎尾根に到達した(それまでに通過したどの尾根よりもどっしりしており、すぐ分かった)。

▼赤テープ、踏み跡もあった源次郎尾根

▼尾根を降り始めてすぐに草地広場に出て、三ノ塔や相模湾岸の絶景を堪能。

尾根は最初は草地を直線状に急降下する踏み跡に沿って下って行ったが、そのうち、植林帯に入り、林業作業道のようなつづら折れの道をどんどん急下降していく(途中、倒木あり)。書策新道を登った際には、源次郎尾根との分岐がよく分からなかったが、下降して合流した際には「ここだったか!」と納得。

▼書策新道と源次郎尾根の合流点から、下ってきた尾根方向を見上げる。

▼意外に時間を要し、16時過ぎに戸沢山荘前でハーネスを外す。

夕闇迫る戸川林道を駆ける様に降りて行って、大倉17:35発のバスで家路に就いた。

 

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