バリエーション山行同人

藪岩、沢等を中心としたバリエーションルートを中心とした山行を志向しています。

山梨 相模川水系 大鹿川 ズミ沢(2020.6.21)

2020-06-23 21:27:10 | 

「県間移動自粛」という名の縛りに何となく従い、「解除」が発令され、それにも何となく従って、2月に訪れたばかりの滝子山西面を流れるズミ沢を今年の初沢に選んだ。まずは諸々の束縛から解き放たれた気分をのんびりと味わいたく、そして気分次第で沢の傍を辿る登山道へのエスケープが容易な沢というのが今回の選定理由だ。今回も電車のみの利用でバス利用の不要なプランとした。

▼7:35に笹子駅に到着。

▼駅前の巨大な笹子隧道記念碑(甲府から移設されたもの。桂太郎筆)を見学

▼ついでに駅前の笹子餅を購入。迷ったが、5個入り500円の方を選ぶ。遡行直前に食したが、突き立ての餅が柔らかでいつもながらの美味。

国道20号線を東に進み、中央本線、中央道を越えて、山道に入る。途中、南稜に向かう寂尚庵の分岐を経て舗装林道を進む。ここを辿るのは久しぶりだが、随分、林道が整備された印象だ。

▼道証地蔵から右下の沢に降りる。

▼通常、下部の沢は割愛することが多いようだが、最初の橋から遡行を開始。

▼2条の沢。この日は水量が多く、釜に腰までつかって中央に取り付く。

▼この日は初心者がいたので積極的にロープを出して安全を期する。

▼途中、登山道が横切る。

▼シャワークライムになりそうな沢は巻いた。

▼最初の核心部「大滝」に到着

左岸の水流の無い小ルンゼを辿って、右上部から緩やかに左上するバンドに沿って滝の落ち口に向かうものと考えたが、この日は水量がとても多く、上部の状況がよく分からない。

▼ヒョングリの滝の様に水流が大きく跳ね上がっていた。

▼まずは空身で偵察。右上部に残置ハーケンを見つけるも、左上するバンドのヌメりが甚だしく、また中間支点が取れないことから今回は通過が困難と判断し、ここで引き返すことにした。

後ろ髪を引かれる想いだが、また近いうちにトライしよう。
大滝から少し下ったあたりで、右岸上部に登山道を想像させるような雰囲気があったため、樹林帯の泥壁をやや強引に登る。少しして、左上にトラバース気味に進むと、道標が見え、無事、登山道に合流できた。

▼今回の遡行終了地点

この後、登山道を下り、あっという間に遡行開始点に戻った。笹子駅からの上り電車の時間調整もかねて、帰りは笹一酒造の売店で土産を買うなどして、ホンの僅かだが、流通経済に貢献した(?)。16:09発の普通電車で帰京。行きも帰りも電車は時節柄か空いていた。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北高尾 太鼓曲輪尾根~八王子城址(2020/6.7)

2020-06-07 19:48:49 | 尾根

次週には梅雨入りになるかもしれないとの予報。今夜から未明にかけて雷雨とのことだったが、翌日(6/7)は晴れるとのこと。急いで各種資料を調べ、山域の探索を行なった。今回も当然「都内縛り」。先週は青梅線沿線だったので、それ以外でおもしろそうなルートがないか検討した。結果、歴史探訪を兼ねて、八王子城址周辺のバリエーションルートにした。標高500mにも満たない低山に初夏に向かうのは躊躇したが、未明の雨と早朝からの行動開始で暑さを何とか凌ぐことができた。

▼朝6:00の高尾駅。この駅を降りるのも久しぶりだが、今回も、バス利用を避けて登山口まで歩くことにした。

 

高尾駅北口を出て、北上し、バス路線に沿ってうねうねと坂を登っていくと、駅から10分ほどした経っていないのに、鬱蒼とした深い森が広がる。道の左には森林総合研究所、右には陵墓エリアのようだ。地形図を確認しながら、何度か道を折れ、宮の前バス停手前を左に入る。辺りはまだ普通の住宅街だ。

 

▼すぐに御霊谷川(「ごれいやがわ」と読むらしい)に沿うようになり、田畑が広がる。

 

宅地と田畑が入り混じるエリアを進み、どこかを右に折れて、その先の中央道を橋で渡るのだが、右に折れる箇所が判然としない。中央道を走る車の音はするので、距離は近いようだ。

 

▼思い切って、この草むらを突っ切って、奥の竹林の中に入ることにした(挙動不審者?)。草むらには道型は無かったが、人が歩いたような、踏まれて横になった草の筋が伸びていたのでそれに沿って進む。

 

▼竹林の中。このすぐ奥が中央道の様だ。とにかく車の音がする方向へ進む。

 

▼すぐに中央道のフェンスに突き当り、左に踏み跡を進むと橋(中宿橋)を発見できた。この橋の手前側も奥側も明確な歩道は無く、生態系維持のための「獣用の通路?」ではないかと考えないと理解できないようなこの橋の設置場所だ。

 

橋を渡った先は鬱蒼とした藪に包まれていた。すぐ右を見ると赤布が所々に垂れ下がり、人が歩いたような跡が有る。

▼藪は未明の雨でぐっしょり濡れており、全身ずぶぬれになりながら、藪をかき分けて太鼓曲輪尾根の末端を目指す。



踏み跡は藪で隠れているがはっきりしており、時々現れる赤布を確認して安心感を得ながら、緩やかな傾斜を進む。経路は意外に蛇行している。進行方向左側は中央道の車の音、右側は森に隠れて見えないが住宅街が広がっているようだ。ここまで、高度計を合わせてくるのを失念したため、高度計が示す値がやけに大きく、現在地を推定するのに役に立たない(未明の悪天時の低気圧の影響?)。

▼尾根を進むと所々、堀切と呼ばれる人工的なキレットにいくつか出くわす。戦国時代の遺構の様だ。


▼道標は一切無いと思っていたが、尾根をかなり上まで登ったところに1つだけあった。

 

▼四辻の呼ばれる場所。左右に巻き道が伸びているが、中央の尾根道を進む。

 

この後、急登を経て、程なく、北高尾山稜の421mピークに突き当った。以降、一般道に入って北上し、富士見台と呼ばれるピークの先を右に折れ、八王子城址方面に向かう。

 

▼「詰の城」と書かれた天守閣跡

 

▼古そうな井戸

 

▼八王子神社


▼途中、樹林帯が急に切れ、都内が一望できる箇所があった。

 

▼八王子城址エリアの入口に出て、山道は終わり。11:50着。



前半は住宅街を経て一気に藪山、後半は歴史遺構の散策と、半日の中に多様な楽しみが凝縮した山行であった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする