吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

新たな旅の始まり?

2019年09月14日 | JAWA210

自転車でも行ける超近場だったのだけれどね。

初陣なのであった。

'93チェコスロバキア製(当時)モペッドJAWA(ヤーヴァーと呼ぼう)215である。

過去記事はこちら

29年ぶりの1 29年ぶりの2

キャブレターを数回分解清掃したり、ブレーキランプを交換したりしたのでした。
6ボルトのはずなのに14ボルトくらいになるのでとりあえず手に入れやすい12ボルトの電球を入れたのです。
部品の供給も何とかなりそうだし、そろそろ実践投入しようと思っていたのです。

そこで!

今日は高遠の街でブックフェスティバルが開催されていたので、ちょっと見に行ったのです。

JAWA(ヤーヴァー)でな!

大事なのは覚悟ッ!
壊れた時は押して帰る覚悟。だが自転車機能を使えば歩くよりちょっと早いくらいは出せる(平地限定)。
空荷だし、坂はキツいが最大5km程度。楽勝だな!

カレーの屋台とコーヒーの屋台でお昼。
地域おこし関係の方々と話しながら。
コーヒー屋さん、豆の仕入先はうちと同じだし、淹れ方、お湯の温度管理は憶えさせてもらったゼ。
だがしかし、これは商売を始めようとする若者への投資なのである。
チェーン系レストランやコーヒーショップを使うよりも多分生きるお金の使い方だと思う。

古本屋を眺めたのでした。ブックフェスティバルですし。
郷土史関係の分厚くて昔は高価だった本がたくさん、あと明治時代の宿帳大福帳など。すげーよ。
ネットでなんでもわかると思うのは傲慢かつ無知だな。
古本屋のオヤジがカブ主でJAWAにも興味津々だった、なぜか本じゃなくてバイクの売り込みをされたのでした。
カワサキのエストレヤ。ツボですよそれ!超ツボ!

29年前、ドイツでもJAWAで旅して見つけたのはカワサキのZ250LTD単気筒(同じ型で2気筒もあるのよ)だったな。
エストレヤのエンジンってZ250の直系の子孫なんだよなあ。
金があったら買ってたかも。連絡先は確保したけど(買わないとは言ってない)。

歴史ってのは繰り返すものさ。ちょっとずつ形を変えて、変奏曲のようにな。
だから、間違った選択もやり直せる、人生はやり直せる、意外と。生きていれば。    

かっこ良い?

で、JAWAの調子が良いようなので遠回りして帰ったのでした。
それでも速度は遅いので普段通らない裏道で。
なんかすごく楽しい、初めて通る裏道。

心もとない2ストエンジンのサウンド。
堪らぬ、ああ堪らぬ……。
こんな信頼性では自転車にもとる乗り物で初めてのヨーロッパを走っていたのか!あの頃の僕は。
ああこれだ!この不安だ!
その代わりのゆとり、風景を眺め、気が向いたところで止まること。
自転車旅って意外と止まれないのですよ。心情的に止まりたくなくなると言うか。

ドイツの無免許仕様のJAWAは最高時速25km以下で、それはそれでまたストレスではありました。
ドイツのあの辺り(ライン川沿い)一般道は市街地から出ると100km/hで高速道路を原付で走るようなものでしたから。
交通量は少なかったけど。

乗り物において、自分の普段の視点の高さ、自分が出せる速さ周辺で認識出来る世界がひとつの上限なんじゃないかと思います。
その意味で低速な乗り物は高性能なものに対して優位な部分もあると思います。

そのゆとりと視界の良さであの頃の僕は必死に何かを探していたのでした。
町外れのキャンプ場にテントを張って荷物を置いて町の中心部へ出かけて、押し歩きも軽かったので車両進入禁止のマルクト広場にも気軽に入れた。
教会のレリーフのアカンサスの葉っぱに触れてみたり、パイプオルガンを見てみたり。
あの経験はかけがいのないものだった。
ネットのある現代でも得られない経験だった……。

これは新たな旅の始まりか?
僕は再び何かを求め、何かを得て、何かを為すのだ!

帰ってから外仕事をするつもりだったのですがダメでした。

疲れたのよ。2ストの振動、いろいろ思い考えたから、なにより乗ってる間ずっと笑っていたから、ニヤニヤと。

超疲れた!

それで一寝入りしてしまったのです。結構しっかりと。

今日の予定は明日に先送りだッ!

 

 

 



 




最新の画像もっと見る

コメントを投稿