交換日記あるいは備忘録

神のみ前に 清く 正しく 愛深く♪(未整理。。のものが ごちゃごちゃと)

映画『山猫』

2005年12月23日 | 映画
山猫 山猫

続けてヴィスコンティ☆ こちらも エル様よりの拝借物。

美しく プライドが高く 人を恃むところがない という 山猫みたいな登場人物。 実は 山猫 というのは 主人公のサリーナ公爵家の紋章です。

1860年 統一に揺れるイタリア。 その世代交代は 時代も 社会も 家族も。

全体の1/3を占める舞踏会シーンが 豪華で美しい。 その華やかな舞踏会のさなかに 主人公のサリーナ公爵が 不意に 疲労感に襲われます。 それまで ものごと 人の器 自分の器 全てを 冷静に 正確にみつめて 全てをあるがままに受け入れ 昔にも執着する事なく 迷いの無い決断を下していたかに見えるサリーナ公爵。 現状に満足しきっているので 向上はあり得ないけれども それ以上は望まない 泰然自若の立場の筈が 不意に パーティーの中で 孤独を感じてしまう。 それは 恐らく 語れる相手を一人も持たなかった公爵の孤独。

現状に満足している と言っても その先 望むものが死しか無いのならば けして 彼は 満たされている訳ではないのだ と思う。 多分?

恋人のタンクレディが戦場から帰ってきた と聞いて 雨の中を駆けてくるアンジェリカは この映画の中で 一番美しい。 それなのに なんで この人は こんなに目つきが悪いかな? 三白眼は ほんと 猫みたい。 そういう役作りなのかしら。

山猫
山犬

山犬を紋章にする貴族はいないだろうなぁ あくびをしながら 考える。