キイチゴ(紅葉苺・苦苺・苗代苺・冬苺 他)
モミジイチゴ 葉は3~5深裂、モミジの葉に似る。東日本に分布。
前年枝の側芽から葉と花がほぼ同時に展開し下向きに白花をつける。萼5、花弁5、花弁は細長く平開。
果実は球形のキイチゴ状核果/集合核果で黄色に熟す。
ナガバモミジイチゴ 西日本に分布する。
ニガイチゴ 葉は無裂~3裂(浅裂、中裂)。花は短枝に1~2個づつ上向きにつく。萼5、花弁5、花弁は細長く平開する。果実は球形の集合核果で赤色に熟す。
ナワシロイチゴ 茎は地上を匍匐し、山側斜面から垂れ下がる。葉は奇数羽状複葉で側小葉1~2対。花は散房花序につく。萼5、花弁5、花弁は紅紫色で平開しない。
受精すると萼が閉じ、果実(集合核果)は萼の中で成長。成熟すると萼を押し開き赤い果実が現われる
フユイチゴ 12月末に山頂の林の中で偶然発見。常緑匍匐性の低木、葉は浅裂し蕗に似た光沢。果実(集合核果)は赤熟する。
カジイチゴ 茎、葉(掌状に5~7裂)、集合核果共に大型。黄熟する。
クサイチゴ 林縁や道端等に草状に生えている。葉は奇数羽状複葉で側小葉1~2対。果実(集合核果)は赤熟する。
属名Rubus (キイチゴ属) 古ラテン語ruber(赤)から
ナガバモミジイチゴ Rubus palmatus 掌状の葉
モミジイチゴ Rubus palmatus var. coptophyllus 分裂葉
ニガイチゴ Rubus microphyllus 小さい葉の
ナワシロイチゴ Rubus parvifolius 小型の葉の
フユイチゴ Rubus buergeri Heinrich Burger シーボルトの博物学助手として長崎に来日植物を収集
カジイチゴ Rubus trifidus 3中裂の(葉)
クサイチゴ Rubus hirsutus 毛が密生した
キイチゴ状果 一つの花の複数の雌しべ(子房)が各々粒状の小核果となり集まって一つの果実状になった集合核果。
核果は子房壁が成長して外果皮、中果皮(果肉)および内果皮が木質化した核となり、中に胚珠由来の種子を含む果実。
イチゴ状果 一つの花の複数の雌蕊(子房)が各々粒状の痩果に成長し、球状に肥大した花床(花托)の表面に埋もれた果実。果実の主要部分が子房以外の花托が肥大したものであり偽果という。(オランダイチゴ、ヘビイチゴ)






TOP (目次) 画像・文 塩城 忠