アカシデ & イヌシデ
アカシデ(カバノキ科 クマシデ属 落葉高木 雌雄同株 花期3,4月)
樹皮は灰色で大木になると縦溝状に波打つ。葉は互生し葉柄が長くその基部が赤い、葉身は小さな卵状楕円形で基部が円形、葉先は尾状鋭尖頭、縁に重鋸歯、側脈は10対余りで直線的に縁に達する。
雌雄同株の雌雄異花。雄花序は長い花穂で赤褐色を帯び下垂する。雌花序は小苞が淡紅色を帯びる。花には花弁が無く数次の苞に包まれる。雌花は内側の一対の苞の中にある子房から各々長い雌蕊(花柱・柱頭2裂)が伸び出る。
果実は対になった果苞の基部に各1個の小堅果が生る。
アカシデとイヌシデはよく似るが、アカシデの特徴は、葉が小さく、葉柄が長く基部が赤い、葉先が尾状鋭尖頭、枝・葉が無毛、内側の苞が成長した果苞は小さな鍔付ナイフ形。珊瑚状の虫瘤がつく。
学名Carpinus laxiflora
属名Carpinus Carpinus 西洋シデからくる(不詳)
種小名laxiflora laxi-flora 疎らな-花
種小名laxiflora laxi-flora 疎らな-花
イヌシデ(カバノキ科 クマシデ属 落葉高木 雌雄同株 花期3,4月)
樹皮は灰褐色で比較的縦縞が明瞭。葉先は短く尖り(鋭尖頭)、枝・葉柄・葉に毛が密生、花序は黄緑色。
冬芽の側芽は枝に狭角につく、果苞はやや幅広の鍔無しナイフ形、球状の虫えい(虫瘤)がつく。
アカシデと見分けポイントは、毛の有無、果苞の形、虫えい(虫瘤)の形。
学名Carpinus tschonoskii Maxim.
属名Carpinus 西洋シデからくる(不詳)
種小名tschonoskii Maxim. tschonoskii 須川長之助(1842-1925)に献名したもの。 命名者Maxim.ロシアの植物学者Carl Maximowicz
同属のクマシデ、サワシバ 別項
須川長之助は1842年に現在の岩手県紫波郡紫波町に生まれ、函館に移住、そこでマミシモヴィチに下働きとして雇われた。彼の信頼を得て植物収集・標本採集に協力し貢献した。





























トップ 目次 画像・文 塩城忠