里山コスモスブログ

樹木の四季500 イチョウ

イチョウ(銀杏 イチョウ科 イチョウ属 落葉高木 雌雄異株 裸子植物 花期4月) 
 枝は長枝と短枝があり、葉は長枝では互生し短枝では輪生状につく。葉が特徴的であり、葉身は扇形で無裂~深2裂、鋸歯は無い。葉と花は展開は同時に展開する。
 花には萼・花弁が無い。雄株の雄花は穂状花序につき雄蕊の葯が裸出する。雌株の雌花は長い柄の先端に2個の胚珠が裸出する。2個の胚珠は各々種子に成長するが片方が脱落していたりして双子の状態を目にすることは案外少ない。
 裸子植物のイチョウの雌花には子房/心皮が無く、裸の胚珠がつき、胚珠が成熟した種子がギンナン(銀杏)である。
 イチョウの実(銀杏/種子)は異臭のする黄色い果肉状の外種皮に覆われ、白く堅い殻は中種皮で、その殻を割ると茶色い薄皮(内種皮)を被った白い胚乳がある。この胚乳が可食部分であり熱すると鮮やかな緑色になる。多食すると嘔吐・下痢症状を起こす恐れあり、幼児には食べさせない。
 イチョウの木が街路樹に植栽されているのは病虫害に強く長命で、幹や葉が水分を多く含み燃え難く火事に強い(耐火性)ためである。 
学名Ginkgo biloba
属名Ginkgo 
 ドイツの医師・博物学者ケンペルが銀杏(Ginkjo)と筆記したものがGinkgoと誤植され、リンネがそのまま属名にしたと言われる。
種小名biloba   bilobus 接頭辞 bi +lobus 2つの葉→2裂葉の意

お葉付きイチョウ 
 葉が2裂する際に片方が葉、もう一方が胚珠となったものという。
 茅ヶ崎市の浄見寺(徳川家康の家臣大岡家の墓所)に江戸時代初期に植えられたと伝えられる“お葉つきイチョウ”の大木が聳えている。
 大岡越前忠相は8代将軍徳川吉宗が進めた享保の改革の折、町奉行として江戸の市中行政に携わった。



















トップ 目次    画像・文 塩城忠

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