里山コスモスブログ

樹木の四季500 イチジク

イチジク(無花果 クワ科 イチジク属 落葉高木 雌雄異株)
 イチジクは西アジア原産と推され、日本には江戸時代に入って中国から長崎に伝来したと言われる。イチジクは無花果と書くように花は花嚢の中にある(隠頭花序)。日本では単為結果性「受粉せずとも果実(果嚢)が肥大化する」の雌株が挿し木増殖されている。
 葉は桑同様に3~5裂、葉柄や未成熟の果嚢基部から乳白色の液が滲出する。この乳液は蛋白質分解酵素を含み傷ついた粘膜に滲みる。
 戦後の栄養不良児童は洟を垂らし、しばしば唇にひび割れ、口角炎(あくち、あやくち)、それに口内炎(掘れっこ)ができた。イチジクが美味しそうに熟れても不用意に頬張ることができない。液汁が患部に触れないよう苦心して食った。
 原産地の西アジアでは雌雄株を混植し、イチジクコバチの花粉媒介により種子のある果実(果嚢)を収穫する。輸入乾燥イチジクには白胡麻状の種子が多数観察される。
ひび割れた あくちに滲みる いちじくの汁  童子
学名Ficus carica 
属名Ficus    Ficusラテン語でイチジクを意味 伊fico 英fig
carica 現トルコ西南沿岸部の地名Cariaに由来説







トップ 目次   画像・文 塩城忠

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「2 2021 樹木の四季500 塩城 忠 」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
2024年
2021年
人気記事