毛利甚八 写真日記 旅する天体

作家・毛利甚八が、ニコンD600とオリンパスペンを手に、あの町この村、あの川この海をパチリと撮って、ぽつりとつぶやく。

毛利甚八 写真日記 D7000と旅する 第45回 マイクロニッコール40mm F2.8G

2013年05月02日 12時33分57秒 | カメラ・レンズ


四月下旬、ニコンD7000にAF-s DX マイクロニッコール40mm F2.8Gをつけて、博多へ。

福岡の裁判所はお堀の奥にある。夏はハスの花が咲き誇るが、まだ早い。

土手のタンポポを撮影しようと、斜面を進むと、亀と目が合った。

写真を拡大してみると、亀はこっちをしっかり意識して、かなり焦っているのがわかる。



D7000に40mmのマイクロニッコールをつけると、FX判(35mmライカ判とほぼ同じ)換算の画角は60mmになる。

40mm(60mm)は、被写体との距離が近すぎて使いづらいという意見もありますね。

しかし、標準レンズで撮影しながら、撮りたいものに好きなだけ近づけるレンズと考えると、その自由度は大きい。

もともと私は、ビーパルなどの雑誌記事を担当していた二〇代から最近まで、

ニコンFM2-nにマイクロニッコール55mm F2.8をつけたセットを使っていた。

ビーパルで宍道湖・中海の干拓問題を取材した際、

ビーパルのために中海の水中撮影をしてくれた水中カメラマンの中村征夫さんを、そのセットで撮影したことがあった。

その写真がグラビアの巻頭に1ページで掲載された時は嬉しかったなぁ。

ま、あくまで中村征夫さんのネームバリューのせいですけどね。

D7000とマイクロニッコール40mmのセットは、

FM2-nとマイクロニッコール55mmのセットと、大きさや取り回しの良さが近いと感じる。

そしてD7000は、いまさらながらの評価で恐縮だけれど、がっしりとスパルタンなカメラだ。

長い間、カメラ店でいじりながら、「イマイチだなぁ」と感じていたのは、標準セットのズームレンズのせいだと思う。

そんなに高いものでなくていいので、F2かF2.8の単焦点レンズをつけると、

軽くて、ファインダーが明るくて、しゃきしゃきと動き回りながら撮影できるカメラだとすぐわかる。



裁判所の正門のそばで、カラスが魚を食べていた。

レンズを向けると、魚をくわえ、逃げて行った。