goo blog サービス終了のお知らせ 

プラムフィールズ27番地。

本・映画・美術・仙台89ers・フィギュアスケートについての四方山話。

☆< 岸辺露伴は動かない 懺悔室 >

2025年05月29日 | ☆映画館で見た映画。
最初にはっきりディスっていい?わりと重要な点だと思うので。
この映画は……






画面酔いをします!!





いやー、これけっこう辛くてさー。
わたしは子供のころは車酔いひどいタイプで、大人になってからそれほどではなくて、
でも強いというほどの自信はなくて、……要は普通程度の酔いやすさ。

そのわたしががっつり酔ったわー。特にポップコーンのシーンと、あとは終盤。
まあ、ハコが小さくて、しかも前の方で見るのが好きだから余計だったんだと思う。
酔いやすい自覚がある人は、ポップコーンのシーンは少し目をつぶりながら見ましょう。
あるいは後ろの方で見るとか。自衛。


それ以外は文句なく面白かったですね!!


ドラマ・映画を通じて一番面白かったかもなあ。わたしのテイストより
グロテスクが強いというのは多少あったが、それは「露伴」の味ですからねえ。仕方ない。

あとはたっぷりヴェネツィア。ありがたいありがたい。
ヴェネツィアを舞台にしたドラマの類は、超有名どころのパラッツォ・ドゥカーレとか
聖マルコ寺院とかをこれでもかと出すことが多いけど、このドラマはマイナーどころを
多用してくれてありがたい。もう天井画とかがすごくイタリア!!で。
目の保養でしたのう。

役者たちは、高橋一生よりも、よりいっそう井浦新、大東駿介、戸次重幸でした。
戸次重幸の汚しが徹底していてツライレベルだった。
大東駿介は久々。何でちゃんと見た、とまでの記憶はないけど、
こってりの本作でここまでこってり出来るんだったら引きは大いにあるだろう。

そして井浦新ですね。……だいぶ太りましたか?しゅっとした頬っぺたの線が
なくなってておじさんの顔……これは役作りなんでしょうか。
まあ今回の役ではおっさんでいいんですから、しゅっとしてなくてもヨイ。
井浦本人も楽しんだんではないか、この作品。

顔が変わる部分を上手いこと理由付けしましたねえ。
まあ現実だったら無理があるけど。そのおかげで、若い時代と初老時代を
傾向の違う役者で楽しめるという美味しいお話でございました。

玉城ティナという人は字面ではたまに見るけど、顔は認識していなかった。
字面的にはものすごく陽キャっぽいのに、今回の役柄の幸薄そうな感じにはまってました。
ウェディングドレスが似合うのも良かったですね。
婚約者のイタリア男は、オタクっぽさもいい人っぽさもちょうど良かった。

しかしとにかく酔った。今思い出しても軽く酔う。

リゴレットの歌い手がけっこう上手くなかったですか?
その後から使われるオリジナル楽曲?の使い方がすごく良くなかったですか?
これもイタリア舞台の旨味として大変楽しんだ。
わたしは通常、あんまり音楽に反応しない方ではあるんだけど、
今回の声楽は良かったなあ。作品の世界観にすごく合ってた。いつもこうでしたっけ?



今回映画を見るに当たって、主人公と、(シリーズ的には若干影が薄いとはいえ)ヒロインが、
実生活では結婚してるんだよなあ……というのがけっこうノイズといえばノイズだったが、
スキャンダルと違ってお目出たい話だから、我慢することにした。
まあ実際はそんなに気にならなかったですけどね。

だが冒頭の2人の電話でのやりとりは、こっちがそう思って聞くせいか、
普段より2段階くらい甘くて「うへ~」と思ったぞ!
これはどうなんだ、本人は!自覚があるのか!まあなかったらカンベンしてやるが。

このくらいの映画なら大満足だなあ。
去年のルーブルは、ルーブルのボリュームが物足りなかったし、
話もちょっと納得出来なかった。
ちょうど1年前ですか。このくらいの出来で作ってくれるのなら、毎年楽しみに待ちたい。
次はイギリスでお願いします。ロンドンのロケは大変だろうから、
オックスフォードかエディンバラでいいですよ。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

< 天久鷹央の推理カルテ >

2025年05月26日 | ドラマ。
アニメ版。
まあまあ面白く見た。

事件は比較的本格め。……が、話の骨格だけはちゃんとしているが、
そこへの肉付きが薄いから、話としての出来は不満。まあいつものことですね。
30分×2話くらいで1事件でやってくれてたから、いい方ではあるんだけれども。
話の濃度があと50%増しなら面白く見られると思うんだがなあ。

今回の収穫は声優・小野賢章のオシゴトですかね。
人間の小野賢章はそこそこ視野に入っていたが、
声優の仕事としてはほぼ聴いたことないんだよなあ……。
かろうじて「啄木鳥探偵處」の江戸川乱歩役ですか。

でも「啄木鳥探偵處」はつまらないアニメだった。江戸川乱歩は脇役で、
時々出て来るけれども、特に声がどうとは思わず。
ハリポタは映画何作か見たけど、多分字幕で見てるのよね。
本作では副主人公であり、主人公をうまく(精神的に)フォローする存在で、
甘めの声で心地よかった。

佐倉綾音は近年ほんと出てますよね。わたしは「薬屋のひとりごと」が好きだ。
「SAKAMOTO DAYS」は今視聴中。
竹内良太もちらっと出ましたね。白鳥沢の牛若役で親近感を持っている。

アニメはシーズン2があったりするのかね。あったら見るけど。




最近……というか、「ババンババンバンバンパイア」に引き続き、アニメ→実写の
流れで作ってるんですね。あ、あっちは映画でしたっけか。また安易な手法を……と思うが。

だが本作の今期のドラマは見る気にはなりませんでした。
橋本環奈は好きな方だったんだけど、スキャンダルのニュースが流れちゃったからなあ。

真偽をたしかめる方法は我々一般人にはない。でももしガセだとしても、
天久鷹央の役柄ではどうしたってノイズが頭によぎるしなあ……。
一度下がったイメージは時間が経たないとなかなか上がりませんよね。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

◇ 石田洵「平泉をめぐる文学 芭蕉に至るロマン世界」

2025年05月23日 | ◇読んだ本の感想。
読み始めてから、書きぶりと出版社から自費出版かな……と思ってハードルを下げたが、
それでも内容はなかなか良くて満足。面白かった。
著者はたしか校長先生とかの経験者だったかな。

わたしは20年以上前に平泉関連の書籍をけっこう漁った。
この頃の記憶は八割方消えているが、でも大どころはだいたい押さえている(いた)という
気はしている。

この本では稗史・説話集に潜んでいる平泉関連の話を拾ってくれていて、
小さい話が読めて面白かった。
話自体はちょこちょこ読んだものもあったが、さらにあちこちの言い伝えなども含まれていて、
これは史実とは違う部分の、庶民感情を表したものとして貴重。
義経の関連としての平泉も多いが、独立した平泉はさらに面白い。

後半の3分の1くらいだろうか、話が芭蕉に移ってからの話は深くて面白い。
この辺が一番得意な人なのかな。
……本をもう返してしまったし、読んでから一週間ほど経っているので、
細かい内容は忘れてしまったが、兼房について深く触れているのが独自性。

兼房は「卯の花に兼房みゆる白毛かな」の人。義経の奥さんの久我大臣の姫の守り役……
と言われるようだが、そもそも久我大臣の姫というのが架空で、この人も架空。
それを言ったら弁慶も架空らしいが。
まあでも義経と熊野水軍との繋がりはどこかであって欲しいと思うのよねー。

おやおや。「兼房みゆる」は曽良の作だったですか。
けっこう詩情があって好きな句だが。

わたしは平泉好きだが、なぜ好きになったかというと、それは「おくのほそ道」からといって
過言ではない。
とある夕暮れ――高館にのぼって、目の前に束稲山を見晴るかし、北上川の流れを見、
そして傍らにある石碑に彫り付けてある「平泉の段」を読んで、その美しさに震えた。
他に誰もいないところで、声に出してその文を読み上げた。
そこからの平泉LOVER。

そういうこともあって、この本の内容は共感できるものだった。
面白く読ませてもらった。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

< 悪役令嬢転生おじさん >

2025年05月20日 | ドラマ。
近年は死ぬほど転生ものばっかりなので、普段は転生ものというだけでスルーなのだが、
これは何の因果か1話をyoutubeでやっているのをうっかり見て、
なかなか面白かったので録画して見た。面白かった。

みんないい人でいいですよね。
なにしろ「おじさん」がいい人。創作物において、おじさんというと立ち位置的に
不遇な場合が圧倒的に多いが、この作品では善良で柔軟な考え方を持ち、世間知もあり
経験値も高く、オタクで、同じくオタクである妻子とも仲が良く、
……まあ不遇だといえば、頭髪部分がバーコードということぐらい。

話としては毎回毎回ばっつり切れてるので、え?もしかして1話見逃してる?と
毎回思っていたが、まあそういう仕様なら仕方がない。
欲をいえば、もう少し話に内容があったらもっと好きだったが。

キャラはみんな良かったよ。
王子と生徒会役員たちも。……5人もいる必要はなかったよね、とは思うが。
3人程度で良かった気が。

途中、妻と娘が話にコミットしてきた時はあれれ~?こういう方向にしちゃう~?と
多少疑問に思ったが、結局比重はそちらにはあまり行かなかったね。
……まあストーリーについて言及すると、話の浅さをあげつらわずにはいられないので
触れないことにしましょう。


M・A・Oという人の声と喋り方が好きだった。女性声優って、いわゆるアニメ声の人が
多いじゃないですか。この人は落ち着いた声で差別化が出来ている気がする。
歌もお上手ですよね。

井上和彦は、大ベテランなことは知っているけどあまり作品は見てないと思う。
上手だと思います。「※親目線」がすごく似合う。心温まる。

期待ほど台詞量はなかったが、「ハイキュー!!」で贔屓の石川界人が出てたのも嬉しい。

あんな台詞で終わったんだから次あるよね?ないわけないでしょう。
もう少し中身のある内容にして欲しいけどなー。まああんまり望んじゃいけないんだろな。
楽しみにしておく。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

◇ 柳広司「虎と月」

2025年05月17日 | ◇読んだ本の感想。
虎と月といえば「山月記」で、それは想像通りだったが、冒頭を読み始めた時には
「え、これ短編……?」というような薄さというか小ささで、これがまさか1冊分の
長編になるとは思わなかった。なりましたね、長編に。

久々に面白かったと思った。
柳広司は最初の3冊くらいすごく面白く、今まで10冊ちょっとくらい時系列で読んでいるが、
やっぱり数が増えるとそこまでではないものも出て来て……ここんとこ
ちょっと物足りなかったのよね。

この人は歴史や文学作品を基にして、そこから話を作っていくタイプ。
古代ギリシャが舞台とか、漱石の作品とか、楽しませてもらった。

この話はちょっと不思議な雰囲気の話でしたね。
異世界ファンタジーみたいな趣も少しある。14歳の少年が主人公で一人称の語り手なので、
ライトノベルくらいの感覚で読める気がする。
多分、最後の数行は「山月記」の引用じゃないかな。

中島敦は20年近く前に全集を読んだな。全集と言ってもたしか全4巻。
短い生涯の人だったから。
中島敦の文章は好きだった。水のように端正。名文章といってまず思い浮かぶのは
この人です、わたしの場合。おすすめ。

……柳広司の本の感想だったはずだが、中島敦の話になった。
まあ面白かったということで。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

< クジャクのダンス、誰が見た? >

2025年05月14日 | ドラマ。
前半部すごく面白くて引き込まれたんだけどね?ぞくぞくしたんだけどね?
しかし風呂敷広げるだけ広げて、上手に畳めませんでしたね。
これはまさに「あなたの番です」と同じパターン。
最後に盛大に大コケするのも同じ。

いやいやいや。さすがに無理ですねー、話が。
なんかもう話を広げすぎて何がなんだかわからなくなっているが、






……って、ネタバレ今さらだよね?







とにかく西田尚美が意外な犯人!ってだけの結末だった。
しかもその意外さは、「まさかこの人が犯人なのは無理だろう」ってのを含んでの
意外さだから、決して誉め言葉じゃないですよ。

まあいろいろ無理。西田尚美が犯人なのは、なんというか、
物理的に不可能じゃないかもしれないが、サイコパスじゃない悪意の人じゃない立場での
犯行は絶対に無理で(だからって「あなたの番です」のサイコパス設定もヒドイが)。
まあ~~~いろいろいろいろ無理。

いちいち上げるのが面倒なほど「無理」だから部分への言及は省略するが、
(10個どころでは済まない気がする)
別方向からいうと、ああいう真相でお父さんが娘にああいう手紙は書かないよ。
そんな重荷は背負わせないよ。だいたいただの大学生じゃん。
警察官である自分が調べても難しいのに、捜査を娘に託すって……。
もっとはっきり書け!
心麦にあんな手紙を書くくらいなら、屋台のおじさんに捜査一課宛の手紙を
託すしかないでしょうよ。

あとね、あのお父さんの立場であの5人?6人?を「冤罪です」とは書かない。
「犯人ではない」と書く可能性はあり得るが、冤罪とは書かない。
意味は同じことになるが、書き手の立場ではそうは書かない。

あと、西田尚美が犯人でいいならば、別に廣島育美が犯人だってかまわないんだよね。
無理さ加減においては。廣島育美が8話?9話?でようやく出て来るのもヤレヤレだよ。
不要でしたよ。

刑事が担当事件の唯一の生き残りを養子にするっていうのも倫理的に見れば問題がある。
特に遺産付きの赤ちゃんの。法律で禁止されているかどうかは知らないが。
あのシンガポールにいるウタちゃんの伏線は回収されないままでしたね。
ってか、遺産はどうしたんだっけ?イトコが使い込んだとはされていたけど、
ウタが養子に行った時点で、そういうところはちゃんとするものでは?

父検事は、あの話の流れで登場したら、どうしたって黒幕なのよ~~~~~。
なんであのタイミングで出そうと思ったか。もう少し早くか、せめて遅く出しとけば
もう少しごまかせたかもしれないのに。

いろいろ周到な松風先生が、父検事だけは全然文句を言わず案件内容を共有しちゃうのって。
弁護士としても職業倫理的にどうかと。
悪事をやりなれている感ばりばりで、いうたらマフィア感しかないのに、
長い人生の大半を検事として生き、実は悪人ではないですよと言ったって無理。

なんで赤ん坊を赤沢夫妻が連れてくるかね。
普通は――というより、本人が施設なり児相なりと直接交渉しないと無理だよね?
書類のやりとりなんかもあるだろうし。

赤沢妻もなんで1億円の通帳を突然出すかね?完全にやぶへびですが。

あの段階で元産婦人科医を殺してなんかいいことあった?
その前に殺すならまだしも、心麦が接触したあとで。
ちなみに心麦と書いて「こむぎ」と読ませるのはDQNで嫌だ。


話がダメダメなのでとにかくドラマとしてダメダメ。




まあそれはそれとして、役者たちは達者な人たちでおおむね良かった。

広瀬すずは初。お姉さんの広瀬アリスはすごく好きなので、妹の方も見てみたいとは
思っていたが、今回見られて満足。きれいな子ですね。時々すごく北川景子に見えた。
役名に引きずられたのか、北川景子と門脇麦の中間に見えていた。
門脇麦がもう少し若かったらこの役ぴったりでしたね。

思ったよりも演技が上手いと思ったんだけど、とにかく「父」の発音が……。
たまーに(10回に1回くらい)ちゃんと言えてた時もあったから、
演出側が指摘しないとダメじゃんと思うんだが、なんで直さなかったんだろう。
あれで途端に入ってこなくなる。

ただ、このシリアスめなサスペンスにおいて、広瀬すずと松山ケンイチのかけあいは
ちょうどよくコミカルで良かった。この組み合わせは良かった。
松山ケンイチも初かもしれない。この人、わたしが見たいと思うドラマに出ないのよね。
このドラマでは好きな役だった。

藤本隆宏なる人。顔はちょくちょく見てたんだけど、名前は知らなかった。
今、こないだ(?)再放送した「坂の上の雲」をゆっくり見ていて(初見)、
ちょうど広瀬中佐が戦死した回を見た直後に本作を見始めたので、
ものすごいいい役から10分後に暴力刑事として見ることになった。
「わたしの涙を返せ」と苦笑いした。

あ、そうそう、今回の収穫は瀧内公美。字面では見たことあるけど、顔は認識してない
女優さんだった。今回のドラマでは良かったですねえ。いい「悪~い」感じ。
今後も見たいものです。

最近やたらとあちこちに出ていると思う磯村勇斗。
まさにこういう曲者役で伸びると思ってたのだが、意外に爽やかな、真面目な系統で
見ることが多く、こういう普通の方向かあ……と釈然としてなかった。
今回の役のようなのがまさに、という気がする。

でも、成田凌と役柄逆の方がいいのでは?とは最後まで思っていた。互換可能。
成田凌が記者の方がわずかにハマり率が高かったように思う。
でも息子感は磯村勇斗は若干薄いか。
まあ現行でも悪かったわけではないが。

森崎ウィンの役柄がもう少し本筋に関わって来ると、よりコミカルで好きだったかもな。
松風先生のお父さんの話はがっつり削っても良かったんじゃないかなー。
ここらへんは風呂敷を広げすぎたと感じた。サスペンスでミスリードは必要だが、
やりすぎると回収できない、しても無理くりになっちゃいますよね。


まあ、そうですねえ、たとえ前半がものすごく面白くても、上手く収束出来ないと、
とにかく最後は不満ですからねえ。
原作をちょっと刈り込んでもドラマはドラマでサイズに合わせるべきだったと。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

89ers、2024ー2025シーズンのファン感謝祭。

2025年05月11日 | 仙台89ers。
10日のファン感、楽しかったー!!


いやもう、去年のファン感はなかなか不満が多く……

去年のファン感は5年ぶりですからノウハウもなく、仕方なかったところはあるけれども。

実は今年のファン感もわかりにくかった。
そもそもHPの告知がわかりにくかった。……詳しければ詳しいだけいいかっていうとねえ。
1記事の情報量が多すぎて、読む気が削がれる。活字好きのわたしでこれですから、
他の人もけっこう読むのは苦労だったんじゃないですか?
しかもちまちまスマホで読む人なら特に。

そしてこのタイミングなら、ファン感の詳細はトップページ固定ですよねー。
なんでニュースの2ページ目の最後に置いておくのか。
スマホで読む人なら(以下略)。


11:30頃行きました。

……どこに並んでいいかわからなかったのよね。どこでTシャツを配っているのか。
入場時に配るの?それとも中で?

それからブースタークラブの抽選はどこで?試合の時には中でやってたから中だよね?

実際にはそのまんま最初のブースに並んでいれば良かったんだけど、
Tシャツはもっと大々的に配るという先入観があって、建物に入ってしまいました。
だが実際にTシャツを配ってたのは外でした。抽選も今日は外でした。
このせいで建物を出たり入ったり、2回ほどやりました。今日は再入場口も混んでおり、
なんかもう始まる前に疲れた。

わたしが行った時はTシャツが足りないということで、3分か5分か届くまで待ちました。
なんでTシャツ全部こっちへ持ってきてないのか!とブツブツ言っていたけど、
選手からの手渡し分というのがあるんですね。
だからといって、手渡し分と配り分の数はわかってるんだから、
ちゃんとその数を受付に用意していて欲しいものだけどね。

抽選はブースタークラブに入ったことの特典。
だが会員カードには継続した内容は反映されておらず、Bリーグの会員登録を
スマホではなくパソコンで管理しているわたしは抽選券は用意できませんでした。
まあそういう人は少数派だろうが、……せっかく会員アプリがあるんだから、
むしろそっちで管理して欲しい。クーポンもあるじゃないか。


中へ入っても、入口が混雑するんですよねー。
なんで入口近くにその日のスポンサーのカップスターのブースを設定するのか。

そこで並んだりしていると、入口の混雑が激しくなるんですよ。
なんとなく頭に入っている試合での配置と違うんだから、入口は見通しよく、
どこで何をやっているのか一目見て理解しやすいようにして欲しい。
でかい看板(文字をでかく出力して一枚一枚貼り付けるという程度でいいので)を
上手く使えれば。

試合の時と比べて通路が制限されているのも不便だったです。
いつもは通れるドアが封鎖されていた。もう少し開けて欲しかった。
ゴミ捨て場も試合の時と違って、1カ所でしたか?
途中でゴミを捨てようと思って、会場を2階から1階にほぼ1周するはめになりました。
数が少なくても「ここだけだ」というのがわかっていればそこを目指していくから
まだマシだが、探しながら結局一番遠いところまで行く羽目になると萎える。


とはいえ。


今回の運動会の進行には大幅な改善が見られました。
何より大きかったのは、井口基史の起用。よくやった!井口!まさかここまでだとは。

いや、わたしは井口さん好きですよ?B2降格の時、涙でエールを送ってくれた恩は
忘れてない。解説に時々来るけどびっちり仙台寄りだし。他のところでもホーム寄りだが、
仙台には贔屓が入っていると感じる。一体なんでここまで?と疑問に感じるほど。

まー、お調子者の血は多々感じるけどねー。地元ネタすごく擦るし。
あれは実況アナが応答に困るのではないかと、余所ながら心配している。
わたしはにやにやしながら聴いてますが。

しかし今回は、それは大変表目に出ていました!←裏目の反対。
MCだと滑りまくるんじゃないかと不安だったが、バスケ関連の用語を多用したボケは
(少々しつこめだったかもしれないが 笑)非常に楽しめた。マラカイでは出来ない部分。
回しが上手くてねえ。ぐだぐだになる展開も何回かあったが、井口さんが救っていた。

トークショーもすっごく上手。正直、「10分だけのトークショーでどうやって
面白くするねん(怒)」と思っていた。これを面白くしてくれたのは井口さんのお手柄。
去年のトークショーが壊滅的だっただけに、この面白さは最大のどんでん返し。
心情としては、「井口さん!面白かったよ!」と握手を求めたい気分でした。
恥ずかしいのでやらなかったけど。

わたしは井口基史・ファン感MC恒常化を切望する!!



あとトークショーの形式も去年よりかなり改善されていましたね。
事前にちゃんとアンケートを取って、訊かれること=喋るテーマを選手に意識させていたことが
奏功。だからといって全選手が事前によく考えて喋ったかというとそうではないが、
その場でお題を出されて何かを喋らなければならないハードルに比べたら雲泥の差。

テーマも「選手が選手に対して思うこと」に特化していて面白かったです。
そういう選手間の関わりが聴きたいのよ。
欲をいえば、けっこう似たようなテーマになってしまったので、今後テーマの幅が
広がって行けばいいね。具体的なエピソードが聞けるようなお題の立て方を
工夫するといいかもしれない。

トークショーを大画面に映したのは良かったですね。真ん前に行かなくても
2階席から見てても十分に楽しかった。
あとはトークショーの時間を、せめて15分に伸ばしてくれれば……
一つのテーマをもう少し広げてくれると多分もっと楽しい。
サイン会にも写真撮影会にも参加しない層はトークショーが頼みの綱ですから。

あと良かったのは、サインをしている選手の姿と写真撮影をしている姿が2階から
よく見えたこと。写真撮影は選手がにこにこしていて(大変だろうけど)楽しい。
今の配置だと、写真撮影のボードが片方目隠しになるので、2階席から両方は見えない。
この配置は仕方ないのかなー。わたしも他の配置はちょっと思いつかない。

いや、でもサイン会の場所はもう少し流動的に出来そうな気がするから、
もっとやりようはある気がする。別にサイン会は正方形の場所を必要としないんだよね。
むしろ並んでいる間に選手を近くで見られるように、ぐるっと取り巻くように
並ぶのが正解かも。
今回は南北サイドにしか人を入れてないわけだから、そこからパズル的に考えると、
多分何とかなるね。

あと、運動会の種目も去年より良かった。
去年はドリブルリレーがごちゃごちゃすぎて、見てて全然面白くなかったんだよね。
スタートもゴールもわけわからなかった。
今回の障害物競走もごちゃごちゃしていたけど、バリエーションがある分見どころはあった。
ただ場所に対して障害物の種目が多すぎではあったね。
もう少し広ければ見やすかっただろうね。

意外に盛り上がったのは、Tシャツシューティング……って名前ではなかったと思うけど、
あれですね。見やすかったし、わかりやすかった。
あれ、3人1組にして、チーム全員参加で出来ないもんですか?子どもが難しいか。
2チーム並べて交互にやれると思うよ。少し時間がかかりすぎるか?

あとねー。テーブルオフィシャルの人数が少ない。最低2人、出来れば3人欲しい。
状況を見てる人と、結果をメモする人は別であるべき。
結果をメモする人が2人いると精度があがる。



面白かったのは、キッドの盛り上げるぶり。一番はしゃいでるように見えた。
みんなそこここで可愛かった。クリスとか。
新沼の毒舌マイクパフォーマンス。今後有望かもしれん。
ラジオ体操の時の外国籍選手の挙動。日本人はみんな知ってるけど、
外国人は知らないでやるから、その独自ぶりが笑えるんだよねー。
ティラノサウルスのラジオ体操に通じる可笑しみがある。要注目です。


今回外国籍選手とジャレさんが参加してくれたのがうれしかった。
ファン感にいない時もありましたよ。早く帰国したい気持ちはわかるから、
責める気持ちはないけれども、いてくれるとやっぱりうれしいじゃないですか。


今回のファン感は楽しかった!!満足!!



……そして、今シーズンはこれで全ての行事が終了です。
あー、次は9月半ばの東北カップまでですかー。長いわー。5カ月。
そういえば去年は9月初めに台湾からチームが来て練習試合したよね。
あれ楽しかったなー。だれが主催をしてくれてたか忘れたけど
(台湾の航空会社だったかな)またやってくれたりしないかな。
……主催者を忘れるような恩知らずが言っても全然「よし!やってあげましょう!」とは
ならない気がするが。なるべく。

あ、今回ファン感楽しかったので、カップスターを買います。
……2個くらいかな。それでカンベンしてください。
あんまりカップ麺食べられないのよ。カップ焼きそばは好きだけど。



今日、第一弾の契約合意来たね!
ネイサン!ナベショー!来シーズンも見られてうれしいよ!
怪我しないようにがんばって!


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

◇ 池澤夏樹個人編集世界文学全集Ⅲー02 カプシチンスキ「黒檀」

2025年05月09日 | ◇読んだ本の感想。
最初は小説だと思って読み始めたが、実はルポでした。紀行文という側面もあるけど、
よりルポでしょうね。
こういうジャンルは自分では絶対に手に取らないので、全集を読んでいる功徳、
と思いながら読み進めた。

――が、わりと最初の方でつまづく。
まえがきで「公式のルートは避け通したし、宮殿とか、重要人物とか、
政治の大舞台なるものは、極力敬遠した」と書いてあり、なるほどと思ったのだが、
14ページではもうガーナの教育情報相、コフィ・バアコと会っているのよね。

この人は重要人物では?――と思うと、もういけません。
「極力敬遠した」と書いてなければ全然気にならなかったはずの内容がひっかかる。
その後も何人かのお偉方には会っているようだしね。

それでも3分の1くらいまではそこまで疑問は持たなかった。
書き手の身分というか、職業が「ジャーナリスト」だと知る前は。
ジャーナリストにはね、……偏見があるのよねー。

ジャーナリストは基本的に「現在を見て文を書き、それを売って生計にする人」。
それを高精度で実現するには、現在を見る洞察力とともに現在の基盤である過去――
風土と文化を知る必要がある。
そして過去を高精度で知るためには、ものすごい蓄積が必要だと思うのだが、
ジャーナリストのあり方として、一つ所をじっくりと何年もかけて取材はしないだろうと思う。
なぜなら数をこなさないと生活が立たないから。そして同じ場所で地味な記事を書いても
その記事は売れないから。

このカプシチンスキという人はまえがきで、40年間の仕事のうちとびとびに8年
アフリカに滞在したと語っている。
8年は、一般的に考えればたしかに長い。しかしどのくらいのスパンのとびとびなのか。
その土地を深く知るためには、本当の意味で知るためには10年くらいかかるだろう。
半年程度ではその土地の表面を撫でることしか出来ないだろう。

そしてアフリカ大陸は広いのだ。国の単位で考えても10や20ではない。
その中に複数の部族があって、文化も気質も違う。とびとびに滞在するカプシチンスキは
一体いくつの言語に精通出来たのか。たとえアフリカの言語を日常会話程度なら
5種類覚えられたとしても、深い話、抽象的な話、独自な文化の話や考え方は
日常会話程度の言語力では高精度には伝わらない。


このことについて個人的な経験がある。二十年ほど前、イギリスから地元へ観光に来た友人を
観光名所である江戸時代初期の藩主の墓に案内した。安土桃山様式の豪華なお堂に眠る骨。
立札には殉死した家臣がいたことが書いてあった。
それをつたない英語で説明し、ま、いわゆるハラキリだね。と締める。
「Oh」と彼女は言った。「Terrible.So Sorry」と。

それを聞いた瞬間、頭がガンと殴られたような気がした。
カルチャーショック。

心底、亡君に忠義を尽くして死出の旅の供をしようと思った人々。
殉死をするだろうと周囲からプレッシャーをかけられ、嫌々ながら死んでいった人々。
殉死した人の家族にかけられただろう「立派なご最期だった」という声。
それを聞いて家族は何を思ったのか。
愚かであり、哀れであり、ほんのり輝く後世の我々からの目。
「武士道」という言葉の魔術。

フラッシュバックのように、説明したいことがさまざまに浮かんだ。
殉死にはいろいろな立場や思惑が含まれている。歴史的にも心情は移り変わっていったはず。
――しかし単なる観光客として来た友人には絶対に理解出来ない。
理解するためには膨大なインプットが要る。

それを説明するのは、難しくもあり不必要なこととも思える。
これが研究者などであるのなら別、ただの観光客に対して20分も30分もかけて
「殉死」に対する日本人の歴史的な背景、心情などを事細かに説明しようとは思わない。
その能力もない。

だがそういった情報を欠いた「殉死」は、「殉死」の内容としてあまりにも薄く、
TerribleでSo Sorryな出来事でしかない。
――こういうことは、ひたすら果てしなく、アフリカの諸民とカプシチンスキの間でも
起こっていたと思うのだ。

時間をかければその部分が多少なりとも改善された可能性はある。
しかしカプシチンスキは世界を股にかけた――それを誇るタイプの
ジャーナリストだったと思われる。実際世界のあらゆるところへ行っているらしい。
訳者の一人によるあとがきでは、訪れた国は100を超えるとある。

50年の活動期間、講演で訪れた国もあるらしいから、実働が数年はマイナスされるとして
まあ45年で100国以上となれば1年3カ国。……と単純に計算は出来ないとしても、
たまには自宅にも戻っただろうし、「じっくり」という言葉とは縁がなかっただろう。



まえがきでカプシチンスキは次のように語る。

   かくて、これはアフリカに関する書物ではなく、何人かのあちらの人々、
   そこで出遭い、共に時間を過ごした人たちを語る著作である。あの大陸は、
   描き出そうにも、あまりに大きい。あれこそは、真の大洋、別個の惑星、多種多様で、
   かつ優れて豊かな調和世界(コスモス)だ。アフリカ――とわれわれは呼び慣わす。
   だが、それは甚だしい単純化であり、便宜上の呼び名にすぎない。現実に即するなら、
   地理学上の呼称はそれとしても、アフリカは存在しないのである。

まえがきは短く、全部で12行。上記の引用は5行に当たる。後半の5行。

そうだろう。あんなに広いアフリカを「アフリカ」とだけ思うべきではない。
たしかに最大の大陸はユーラシア大陸で、アフリカ大陸はそのおよそ半分でしかないが、
ユーラシア大陸の半分を一つのかたまりとしてとらえることの乱暴さを考えれば、
まえがきでカプシチンスキが言っていることは、まさにその通り!

……なのだが、この「黒檀」で、それほど個々を大切に扱ってくれてる気がしない。
全体は冷静で公正な書きぶり。文章の上手さは感じるし、アフリカの風景に対しては
美しさを感じさせてくれる――詩情、文学性がある。
だが、アフリカの人々にもう少し美点を探して欲しかった。共感が欲しかった。

訪れた場所はのべ21カ所。ここを何年かけての文章かはわからないが、
唯一印象に残った個人がマダム・デュフだけというのが不満というか、納得しにくい。
まあ解説によれば、彼女は数十年をかけて変化した「アフリカ」の象徴だそうだから、
一人カラフルに表現されているのは必然なのかもしれない。

基本的には「アフリカの現在」(ただし数十年前)のルポなので、政治状況の分量も多い。
――だが政治状況の部分は外側から書けないものでもなかった気がする。
現地に行ったからこそ書けるという部分が比較的少ない印象。全部とは言わないが。

文学性のある文章は楽しめたけれども……全体的には結局疑問を感じつつ読んだ。



ああ、それから。
ここはひどいと思った、という部分があって。忘れもしない267ページ。

   
   つまり、ヨーロッパの文化が他の文化と違うところは、批判能力、なかでも
   自己を批判的に見る能力がある点だという話である。分析し掘り下げる技術、
   普段の探求心、安住しない姿勢。ヨーロッパの思考は、自身に限界があることを認め、
   自身の欠陥を否定しない。懐疑的で、安易に信じず、疑問符を付ける。

   概して、他の文化にはこの批判精神はない。
   それどころか、自己を美化し、自分たちのものはなにもかもすばらしいと考える
   傾向がある。つまり自己に対して無批判なのである。

   あらゆる悪いことは、自分たち以外のもの、他の勢力(陰謀、外国の手先、
   さまざまな形での外国による支配)のせいにする。自分たちへの苦言はすべて、
   悪意ある攻撃や偏見や人種差別だと見なす。
   
   こうした文化の代表者たちは、批判されると、それを個人への侮辱であり
   愚弄でありいたぶりでさえあるとして、憤激する。
   彼らに向かって町が汚いと言えば、彼らはまるで自分たちが不潔な人間と
   言われたかのように、耳や首や爪が汚れていると言われたかのように、受け取るのだ。

   自己を批判的に見る精神の代わりに、悪意、歪んだコンプレックス、妬みや苛立ち、
   不平不満や被害妄想でいっぱいだ。結果、彼らは、恒常的・構造的な文化上の
   特性として、進歩する能力に欠け、自らの内に変化と発展への意志を
   創り出す力を持たない。


(注・読みにくかったので適宜、行を分けました。原文は改行なし)


これはエチオピア長期在住のイギリス人男性とカプシチンスキが話し合った内容だという。
(ちなみにカプシチンスキはポーランド人)
この「ヨーロッパ文化は素晴らしく、その他の文化は~」という文章は、
それだけで、筆者に対する信頼を失わせるものだった。

それは(常にわれわれが直面している)西欧世界の傲慢ではないのか。










公平にいえば、この部分以外はそこまでアフリカ世界に対する偏見は感じない。
というか、積極的に美点を見つけようとしない姿勢は気になるけれども、
まあ政治的アフリカであればこうなるのか……と、テーマに疎いわたしはそう思う。
民俗的アフリカは非常に豊かだろうけど。この人が書くのはそこではないしね。

とはいえ、アフリカの人が「黒檀」を読んで、どんなことを思うか、
それは聞いてみたいと思う。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

< べらぼう ~蔦重栄華乃夢話~ 10話くらいまで >

2025年05月06日 | ドラマ。

6話までは面白く見ていたのに、7話でなんだか急激につまらなくなった印象。
6話?7話?でおっさんたちが蔦重の味方になって、やれやれ、ようやくかと思ったのに、
その後も蔦重を盛り上げるわけでなく、相変わらず顎で使うだけ。
この状況がずーっと続いてますからね。そろそろ飽きるよね。絵柄も同じだしね。

9話?10話?で瀬川の身請け話があったでしょう。
あれがすごく納得できないのよねー。今まで蔦重と瀬川は幼馴染で、瀬川は蔦重が好きだが
蔦重は自分の気持ちに気づいてないというのをずーっと続けて来たわけでしょう?

それがさあ。たった一話、それも正味30分くらいしか使わずに、
身請け話が出る→蔦重が自分の気持ちに気づく→二人が気持ちを確かめ合う→
足抜けの話を持ち掛ける→その気になる→別の女郎の足抜け失敗を見て正気に返る→
諦める→瀬川は身請けへ。
……って、変過ぎない?

短いのも短すぎるし、吉原のために吉原のためにってお題目を唱えている蔦重、
根っから吉原の水に浸かった蔦重がそんなに安易に足抜けなんていうわけがないよ。
失敗したらのリスクが高い。井之脇海の恋人の花魁、足抜け失敗したら
花魁じゃいられなくなって、どぶ板女郎ですからね。
このドラマではそうなってないようだけど。これは地獄だと思う。
折檻もまだまだ甘い。(大河だからだいぶ甘くしたのだと思う)

そのまま最後の花魁道中……嫁入り道中も尺を取るから、恋愛部分のストーリーは
正味20分いくかいかないかでしょう。この話数まであんなに話を動かしてないんだから、
もっと恋愛部分を時間かけて描いとけばよかったのに!

ここ関連がすごく納得できなくて、現在の印象はずいぶん悪くなっている。
6話まで面白く見ていたんだけどなあ。かなり転落した印象。
あと2、3話は見るだろうが、その時点で面白くなってなかったら止めちゃおうかなあ。


水野美紀、出てたんですね。眉毛がないとけっこうわかんなくなるもんですね。
そして、いい造型だなーと思っているのが市原隼人の検校。
怖さもあるし、艶っぽさもあるし、いい男風だし。
またつるっつるの坊主が似合うわ。美形だったんですねえ。

ずーっと思っているが、とにかく吉原のおっさんたちがほぼモブでしかないのが惜しい。
いい役者揃えているのに、もったいないねえ。




(その後12話くらいまで見て、視聴中止にいたしました)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

◇ 「夏目漱石全集6 門/彼岸過迄」(ちくま文庫)

2025年05月03日 | ◇読んだ本の感想。

「門」はたしか2度目だなあ。
雰囲気は覚えていたが、後半の流れは忘れていた。
特に最後、こんなにほの明るく(同じくらいほの暗く)終わるんだっけ?
破滅を暗示して終わるような気がしていた。「それから」に引きずられているか。

夫婦の精神的な結びつきを丁寧に書いているところがいいね。
明治~昭和くらいの日本文学って、恋愛話というより、単に男と女の話って感じで
じめッとしているイメージ。森鴎外でさえ「舞姫」あたりも男から見た女。

でも本作では御米も女というより人間。こんなに違う性をちゃんと書けるんだと意外。
もっと漱石は朴念仁な気がしていた。というより今でもしている。
奥さんにブツブツ言っているシーンが多いからだろう。
でも奥さんともそれなりに仲が良かったのかな。随筆を読むとそうは思えないのだが。
真実は藪の中。



「彼岸過迄」は初めてかもしれない。漱石作品の主なものは一度は読んだと思っていて、
「彼岸過迄」も読んだと思ってたが、内容に全く覚えがない。
あんまりつまらなさそうだったので止めたのかな。

正直、半分はつまらなかったですね。
とにかく前半はつまらなかった。敬太郎に焦点が当たっている部分はほぼつまらない。
あんなぼんやりな男のことを事細かに読んで何が面白かろう。

後半になって、須永の告白になってから、ようやく漱石の真骨頂。面白くなる。
まあストーリーとしては特にこれといったものはないんだけどね。
でも漱石の良さはしんねりむっつり書く心理描写だから。
須永も相当に面倒くさい奴だが、これが嫌いなら特に漱石を読む意味はないだろうし。

須永の告白の前と後で、松本叔父のキャラクターが変わったのが納得出来なかった。
だいぶつまらない人物になってしまいましたもんね。めっきが剥げたというか。

そして松本のうわごとのような、締めにならない締めで話が終わる。
正確には敬太郎パートで数ページあって最後なんだが、もうほんとこれは
いかにも苦し紛れにくっつけただけで、この部分は全然ダメだろう。


この作品は伊豆の大病の後、しばらく療養してのちの執筆第一作らしい。
前書きでわざわざいうほど面白い作品にしたいと気張ってたようだし、
むしろ気負いすぎたんじゃないのか。

おそらく漱石はプロットをしっかりと考えて小説を書くタイプではなく、
ふだんから自分の中にある哲学を取り出してみせるために小説という形をとる。
書きながら話を整えていくタイプ。
前半は書きたいことまでなかなか届かなかったのであんなにうだうだしてたんじゃないのねえ。

ようやく須永が語り始めたので興にのって書いたが、須永で話を終わらせることが出来ず、
だからといって松本が今さら内輪を語っても仕方なく、どうしようもなくなったんだと思うよ。
もし面白い漱石作品だけ読みたいと思うなら、「彼岸過迄」はやめといた方がええで。
もっと面白いものはあるから。


次の巻からは随筆が多いようなので楽しみにしている。
随筆は数冊蔵書があるけどそこまで読んでない気がする。
漱石は随筆を書いていればよかったんじゃないですかね。
本当にいいたいことがあって、それを書きたい場合、小説という形式じゃなくて、
随筆でストレートに書いた方がはかが行くだろうと思うのよ。


漱石で好きなのは「倫敦塔」。「夢十夜」。「猫」。「三四郎」。
おっさんがロマンティックなのが好きなら、特にこの4つで十分。
「それから」「虞美人草」は読んでもいいかな。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする