華胥の国

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宮廷の諍い女――安陵容の歌

2013-06-22 12:28:54 | 宮廷の諍い女

「宮廷の諍い女」、今BSフジで放送中~

以前友人にすすめられ、原作小説を読みました。

内容はとても奥深い、そして言葉遣いも優雅で、

今まで読んだ宮廷小説の中で、最も優れた作品だと思います。

ドラマ化のニュースを聞いた時、とても嬉しかった。

しかし、予告動画を見たら、時代背景が清に設定したことや、

おっさんの皇帝など、心が折れました…(笑)

それでも、一応観てみようと決めました。

俳優の演技に説得されつつ、すっかりはまっていました。

 

安陵容という人物はとても印象深かった。

輝かしい家柄のない彼女は、側室に選ばれた時から、悲惨な人生はすでに予見できる。

詩書はほとんど読んでないし、甄けいのように賢くもない、ただ刺繍、香料と歌が得意

そんな彼女は、皇帝にとってはただペットのような存在。

 

では、安の歌を聞いてみましょう^^

まずは、「金縷衣」です。

勸君莫惜金縷衣

立派な着物を惜しまないでください

勸君惜取少年時

それより、今の若い時を惜しんでください

花開堪折直須折

花が咲いたら、折り取ったほうがいい

莫待無花空折枝

ひたすら待っていたら、花がなくなり、枝を折っても虚しいばかり

 

次は、「採蓮」です。漢楽府の民歌に基づいて作った歌、

夏の景色を描く、とてもすがすがしい一首です^^

江南可採蓮

江南では、蓮を採ることができる

蓮葉何田田

蓮の葉は何と生い茂っているだろう

中有雙鯉魚

中に鯉が二匹

相戲碧波間

青々とした波の間で戯れている

魚戲蓮葉東

魚は蓮の葉の東で戯れ

魚戲蓮葉南

魚は蓮の葉の南で戯れる

蓮葉深處誰家女

蓮の葉の深いところに、どこの娘か

隔水笑拋一枝蓮

微笑みながら、一枝の蓮を投げてきた

注:「蓮」は「憐」と発音が似ているため、

蓮を投げることは、相手に好きの気持ちを示すのです

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