「宮廷の諍い女」、今BSフジで放送中~
以前友人にすすめられ、原作小説を読みました。
内容はとても奥深い、そして言葉遣いも優雅で、
今まで読んだ宮廷小説の中で、最も優れた作品だと思います。
ドラマ化のニュースを聞いた時、とても嬉しかった。
しかし、予告動画を見たら、時代背景が清に設定したことや、
おっさんの皇帝など、心が折れました…(笑)
それでも、一応観てみようと決めました。
俳優の演技に説得されつつ、すっかりはまっていました。
安陵容という人物はとても印象深かった。
輝かしい家柄のない彼女は、側室に選ばれた時から、悲惨な人生はすでに予見できる。
詩書はほとんど読んでないし、甄けいのように賢くもない、ただ刺繍、香料と歌が得意
そんな彼女は、皇帝にとってはただペットのような存在。
では、安の歌を聞いてみましょう^^
まずは、「金縷衣」です。
勸君莫惜金縷衣
立派な着物を惜しまないでください
勸君惜取少年時
それより、今の若い時を惜しんでください
花開堪折直須折
花が咲いたら、折り取ったほうがいい
莫待無花空折枝
ひたすら待っていたら、花がなくなり、枝を折っても虚しいばかり
次は、「採蓮」です。漢楽府の民歌に基づいて作った歌、
夏の景色を描く、とてもすがすがしい一首です^^
江南可採蓮
江南では、蓮を採ることができる
蓮葉何田田
蓮の葉は何と生い茂っているだろう
中有雙鯉魚
中に鯉が二匹
相戲碧波間
青々とした波の間で戯れている
魚戲蓮葉東
魚は蓮の葉の東で戯れ
魚戲蓮葉南
魚は蓮の葉の南で戯れる
蓮葉深處誰家女
蓮の葉の深いところに、どこの娘か
隔水笑拋一枝蓮
微笑みながら、一枝の蓮を投げてきた
注:「蓮」は「憐」と発音が似ているため、
蓮を投げることは、相手に好きの気持ちを示すのです