お好み夜話-Ver2

カネゴン強制収容、ソラカラゴール

24日朝5時起床、足裏にテーピングをしてバナナを1本食べ、スーパーバームを飲んで自宅をでる。

7時すこし前に都庁到着。

すでにランナーが大勢詰めかけているが、スタート会場へのゲートがまだ開かずにしばらく待つ。

7時、ゲート開場。

ゼッケンを見せ、荷物検査でカネゴンとソラカラちゃんの入った大袋を開けてチェックを受ける。

完全に道路封鎖された道を進み、荷物あずかりのトラックの方へ移動。


トラックの裏で、まずはかあちゃんがソラカラちゃんに着替える。


続いてオヤジの荷物あずかりのトラックへ移動し、最後のトイレのあとカネゴンに変身。

スタートするランナーの列は早い人のAグループ~ずっと続き、オヤジはC、かあちゃんはGだったが、じゃまくさいカネゴンを着込んでいるのでかあちゃんと同じGグループへ移動する。

移動している最中にも、たびたびランナーの人たちから写真を撮らせてくださいと足を止められる人気ぶり。

中でも ↓ のプロのカメラマンが撮ってくれたツーショットは素敵。
  MNS産経フォト


体調は絶好調とは言いがたいが、悪くはない。

Gグループに並んで1時間、開会の挨拶などが終わってようやくカウントダウン。

36000人のランナーの熱気が伝わってくるほどの静寂のあと、スタート。

大混雑の中、スタートゲートを通過するまでに5分以上かかり、ようやく少しづつ走りだす。

かあちゃんの目標タイム5時間30分で完走するためには、1キロを7分50秒のゆっくりしたペースで行けはいいのだが、給水・給食・トイレなどのロスタイムを考えて、1キロ7分30秒程度で走ればよかった。

だが、歌舞伎町から四谷を抜け、防衛省の前辺りまで完全にオーバーペースで、1キロ6分20秒ぐらいで駆けてしまった。

5キロを過ぎたあたりで右の脹ら脛に異変が

そして7キロ地点でつった

おかしい、たったこれしきの事で、なぜ

それでも飯田橋を過ぎ、九段下から皇居の前までは、沿道の大声援に押されるようにして調子に乗って応えていた。

9キロ辺りで、今度は左の脹ら脛がつった

おかしい、何故だ

立ち止まり塩熱サプリを噛み砕くが、もう後の祭りか・・・、気がついてズボンをかあちゃんにずり上げてもらったら、これだっとわかった。

走っているうちに尻尾の重みでズボンが下がってきて、ただでさえ足を後ろに振り上げると当たっていた尻尾が、余計に当たってヘンな走り方になっていたのだ。

ズボンに巻いていたウエストポーチのベルトをギュッと締めてもらい、日比谷通りに入った。

道路の反対側の日生劇場の辺りで応援してくれているみんなの前で、元気な姿を見せなければと気持ちを引き締める。

センターライン寄りを走り、チームモグランポのみんなや「マゴ」を確認して元気をもらい、品川へ向かう。


が、増上寺を過ぎてまたもや脚が引きつる。

今度は右腿だ。

弱気になりたくはないが、ペースはしだいに落ち、歩いてしまう。

「カネゴンガンバレ~ !! 」

の大声援と、追い越してゆくランナーから背中に張ったメッセージに、

「結婚34周年おめでとうございます」

の声と写真にありがとう答えつつ、ゆっくりでも走りだす。

だがこのままではかあちゃんの目標タイムは危ういし、自分でも信じられないがリタイアの4文字がチラついている始末で、先に行ってくれと言ったが、まだ諦めては早いと諌められ、泉岳寺を過ぎ品川の折り返しを回る。


日比谷に向かう道すがら、完全に右のふくら脛がつった

近くにいた係りの方からエアーサロンパスを吹いてもらうが、カネゴンのズボンがめくれず痛いところに届かない。

ガードレールにつかまってふくら脛を伸ばしたり、脚を回したりして回復を待つが、もうホントヤバイから、構わずに行ってくれとかあちゃんに告げ、しばらくして遠ざかるかあちゃんの背中を見つつ走りだす。


途中でトイレに寄るかあちゃんに追いつき、ようやく日比谷へ入り、みんなや「マゴ」たちが待ち受けるところにたどり着いた。

「auちゃん」や「ヒヨちゃん」が書いてくれた応援のモグランポの絵に感動し、記念写真を撮って挫けそうな気持ちをねじ伏せみんなと別れて走りだす。

日比谷の交差点を右折、ガードをくぐって数寄屋橋の交差点のど真ん中で立ち止まり、早くもずり落ちてきたズボンと尻尾をグイグイ上げてもらう。

見物人が指をさして笑っているが、知ったこっちゃない。

四丁目の交差点を左折して中央通りに入り、かあちゃんは先に行く。

どんどん遅れるカネゴン。

それでも沿道の声援に精一杯応え、ハイタッチをしながら進む。

日本橋、浅草橋、駒形橋、見えてくるスカイツリー、雷門はもうすぐなのに遅々として足は進まない。

雷門から折り返してきたかあちゃんと落ち合い、またセンターラインに寄ってズボンをずり上げてもらい、アミノバイタルを口に入れてもらう。

でももう、30kmの関門閉鎖までいくらも時間がない。


雷門の前でカラ元気で調子コキ、ムダなロスタイムを費やし、駒形橋の手前で決定的な足つりに襲われ、危うくコケるところだった。

沿道から容赦ない罵声が飛ぶが無理もない。

おバカを承知のフルマラソンだ、誰に何を言われても仕方ない。

何とか、足を引きずりながら歩き始めたら、反対側の沿道から4、5歳くらいの男の子が、

「こっちきてー、あくしゅしてー」

と叫んでいる。

他のランナーの走行を妨げないように道路を横切り、その子の手を握ってあげ頭を撫でてあげた。

真っ直ぐな眼差しで見つめられて折れそうな心が少し持ち直したところ、沿道からトランペットが高らかにウルトラマンのテーマを奏でられた。

ここで走れなきゃ男じゃない💪

これまで何度も脚つりに苦しめられたけれど、最後は全力で走ってゴールできたのだから、走らなきゃ何のために練習したのかわからない。

「関門閉鎖まであと1分❗」

係りの人が叫ぶ。

「橋を渡れば関門だぞー」

「頑張れカネゴン❗❗」

トランペットと大声援に後押しされて、足の痛みを堪えて走った。

橋の上から関門が見える。

あと30メートル。

ようやく30kmの関門にたどり着く数十秒前、無情にも関門は閉鎖されてしまった。

これもルールだ、仕方が無い。

6度目のフルマラソンにして、はじめて味わう屈辱。

それでも沿道の人たちからは

「ナイスラン❗」

と拍手がおくられた。


こうしてカネゴンの「東京マラソン」は終わった・・・・・・・・・・・・。

が、かあちゃんのレースはまだ続いているはずだ。

すれ違った時のペースだと記録更新は無理だろうが、35kmの関門を通過できれば完走できるに違いない。

完走できると信じ、収容バスの列に並んだ。


ざっと見ただけでも6台のはとバスが停まっていて、45人の失格者を収容して東京ビッグサイトへ輸送している。

ため息や泣き崩れる人たちに混じって、うなだれたカネゴンが立っている。

やっぱり頭を取らなきゃバスのドアから入れないだろうと気づいて、イヤだったけどかぶっていたカネゴン頭を取った。

続いて、尻尾も取らなきゃイスに座れないだろうと気づいて、ズボンを脱いだ。

ただのおっさんのツラを晒した虚しさと、売れないマジシャンみたいにまだ上半身は金ピカのままという気恥ずかしさを押し隠し、誰も黙ったままのお通夜みたいなバスに揺られてビッグサイトへ連れてかれた。


応援してくれたみんなに顔向けできない思いをため息で誤魔化し、応援団長の「ホリちゃん」に電話したら「ちち」が出て、関門に引っかかったことを告げ、かあちゃんはまだ走り続けていると知った。

フィニッシャーズタオルと完走メダルを首から下げている誇らしげなランナーに囲まれて、屈辱にうな垂れて着替えているときも両脚はつりまくり、もうこのまま帰っちまうかといじけた。


ついこの間まで行われていたホテレス(ホテル・レストランショー)の会場だった広いホールをトボトボ足を引きづって歩き、待ち合わせ場所の隅の壁に寄りかかって座り力尽きてウトウトした。



かあちゃんは念願の東京マラソンを、記録更新はできなかったが無事6時間14分で完走した。

沿道の皆さん、ボランティアの方々、応援に来てくれたみんなに感謝します。


期待に応えられなかったカネゴンはもう封印しよう、力のない調子コキオヤジは自重しようと悶々としましたが、一晩寝て考えを変えました。

力をくれたみなさんのおかげで走らせて頂けたことを噛み締めて、来年リベンジします、カネゴンで👍

あらゆる手段を使って、必ず「東京マラソン2014」に出場して、今度こそカネゴンでフィニッシュしてみせましょう。

「東京マラソン」はおもしろい。

参加した人でなければわからない魅力に満ち溢れています。

今から、スタートです。



追伸

去年のカネゴンのことを前回のブログでこき下ろしてしまいましたが、ここでお詫び申し上げます。

あのカネゴンに入っていた方は、バルタン星人の方ではないでしょうか。

だとすると、このオヤジとは実力がまったく違います。

つまらない対抗心から心ないことを書いしまい、まことに申し訳ありませんでした。

またどこかの大会でお会いしたら、改めてお詫びいたします。

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