昨日は、3つのギャラリーを観たのでございます。
まずは、パレットギャラリー「装幀画展10周年記念展 文学とアートの出逢い」
http://palette-gallery.jp/
(写真撮影は許可を得ておりまする)
2013年から始まった装幀画展は、10回を重ねましたのじゃ。
本展は、歴代の作家から選抜された19名による記念展でございます。
作家がそれぞれの愛読書の装幀画と挿絵を制作し(宇野亞喜良は装幀画のみ)、装幀画をもとにデザイン制作されたカバー(文庫本)と共に展示。
カバーも「実際に出版されてたら絶対買うのに~」と思うものばかりで、楽しゅうござります。
参加作家は、HPのお名前順で以下の通り。
蒼野甘夏、石原七生、黒木美都子、島﨑良平、そめやまゆみ、髙橋千裕、立木美江、田村幸帆、ツリタニユリコ、七尾尚子、林千絵、深瀬優子、鉾建真貴子、三枡明子、ミルヨウコ、やちだけい、山科理絵、山城有未、宇野亞喜良
会場はこんな感じ。
撮った写真が不鮮明じゃが、10名だけ載せまする。
★蒼野甘夏
著書:掃除婦のための手引き書/著者:ルシア・ベルリン 岸本 佐知子(訳)
装幀画:《1月朝バス停で》紙本彩色
挿絵:《Throwback》コットン紙、鉛筆
★黒木美都子
挿絵は、外に面したウインドウに展示されておりまする。
著書:鏡の国のアリス/著者:ルイス・キャロル 河合祥一郎(訳)
装幀画:《夢うつつ》日本画・アートクロスに水干、岩絵具、白土、モデリングペースト、金箔
挿絵:《ダイナ》アートクロスに白土、鉛筆
★田村幸帆
著書:犬と肉/著者:アイソーポス
装幀画:《Where?》紙本彩色
挿絵:《Mine》紙本彩色
★林千絵
著書:遠野物語/著者:柳田国男
装幀画:《いつもの暮らし》水彩、パステル
挿絵:《どこまでも》水彩、パステル
★深瀬優子
深瀬優子も小川未明も大好きじゃし、この装幀画たいそうお気に入りゆえ、装幀画とカバーのアップも載せますぞ。
額の反射で不鮮明過ぎじゃがの。
著書:小川未明童話集/著者:小川未明
装幀画:《未明童話》麻紙ボード/油彩+アルキド樹脂絵具
挿絵:《飴チョコの天使》タント紙ボード/鉛筆、アクリルガッシュ
★ミルヨウコ
著書:不思議の国のアリス/著者:ルイス・キャロル
装幀画:《不思議の国のアリス》油彩/キャンバス
挿絵:《Alice’s Adventures in Wonderland》ペン・アクリル・水彩紙
★やちだけい
装幀画がゾワリと怖く、小説も読んでみたいと思うたのじゃった。
著書:恐怖箱 厭獄/著者:つくね乱蔵
装幀画:《燐火》絹本に墨、アクリル絵具
挿絵:《夏祭り》絹に墨、アクリル絵具
★山科理絵
装幀画が間に合わず、カバーは挿絵を元にしたそうな。
この装幀画、どんな小説なのか気になり過ぎるゆえ、読んでみねば。
著書:赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。/著者:青柳碧人
装幀画:《真実の眼》雲肌麻紙に岩絵の具、顔彩、墨、色鉛筆
挿絵:《真実の眼 下絵》画用紙に岩絵の具、顔彩、鉛筆、色鉛筆
★山城有未
《2+2=4》は芥川の『十本の針』の一節で、会場ですぐ読めるのじゃ。
アップの写真も載せまする。
著書:魔術/著者:芥川龍之介
装幀画:《魔術》油彩
挿絵:《2+2=4》銅版画/メゾチント
★宇野亞喜良
宇野作品は、外に面したウインドウに展示されておりまする。
著書:南扇子句楽部/著者:宇野亞喜良
装幀画:《南扇子句楽部》ミクストメディア
記念展図録や、ポートフォリオもございます。
記念展図録は、大好きな足立絵美をはじめ、これまでの参加作家の作品も載っておるのじゃ。
観応えある展示で、楽しゅうござりました。
欲しかったカバーは、初日にとっくに売り切れておったのが残念じゃったがの。
会期は2月26日まで。
この後に観た2つのギャラリーの話は、また後日。
★おまけ話
ミスタードーナツの、桜もちっとドーナツの販売が今日からだと思い込んで買いに行ったらば、明日からじゃった。
で、ホイップクリームに目がくらみ、ホイップ&カスタードファッション2つ食べてしもうた。
★【追記】2月22日
山科理絵の装幀画を観て興味を持った、青柳碧人『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』を、早速読んでみたのでございます。
西洋の4つの童話を基に、主人公の赤ずきんが謎を解くミステリじゃった。
青柳碧人の作品を読むのは初めてじゃが、どうやらシリーズのようなので、他も読んでみようかの。
深瀬優子の作品を観て、久々に『小川未明童話集』も読み返してみたのじゃ。
25の短編やはり良いですのぅ。