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himiko

私の日々の雑記帳です。なおカテゴリーの「ひみこの会」は「卑弥呼の会」限定ページです。

ああ万里の長城

2009-10-23 20:27:09 | 雑記帳
北京でいろいろもてなしてくださった親子の息子さんの方は、いま大学生。
彼の小さかった頃は、観光客は少なくて、長城の上を走り回って遊べたのだそうです。
何しろ山また山の奥地です(国境でしたからね)。
高速道路が開通する前は、現地に着くまで、相当時間がかかったらしい。人も押し寄せないって。

さて、写真を並べましょう。
私たちは、「八達嶺長城」というところで登りました。
で、これです。

ねーー、こんなに人が!


アジアの人も、ヨーロッパ系と思える人も、もちろん、現地中国の人も。世界中から来てる。




下から見上げていると、あんな遠くの上までいくのーー?ってため息がでます。
登る前から疲れる・・・
登山に近いですからね。
足元がしっかりと石畳になってる登山。 


見渡す限り人、そして見渡す限り、どこまでもどこまでも長城が続く。

かつては、人といえば、見張りの兵士くらいしか居なかったんでしょうにね。
うじゃうじゃとよくまあこれだけ人が湧いてきたもんだと、感心します。
私もその中の一人ですけど。

特にこちらのルートは、いわゆる女坂、楽チンコースと説明されているので、
じーちゃんもばーちゃんも、お子ちゃまも、みんなこっちに来るから、こんなに混むの。

これが男坂方向では、けっこう空いてる。
ほら


遠眼で見た感じでは、私たちが登ったほうに比べ、そんなに急勾配に見えないのだけど、
やぶん、頂上に近づくと凄いのかも。

混み合っていないので、カップルものんびりラブラブしていられる。


日差しが強いですが、途中に点々と置かれている楼(物見櫓みたい役目か)が、
いい休憩場所になります。




特に中は暗いですけどひんやりと涼しく、窓を通して風も来る。
側面に見えるあの窓です。


楼の中で窓から外を見る。

このスポットは、窓の幅で壁があって隣の窓と仕切られているし、見晴らしもいいので、
どこも二人すつカップルで窓にもたれて涼む、あるいは、愛を語らうラブボックス化しており、
いくら私が無粋なおばちゃんでも、そこに割り込んで窓そばに寄るのははばかられました。
やっと空いたとき、急いで写真撮影した次第。
でも、黙々と坂や階段を登ったあとにここで休むと、ほんとに和みました。

帰りの道々も、バスから山の尾根が見えるたびに、そこには長城が。

自分の領土を、うねうねと山の稜線上を城壁で囲って防御しようという発想は、
西安の皇城や都市や、街の一ブロックを囲って安心したい気持ちの延長でしょう。

それにしても城壁の大ボス、万里の長城は、やはり桁外れにすごい存在だね。

こっちから外はわが同胞ではない敵。 内側は自分のもの。
外から来るのは侵入者。容赦なく排除する対象。 内側は徹底的に従わせて固める。
外敵から安全に守られるのって、外出や移動の自由さを奪われるのと表裏一体。
でも、ときの権力は、そうやって、秦の始皇帝以来の巨大な統一中国を、
一つに纏め上げる努力をしてきたんでしょうね。王朝は入れ替わっても。
現代中国は、昔の遺産の城壁を次々ぶっ壊して、物理的には囲ってない景色にしていってます。
人々は、万里の長城や、天安門や紫禁城などにどんどん出かけ、
夕刻になっても、太鼓や鐘の合図で門が閉めらない自由を満喫しています。
次に取っ払うべき囲いは何?
街に溢れる、生き生きと真面目に働く人々は、城壁ではない目に見えない囲いも、
もういらないと言ってる気がするな・・・。


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