不思議なハートの力00067リレーション④
--リレーション④-剣道大会①--
2階に上がる。
長い廊下が奥まで続いている。
一番手前のドアを開ける。
木製の重厚なドア。
天導と名札がある。
「ここです。
僕の部屋だよ」
天窓から空の光が指している。
焦げ茶色の木目の板の壁。
奥に本棚。剣道と運動力学や百科事典の本がある。
部屋は、焦げ茶で統一されている。
その前に勉強机。やっぱり焦げ茶。
黒のアームライトが付いている。
窓は、無いが天窓の灯りが明るい。
肘掛(ひじかけ)がついた豪華な椅子。
机の横に剣道の道具袋が置いてある。
深緑に黒字の桜の紋の柄である。
「テン様。剣道は強いの?上手そう?きっと強いんだろうな。すごそう」
朋子は、燥(はしゃ)いでいる
「これ何?表彰状?」
真菜美は、壁に飾った表彰状を見つけた。
横には、みんなで撮った写真。楽し気に笑っている。
「すごい。表彰状!」
朋子は、嬉しくてしょうがない様子である。
「それは、準優勝なんだ。
まだまだ、だよ。
今年こそはと頑張ってる」
神海は、意気込んで言った。
「やっぱり、テン様。素敵。応援する。
絶対に応援する」
朋子も意気込んでいる。
「来週の日曜に、剣道大会が有るんだ」
神海は、打ち明けた。
「応援する。クラスを上げて。
絶対。応援する」
朋子の興奮度は、マックスに足していた。
真菜美は、箪笥(たんす)の上に神棚があり、
鏡が飾られているのを見た。
それは、俗にある神棚ではなかった。
置かれている鏡は、黒い西洋の竜の飾りがあり、
その竜と戦う神の絵柄が浮き彫りされていた。
真菜美は、日本の神では無い気がした。
(光の神?)
そんな考えが脳裏に浮かんだ。
つづく。 次回(リレーション-剣道大会②-)
#不思議なハートの力 #不思議なハート #自作小説 #真菜美 #朋子 #神海 #剣道大会