ひろひろの生活日記(LIFE Of HIROHIRO)

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0300_南の地球宣言(001)裕也の冒険-水子の奮闘(01)-

2021年05月10日 22時00分59秒 | 裕也・冒険日記(自作小説)

0300_南の地球宣言(001)裕也の冒険-水子の奮闘(01)-


--水子の奮闘(ふんとう)(01)--

水子ちゃんは、全世界を走り回った。
水子ちゃんは、もともとは、地縛霊(じばくれい)です。
裕也が好きである。
裕也は、水子のお父さんに成ってくれるからである。
隠れて、水子は、一緒に寝ていたりする。
そして、福運を分けてくれる。
ある時、寂(さび)しく路地に座り込んでいた水子に声が聞こえた。
「水子ちゃん。仏道修行してみませんか?」
裕也は、いつも定期的に水子を集める。
そうして、集まった水子は、興味のあるお仕事に就き、
奇麗な服を着て、髪をセットする。

今回の裕也は、水子に何をお願いしたのか。
「今度は、神様の端末を世界中の国に配ってきて」
水子は、勇んで世界中に散った。
グッド・バンクに就職した女の子たちである。
光の粒が各国の大統領室に現れる。

光が飛び回っている。
それが、一か所にとどまり光が強まる。
「ポォォン」
(女の子?)
白いワンピの女の子、毛は茶色いショートヘヤー。
髪の毛の端は、くるっと少し巻かれている。
足は、裸足である。
大統領は、恐る恐る声をかける。
「どこから来たの?」
「私の名前は、アンダルです。
 神様の使いをしています。
 神様や仏様の助けが必要時は、ないですか?」
アンダルは、率直(そっちょく)に尋(たず)ねる。
「頼りたいこともないわけではないが、
 お金?
 財政の援助とか出来るの?
 お金だよ?」
「はい。分かりました。
 金塊(きんかい)で良いですか?」
アンダルは、楽しそうに笑顔で答える。
「ほんとう?
 じゃー。お願いできる」
大統領は、喜んだ。
「国の規模から、
 1臆ドルぐらいの金塊(きんかい)を融資できます。
 利息は、ありません。
 神様のお金ですから。
 では、取ってきます」
アンダルは、そう言うと姿を消した。
暫(しばら)くして、また、現れた。
「ボォワン」
腰のベルトに何かがぶら下がっている。
ポケットぐらいの何やら装置を取り出した。
その装置には、小さな窓の画面があり何かが映っている。
その画面をタッチし選ぶと横にあるボタンを押した。
「ビュゥゥーーゥ」
装置の頭の部分からレーザーの様な光が出る。
そして、部屋の隅を照らした。
その光の中から積まれた金塊が現れる。
「ワンダフル。素晴らしい。
 ありがとう。
 アンダル」
アンダルは、まだ、部屋にいる。
何かほかにお願いしたいことが有るみたいだ。
「東の宇宙の神様との連絡用の端末を設置したいのですが、
 よろしいですか?」
「いいですよ」
大統領は、上機嫌である。
それに、神様と連絡が出来るのは有難かった。
「オフィース机1台分です。
 どこに置けば良いですか?」
アンダルは、丁寧に尋ねる。
「じゃ。そこに置いてくれ」
部屋の入口の横を指さした。
アンダルは、装置を指さされた方に向け、
画面からOAテーブルと機器を選びボタンを押した。
物質亜空間保存移動装置(ぶっしつあくうかんほぞんいどうそうち)である。
レーザが出て、その光の中からOA機器がテーブルに設置されたテーブルが現れた。
大統領は、少し驚いた。
青い石板のコンピュータ。
光がその中を回路に沿って筋を描きながら動く。
アンダルは、少し操作した。
「大統領をお手をお借りできますか?」
大統領は、近づいて来た。
近くで見ると尚(なお)不思議である。
(一見、普通のコンピュータに見えるが、石?
 何の石?)
「ここに手を置いてください」
アンダルは、大統領にキーボードらしき板の上を指した。
そこには、手の形が浮かび上がっていた。
「両手を置いてください」
アンダルは、丁寧にお願いする。
大統領は、両手を置いた。
不思議である。
石の冷たさが伝わるが、何か人間味のある柔らかい感触(かんしょく)である。
画面には、国名と大統領の名前が表示された。
「画面の文字をを読んでください」と音声案内がある。
大統領は、文字を読んだ。
「登録は完了です」
端末のコンピュータには、アイ(目)とイヤー(耳)とスキャン(接触読取り)の装置が付いている。
アンダルは、微笑(ほほえ)んで、そして消えた。
G20の国には、既に端末は配られている。
(だが、旧型やったちゃうの?)

つづく。 次回(水子の奮闘(02))

#裕也の冒険 #自作小説 #南の地球宣言 #裕也 #水子の奮闘

 


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