最近の「格差社会」「二極化」論をマーケターの視点から論じたもの。
・下流とは生存そのものが脅かされる「下層」でなく、上昇志向や意欲、世の中へのコミット意識の低い層のことである。
・「下流社会」に属するか否かは、所得や資産だけでなく、コミュニケーション力の有無の影響が大きい
といった主張は、この手の論議の王道。
目新しい視点は、階層によって消費者が分裂し、中流化モデルが無効化するという話。
たしかにね。男性誌に出てくるBerlutiの20万円の靴なんて、誰が買うの
と思ったりもするが、売れてるみたいだし、一方でクールビズの浸透をはじめとするビジネススタイルのカジュアル化で、革靴すら履かない男も増えているしね。
ただ、「下流社会」って明らかにセンセーションを狙ってつけたタイトルは煽りすぎの感あり。随分取り上げられてるので成功しているんだろうけど。
皆が皆、立身出世やお金持ちになることを目指す必要はないし、生まれた地域に根を張って生きるという選択肢も悪くはないとおもう。それを「下」と見るのはどうなのかな。