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とある話3 ~コピーペーストから~

2008年06月15日 | ひとりごと
またまた深い話を見つけたので紹介します。
今度の話は少し暗いです。


「ウサギさんとクマ」


とある森の奥の小さな小屋に一匹のクマさんがいました。
クマさんは病気で皮膚がボロボロでした。
だから他の動物達に自分の姿を見られたくないので森の奥に住んでいるのです。
今日もお薬の代わりにリンゴを食べています。

と、そこへウサギさんがやってきました。
ウ「こんにちはクマさん。調子はどうだい?」
ク「やあ、今日は腰まで動くよ。足はまだ厳しいけどねぇ。」
ウ「良かった。順調だね。」
街に住んでるウサギさんはクマさんの親友で、時々様子を見に来てくれます。
ク「ねぇウサギさん。」
ウ「ん?どうしたの?」
ク「僕の体は治るのかな?」
ウ「もちろんだよ!うちのリンゴは街一番の薬なんだよ!?」
ク「そうだったね。ごめん、変なことを言って。」
ウ「それより病は気からって言うんだから、前向きにね。」
ク「うん。わかった!」

ウサギさんが椅子に座ろうと振り返ってみると。
ウ「あれ?テーブルの上のリンゴが無くなってるよ?」
ク「ああ、昨日で全部たべちゃったんだ。」
ウ「じゃあ、すぐに持って来てあげるよ。それまでコレを食べててよ。」
ウサギさんは自分の袋の中からリンゴを一つ取り出し、ベッドの脇にある棚に置きました。
ク「うん。ありがとう」
そう言って、ウサギさんはリンゴを取りに街へ出かけました。
クマさんはベッドで横になって思いました。
ク『僕も早く体を直さないとなぁ。いつまでも彼女に甘えてばかりじゃあダメだ・・』
体が不自由になって三年間、ずっと看病してくれたのがウサギさんでした。
しかし、そんな光景を見兼ねた神様が奇跡を起こしました。

・・グラ・・グラ
地震でもないのにベッドの横の棚が揺れているのです。
そのせいでリンゴが棚から落ちそうになりました。
ク『あ!落ちる!』
急いで手を伸ばし、リンゴを取ろうとして体を動かすと。
なんと、足が動いたのです。
ク『えっ!』
驚いたクマさんはベッドから降りてみました。
すると、どうでしょう!二年以上も動かなかった足が動くではありませんか。
立つどころか、走ることさえできそうです。
ク『やった!僕は自由だ!』
床に転がったリンゴを拾い上げてとても喜びました。
ク「良かった。このリンゴのおかげかな。」
クマさんは嬉しそうにしてリンゴを食べてみると、今度は皮膚のボロボロが治っていきました。
『!!!!』
あまりの出来事に疑い始めたクマさんは試しに足の小指をタンスの角にぶつけてみました。
ク「ぬるぽ!」
ガッ!!
『~~~~~』
ク「・・痛い、夢じゃない!!」

嬉しくて堪らないクマさんは急いで街に向かいました。

『早くウサギさんに伝えたい・・・』
街の人々は元気なクマさんに驚いています。
孝文「よう!久しぶりじゃないか!病気が治ったのか?飯でもどうだい!?」
ク「僕はウサギさんを探してるんだ」
今まで関心のなかった人の言葉などクマさんの耳には入る余地は無いのです。
ク「おかしいな、見当たらない・・」

その時。
目の前が光輝き、中から一人の男の人が現れました。

ク「あなたは・・」
?「私は神だ、お前を苦しみから開放してやったのだ」
ク「な・・なんだってーー!」
神「その代償として、しばらく私を手伝って欲しいのだ。さあ、行きましょう」
ク「待って下さい!せめてウサギさんと話をさせて下さい!」
神「残念だが、私の姿を見た者は下界の者と言葉を交わすことは出来ないのだ。だが安心しなさい。しばらくすれば、また彼女に会えるようになる」
ク「だが断る!」
神「お前に拒否権は無い!」
ク「・・わかりました」
神「では、行くぞ」
『じゃあねウサギさん、いつか必ず会いにいくよ』

そして・・・
たくさんのリンゴを抱えたウサギさんはクマさんの家に戻って来ました。
ウ「クマさーん、遅くなってゴメンねー」
しかし返事はありません。
ウ「あれ?クマさん?どうしたの?」
ベッドの上には嬉しそうな顔で眠るクマさんがいました。

ウ「・・クマさん?」

ボロボロではない皮膚は冷たくなり、呼吸を忘れた体は、もう二度と床に転がるリンゴを拾い上げることもありませんでした。

ウサギさんは瞳が赤くなるまで泣き続けました。

~Fin~



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