梅雨の末期、
霧の峠はネムの花のトンネル。
雨にたたかれた小さなネムの花がみんなで背伸びしている。
さっきまでの豪雨が嘘のような一瞬、
車の窓に映るネムの花のトンネルを見上げながら、
ラジオから聴こえるのはどんどん広がる各地の災害情報の続き、、、
静まらない自然の猛威、
ネムの花、
小さい花なのに雨にたたかれながらすっくと立ちあがっている、ネ、、、。
雨の合間に峠を駆け上がってくる白い霧。
ネムの花に覆いかぶさりながら通り過ぎていく。
母に会いに、
一日おきに往復する霧の峠はきょうもまだ恐怖の雨を連れてくる。
繰り返すニュースの音に、真っ青な空を覆うネムの花のトンネルを重ねてみる。
ネムノキの漢字名は合歓木
花言葉は歓喜 胸のときめき 創造力 など