吾輩は設備設計である

設備設計という仕事に云十年。理不尽なこと自分のぷち自慢、失敗談などを書いています

エアコンのフィルター

2006-03-13 19:17:39 | Weblog
” 空気調和設備 ” という言葉がある
このブログをご覧になって頂いてる殆どの視聴者のかたは ”冷暖房” と認識されているに違いない
でも ほんとは全く違うのである 確かにコストの関係で外気のみを調和して各室に送風したり 空調機に外気ダクトを接続したり ということは 最近少なくなった 
予算が無い場合は一昔前は 外気処理を無くしたりすることで涙を呑んで調整したものである
でも最近は外気どころか空調機そのものにフィルターがセットされていて、それは最近のはフィルターとは言えないようなナイロンのネットを2枚重ねにしたような いわゆる”網戸”に近いものが主流となってしまった
本来の空気調和とは
ホコリもメチャクチャな大きさのほこり(エアコンの熱交換器が詰まらない為のフィルター)のみをキャッチして大半の有害なホコリは素通りになっている 
網戸は網戸であって フィルターではない (やはりこの業界は変だ)
 最近どうも変な風邪の人が多い筈だ

本来空調によって健康的で贅沢な環境を作り
空気の温度、湿度、塵埃、CO2濃度などを快適にして 気持ち良い空気を送る筈であった
 でも フィルターくらい なんとかしたい 
でも標準付属のフィルターは 標準のネット型と 65%キャッチタイプ 80%タイプ 等確かに存在する 
これが以外とすぐ詰まる 大体2,000時間位(1年以内の交換)
場合によっては半年で交換
そうすると忘れたころに交換周期がやてきて、詰まって 空調が効かないとなって
結局、ナイロンのネットに戻してしまうことになるのである
でも皆 花粉症だったり鼻炎だったり最近 多いから それは重要ではないの?
でも 施主に説明しないまま いわゆる普通の 一般的な 空調機を入れる こんなこと説明していたらキリが無いと言うわけだ

もし ゼネコンが積極的にメンテをしていると全く事情は違ってくるのだが・・・

というわけで 我が社は少しずつではあるが エアコンから出てきた空気はメチャクチャ綺麗で 吸うだけで鼻や肺が綺麗になる 部屋にもホコリが積もらないということが普通になるような ことを目指したいと思っている もちろん少し割高にはなる 

考えただけでも気持ちいいとおもいませんか・・・・?


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給湯新時代

2006-03-11 12:30:04 | Weblog
我が社の給湯の採用システムはここ4~5年は瓦斯を中心に採用してきた
理由はいろいろある
①蓄熱でなく瞬間なので湯切れの心配が無い
②熱源が安価になっていて比較的バックアップが容易
③瓦斯の価格は交渉により工夫の余地がありコージェネのメリットや床暖房のメリットで価格が下がる
④最近マイコンメーターの採用や配管の耐腐食が信頼の域に達していて安全面でさほど気にすることが無くなった

しかし ここにきて 少し 私の頭の中に地殻変動が起きようとしている
電気熱源に私を駆り立てつつある要因 それは
R410冷媒を使ったいわゆるエコキュウトと総称される高温のヒートポンプ温水システムである
思えば27年前手作りのオール電化給湯冷房暖房システムを19床の産婦人科でやった  いま思えばもの凄いシステムである  スーパーゼネコンとの 現場での戦いに近いものが今でも生々しく思い出され ゾットする 
当時の会話から
サブコン課長 :これは実験費と研究開発費を貰わないと出来ないシステムだ
私     :うんわかる では何故あんた 請けたんだ?  
サブコン課長 :  それは・・・・・・

いまの会話は竣工直前の試運転がうまく行かず揉め事の始まる第一局面
これから2~3ヶ月でやっと機能しだした
サブコンの担当は何日も徹夜が続き最後はノイローゼ状態 私も危うく筑後川に落としてやる とまで言われた
課長は ”私のサララリーマン人生が危うい”と迄 この若い私に呟いたのがその別れ際

この病院はそれからうまく機能して凄まじい位に省エネが実現し施主ともその後何度も酒席を共にし、また少々のトラブルでチクチク言われながらもほんとに大事にしてもらい 毎年お歳暮までいただくような関係ができて ほんとに今ではいい思い出にもなっている
この現場は私の設計コンセプトの形成に大きく影響したうちのひとつ

それから27年 エコキュートが出現してやっと検討に値する製品がでてきた
価格はまだ少し高いが大きな可能性を秘めている
床暖房に使える可能性である
今まで電気ヒーター式の床暖房は今まで誰が何と言おうと完全拒絶を貫いてきた
ヒートポンプによる温水床暖房は想像するだけでも身震いがするくらいほんとは魅力的だ
しかし技術的に価格的に相当検討を要する
でも 私には 或る予感が すでに 起っている なにか ここのところ 冬眠から覚めた虫が朝の眩しい光を今浴びている状態 危険でないかじっと伺って その葉っぱに毒が無いか かじりだそうと している
 
1回目の小結論をここ1~2週間で出します
あ~ワクワクする
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建築物関係の行政指導 (2)

2006-03-09 12:48:36 | Weblog
2/3の投稿で審査機関とのアツレキについて書きました
早速 ある市側から 町作り条例の件で 竣工の検査で指摘を受けた
 
国の法律でハートビル法という法律ができて その後 県条例でチョットきびしい法令ができたのは良いとして さらにもっとキビシイ条例を市側として作ってしまったのだ

後だしジャンケンみたいなもので人が一生懸命検討して作ったものを それをタタキ台にして改良?を加えるものだからたまったものではない あれもこれもとより
付加して作られる
本当の福祉といえるのかどうか・・・  どんどん金のかかる方向へ向かうのは必然
それを守ることが目的化すると何のための条例か・・・必要ないものを設置などということも起ってしまうのである
今回はそういうなかで各階に低リップ型の小便器を指導していたのに或る階には壁掛式の小便器しか無いではないか ”床置き式か低リップ型に取り替えよ”
という指摘である
検討するとタイルはやり変え配管はもちろん 簡単ではない
で 市にお願いにいった  担当は若き女性
少し言い争いになった
市 : 指摘していたじゃないですか!
私 :確かにそう 認める でもこの階の既存側には付いているし 法は満たして  いる 新築ゾーンに設けなければいけないとは書いてないし デパートみたい  に幼児がくる施設ではないし、もともと各階につけることが必要はなかった
市 :でも約束でしょう
私 :それは認める でも必要もありそうも無いものを 壊して再度やりかえてもらうのは 職人さんに対してしのびない  ほんとうに必要と思いますか? 

市 :一存では決められないのであとで連絡します

でいったん帰社して 待つ
1時間ほどして 連絡があり 了解しました つまり コノママでよいと なった

感謝 感謝 市も話せばわかる たかが これくらいでと もう 言うことを聞いておけ となるが 私も現場も ひいては施主のためにも ほんとによかった
やっぱり 誠意は伝わる 
ほんとは菓子でももって感謝に行きたいところ でも市 に菓子折りはね~
 
ありがとう  建築事務所の担当も一緒にいったとき、うまく調整してもらいました 今後のリスクもあるのに どうもどうも 感謝でした


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質の高い低い設計者

2006-03-08 15:29:15 | Weblog
ここ数日は札幌まで耐震偽装が発覚したりして、改めてこの問題の根の深さを感じている
でも遅かれ早かれいずれ発覚することであれば 世の為には よかったと思っている
 ひとつは 特に今回 札幌の偽装の件で問題となっているように 技術力の低さである   何故 そんなに技術が低い人に依頼したのかといえば 理由はただ1つ たぶん 真面目で 工期を守り 反発せず 設計料を安くしてくれる(これは憶測ですが ほぼ当たっているハズ)

ようするに そういう世の中になってしまっているのだ
技術力とひとことでいうと そう簡単には見抜けないものだ そのために免許や国家資格なんかがあるのだけれど  実は一級建築士はまだ易し過ぎて 逆にいうと

一級建築士というのは到達点ではなくて ほんとはスタートラインにやっと立てたということに過ぎないのに マスコミや世間はそれだけでプロだと思っているフシがある  建築設備士にいたってはもっとその差はひどい 目を覆いたくなるような人はたくさんいる  建築士の場合技術もさることながら、意匠デザイナーとしての力量のほうが顧客獲得には役に立つものだから どちらかというと免許を得てしまうと意匠の充実のほうに力をいれる傾向にあるのだが それはそれで変わった意匠を実現する為にさらに勉強することになるので いわゆる元請けの建築士というのは 概ねその力量は高いといえる
逆に構造士や設備士はその専門性のため 30年前に技術をひきずっていてもそれで
それなりに飯を食っていける場がある  委託の値段を下げたり 完全なイエスマンに徹したり 役所の業務に特化してその特殊な事務作業を得意にしたり である
建築家の集まりに時々参加すると ほんとに純粋に 仕事が 建築が 好きなんだなあ とつくずく思わされることが多い
設備の集まりでは 役所に対する愚痴の話題が最も多く 次が仕事をしたがひどい相手にかかわってどうとか こうとか   目を輝かして空調システムや新型照明器具の話になることは 皆無である
つまり 技術の向上よりも自分の持っている 過去から引きずっているその技術は絶対的なものであると信じ込んでいるフシがあるのだ
しかしそれは今までそういう場を与えられそんなに高い技術がなくとも過去の例によって仕事すれば済んでいただけなのだ
若い人はもっとひどい人がこの仕事に携わっているのも 設備設計、サブコン問わず 山のようにいる
空調設計というと冷凍サイクルのモリエル線図、空気線図、水頭圧等の水理計算
かなりメーカーや水道局の発行しているマニアルに頼ることで業務をこなしているから、解った気になっているが、少し応用を求められると その判断を大きく狂わせてしまう  逆に言うと いつ失敗してもおかしくない状況で仕事をしている訳である
基本の無い人間はいつか必ず大きな過ちをする 明日か5年後か10年後かは分からない  理科系不要論やら企業でも株の運用をするような文系の人間が出世し、プロジェクトを動かしている世の中だから 
本物を求めて施主がさまようようなことが沸き起こる時代が来るのを信じて   今日も頑張ろうかな   

※よく自分の文を読むと自分は素晴らしい と言っているようで アイタあ そんなつもりではありません

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私のやっていることは癒着?

2006-03-06 20:51:13 | Weblog
昔 若い頃 設計事務所に入社した頃 先輩から教えられたことがある

メーカーや施工者とは一線を隔し、決して接待や饗応を受けてはいけない と

確かに税務署の人なんかは昼食はもちろん、インスタントコーヒーにさえ手をつけてくれない  異常なくらいのこだわり 毒を盛っているとか考えてでもいるのか

で  私はどうなのか
完璧とは言えない  メーカーがソフトバンクのゲームのチケットを持ち込む
 う~ん  誰か行く人いるう??と聞きながらも 受け取ってしまう 年末にはビール券をよく頂いたりする なかには自宅に歳暮をおくってきたり(2~3件)
中にはいつも拒否している相手から来たりする(送り返す勇気は無い)
それから 中洲で接待を受けることは殆ど無い (”殆ど”というのはタマにあるということになるけど) 中洲コースは施主からみか建築事務所と一緒のケースのことで  どうも うち単独ではそこまでする価値はない といったところか
でも時々業者さんと なにかの一次会で意気投合(そこまでいかなくて設備同士の傷のナメ合い)したりとかのとき 私の行き付けの ばあちゃんスナックにつれていったりすることはあって 
そのときは夜もふけて さあ帰ろうか 一緒に席を立つ 私の付けの利くところだからと  ”じゃあ またね”  と  そこで ママの弾んだ声 ”○○様よりいただいとりま~す”  となることが多い そうで無いケースも意外と多い
そこで 日本人特有の 伝票の奪い合う格闘技を繰り広げるわけにもいかず となってしまい 結果ご迷惑をかけてしまうことある  でも年に2~3回位
 
仕事は楽しくしたい、社員と飲むのはいいが、取引先はどうか  賛否分かれることであろう 私はタマタマ そんなに酒に興味が無いので 問題が無いだけかもしれないけれど
公務員はそのての付き合いはきびしいお達しが毎年あっている模様だ
であれば 官官接待はもちろんだが部下と上司の飲食もどうなのかなあ~
役所内では昔から酒飲み上手が出世すると言われてきたよね 仕事の出来るよりも役所内営業に長けた人が出世するんじゃあ 役所のほんとにいい人材はくさりますよね  こっちもなにか規制しないと ツキアイで家庭を犠牲にして地位を得ているのも一種の饗応ではないのかな  と思ったりする 今日この頃
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サムシング対お役所

2006-03-04 10:26:54 | Weblog
いよいよ 仲盛氏対お役所の長い長いバトルが始まろうとしてる
 ”始まろうとしている” と 未来形 にしたのは意味がある
つまり ミスは多々あって、そのことは、では他の構造士はミスが無いのか
というと必ずあるハズで この議論は恐らく今後20年位の議論をしないとと解決
不可能というか、サムさんは 天文学的な数の業務をこなしてこられ、もし
この過去の業務を全部解析なんてことになるとその作業量は想像もつかない位に
膨大になることと 実は相当な数の建築事務所やゼネコン それも相当今までの
福岡のマンションや公共事業をリードしてきた有力どころまで影響が及び
前回 私が述べた 無限地獄に陥ることになるし、或る時期は福岡市の建築確認の60%をココがしめていた(これも驚きだった)ということは福岡市近辺のビルは あれもこれもサムシングという訳ですよ~・・・    耐震性が80%以上は それでも確保されている建物のほうがが殆どな訳だから マンションやビルの所有者にとっても
 もうあんまり騒いで欲しく無い  といったところが 本音のところに違いない

そこらへんをお役所さんが 先読みが出来ないものだから ドンドン迷路にはまっていくのである 
早く 福岡の大岡越前みたいな人が(構造の大御所と政治家)リーダーシップを
とって 問題の 有る無し (つまり誤差の範囲に入るようなものは 結果オーライとする)の基準を発表しないといけないと思う
多くの善良な街の建築家(その安さ故にサムさんを使ってこられた)も早く自ら問題の無さを公表する方向にもって行くべきである 固唾を飲んで 成り行きをみているハズである  リーダーよでてきて 構造の大先生!
でも結局 日本人は冷めやすいから あと1年もすると こんどは福岡オリンピックかなんかにニュース性を奪われる形であいまいに終わるような気もしてしまう
建築家よゼネコンよみずから先に発表して(シノケンみたいに)早く楽になれ
そんなに 貴方自身は悪意は無かったハズだから・・・・
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リニューアル物件

2006-03-02 19:12:01 | Weblog
最近とみにリニューアルの設計が増加し、我が社の半分に迫る勢いである
その原因は
  ① 欧州などの息の長い建築に対する 評価
  ② 環境問題や解体の費用の上昇
  ③ 業態の変化 例えばホテルを廃業して老人ホームに改修する
  ④ 外壁タイルや設備機器の老朽化に、空調個別化などの要求

でだ そういったそういった内容の設計を進めるときどれを再利用し、どの部分を更新すべきか 判断を迫られることになり 大変な重圧と責任を感じて決断していくことになる  ”もし古い電線を再利用して絶縁が悪くて火事になったらどうしよう”とか 古い排水管がリニューアル後にすぐ漏れ出したりとか 不安だらけ
普通は建物の使用者に故障履歴や不便さなどを聞きながら総合判断していくことになる
しかしである
設計事務所は殆ど道具という道具も持たず 水圧検査や電気絶縁検査を自前で出来る体制を持っていない
これで設計事務所で御座い と言えるだろうか
この診断部門に真剣に取り組まなければ真のリニューアルの設計はできない
かと言って 施工者は診断も設計も出来るからいいではないか   ・・・という意見もでるかもしれないが それは全く違う 建築はデザインがあるので最もとして設備に関しては 特に設備設計でないとダメだ  何故なのか・・・
  これは 明確な理由がある  ひとつはサブコン(設備業者等を差す)の優秀な人材は(もし、いたとして)新築部門にしか存在しないというかリニューアルはタダイマややマイナーな部門に位置し、優秀どころかイエスマンの集合体になってしまっている 設備設計(特にうちは リニューアルは必ず私が口を出すので)のほうがはるかに次元が違うような提案が出来ると思っていい
今のところ、仮で仕上げて施工者が決まったところで剥がしてみて再検討になる
やはり最初に○○管は再利用可能なりとかの結論が明確にでていればもっと踏み込んだ提案が可能となり、もっと説得力のある設計図ができることになる
  
 今後、我が社にとって放置出来ないテーマである
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地震に弱い犬

2006-03-01 19:30:14 | Weblog
今日は休憩で・・・ サボリ

福岡西方沖地震で極端に余震や雷に脅えるようになった私の愛犬です



マルチーズとシーズーの雑種 メス10歳です
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