吾輩は設備設計である

設備設計という仕事に云十年。理不尽なこと自分のぷち自慢、失敗談などを書いています

放熱式暖房

2006-11-27 14:24:55 | Weblog
現在主流となっている空調設備は先輩方の苦労話を聞いていると
戦後の駐留米軍の施設の設備施工によって学んだことから始まっているようだ
(特に福岡は)
その当時は冷房というものは無く暖房のみ、しかも蒸気を使って鋳物のラジエータを壁の付近において放射による暖房であって、大変な快適なものであったと想像される
当時の建物は天井高も高い建物が多かったにもかかわらず 床面が暖かくならない
 といった話は無かったようだ
”建築設備士の11月号” に衛生面からの暖房放熱器の二次的機能 なる記事があり 大変興味をそそったのあるが
ひとつは 台所で使う 台布巾は大変不潔で菌の数が半端ではないらしい
これを タオル掛兼用の放熱器でカラカラにして使うといいよ という話
しかも放熱器の周辺は相対湿度が下がるため付近の菌の増殖が抑えられるというのだ
洗面所のタオル掛もしかり 入浴後の体を拭くのには暖かく乾燥して快適らしいのだ 
暖房と冷房を1台のエアコンでまかなうのでなく最も最適にシステムを冬と夏では分けて考える というのは最近床暖房の積極的採用によって実践しているところではあるが
床暖房だけで無くこれからは健康等こういった二次的な効果も設備設計者としては提案していかなくてはいけないと考えさせられた ところであった
そこで実はこのブログをとうしてSガスのSさんにお願いがあるのですが、今お願いしているNG邸は台所に放熱器が入ってはいますが縦型ラジエータを少し小さくしてでも反対の面にでも布巾乾燥のパネルを検討でいませんかね~
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設計は終わったのに

2006-11-17 13:57:53 | Weblog
最近どうも 設計士というのが軽くなっておる
以前から そういうところはあった 例えば あるお施主さん 設計士に対して
○○先生 と呼ぶのだが ある場面では お説教をしたり 荒げた言葉を使ったり
 である これは 僕チンもなんか へんなの と思っていた 
というふうなことはあっていたのだが
ここ半年はもっとヒドイ
アパート1件、個人住宅2件、診療所1件、地方大学1件
これは 設計を95%完了、場合によっては業者が見積もりを済ませたものもあるのだが、 この5件がパーになった。しかも半年以内に集中して大半がここ3ヶ月以内である
実はこれ以外でもえんえんと3年も引きずりまわされている、隠れ不良物件もあるわけだが、これは別としても
この中で設計料を5割から7割の金額で貰える予定のが約半分
建築設計は全く回収できず、我が社への支払いを延払いで申し入れしているところが1社、裁判になりそうなのが1社
といったさんさんたる状況である
姉歯のせいであろうか
建築士に対する不信感はチョットした行き違いで起きてしまうようであるのだ
ま 5件といっても 原因は千差万別 直接立ち会った訳では無いので コメントはしにくいのだが
やはり泣き寝入りはして欲しくない 公の場で堂々と戦って欲しい 
そしたら 僕らも待てる
施主にはやはり悪人もいるし、超ワガママもいる
でも人をさんざんこき使っておいて 払わないというのは 人間の血が流れていない こんな人種は 皆の目の前に引っ張り出して 堂々と言い合いをしてもらいたいものだ
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病院の臭い

2006-11-15 14:01:10 | Weblog
病院というのは 個人的には 設計の仕事ではよく出入りして いわゆるプロの目では把握しているつもりだったのだが
先週の土曜日のこと、身内のことであれですが、家内が雨の中道路で転んでしまって打ち所が悪かったのでしょう ヒザの骨を折ってしまうという 実にふんまんやりかたない ことが起って バカらしいけどおきてしまったことはしょうがないわけで 西区のある大型の病院に入院と相成ったわけですわ
今まで自分自身が病人の世話やらしたことないし、家族が入院したとしても誰かが世話焼く人がいたってことがあって 要は経験がないものだから やれ身の回りのものや果ては女房の下着まで家の取りに帰ったりでてんやわんやでしたんや
やっと落ち着いて病院の売店やらなんやら ウロウロしていて 思いました
なんと 病室が暑苦しいのだ 外はいい天気最高の気持ちいい温度、空気、
なのにだ 何故病人が入る病室がこんなに居心地悪いのかい
へんなもんだ 窓をいっぱい開ければ気持ちいいのに 最近の6ベッドの病室は恐らく管理上開けないようにしているし、他の患者さんがいるところで ”窓開けましょうね”なんて勇気はもちろん無い  廊下を通るとある部屋の前はズーッと”うんこ”の臭いがしている その前にナースステイションがあるが 何事も無かったかのように その臭気は誰も文句を言わない 別世界にきたようである
自分の過去の病室はこんなことは無いはず といっても そこを検証したわけでは無い そうだ過去の自分の設計した病室を検証してみよう
こんな環境では治る病気も治らない
やっぱり設計者自ら感じ取ることは最重要なのだなあ
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磁化水

2006-11-09 14:44:49 | Weblog
磁化水といえば昨今の健康ブームのなかで、時々マスコミが取り上げたり、訪問販売や口コミで、結構素人の健康オタクの注目のコンテンツである
さあ果たして健康に良いのでしょうか?
実は僕のところも時々設計図のこの商品 折り込むときもあるのだ
ポーラー という製品 カルシウムなど硬度の高い水や濃縮が予想される場合に 配管や熱交換器の中にスケールが溜まり
それが詰まるのを防止する目的である。主に古い給水管や冷温水管の延命装置としてである
これがまた結構高いのだ でもここ5年くらいで10件程度採用する勢いの いわゆる僕の隠し玉的商品
でもこの商品は施主からおほめの言葉を頂いたことが無い、でもクレームもない
実は設備の世界ではクレームがないことが ある種のステータスでもあるのだ
何故かと言うと日本の施主(=金持ち、商売人、時間が無い人)の共通点なのだがなにかまずいことが起きたら鬼の首をとったようにいうが、うまくいったときには全く感謝の気持ちは湧かずに当たり前と思うようなのだ
ありがとう を言えない心の狭い国民性 と今日うちに訪ねてきた人が言っていた
例えば4~5年前のこと、業務用の食洗器のノズルがしょっちゅう目詰まりして困っている というので(筑豊なので水質としてCaが多い)このポーラーを採用したところ 何も言ってこない 多分目詰まりは無くなったのと想定される
普通これって感謝しすぎるくらいのことなのに 聞いても担当者は もうそのことがあったことすら忘れている こんなものだふー
でここの製品 製品を売るときにメンテ費も同時に計上されていて それがよくまた現場で揉める 
でもこの考え方 メンテ費とイニシャルコストが同時にわかりやすいし 設計で今後 おおいに採用すべき ライフサイクルコストで比較 というテーマピッタリと思いませんか・・・・
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巻き込まれて弁償

2006-11-01 14:23:57 | Weblog
照明プランというものは易しくて 難しくて 突き詰めれば デザインと深くかかわり 建築デザインにとって非常に重要な要素である
昔 アトリエ美山の所長さん わたしどもで設備設計したある市の建物の竣工検査のとき なうての建築課長が施主検査の検査官 たいへん個性あるこわそうなタイプ これをやり直して と言われたら ハハハイッ と皆が言ってしまう雰囲気の中 ゾロゾロと 便所にさしかかった ”暗いなあ こらいかんばい” ときた そのとき私は観念した ”ああ~ 照明器具を増設しないといけないかもしれない”と
ところがである 間髪入れず 所長が
ここはこれでいいんです 明るいとおかしいですから
と回答 そしたら 怖い課長
そうや そんなもんね ふ~ん
と 便所は簡単に素通り
ときは自分が40台前半 大変感激したことを覚えている
それ以降 自分はその所長 伊勢さんのデザイナーとしての存在感や説得力に尊敬の念であるのだ
変わって最近の出来事 風変わりな しかも照明の提案はうちの設計料に含まないという条件で設計を終えた建物で 部分的に照度が取れないことで器具を追加 半分はうちが負担することになった 建築が半分 どうも 釈然とはしない でも抵抗はもうしない たまたま うちがスポットの監理に行ったとき 大丈夫でしょうと言ったのが命取り 確かにうちも責任はある でも照明プランの責任料を設計料から差し引いて低減していたいただけに胸中は複雑である
難しい照明のときは 予備費を見ておくなどの心構えが統括監理者には望まれる
ああ サブコンから請求書が送ってくるう~
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