松山には、
一草庵 がふたつ 在る。
★ 一つは、さすらいの俳人 種田山頭火 が最期を過ごした庵
★ もうひとつは、さすらいの うどん屋 「 一草庵 」
以前まで私の家から一番近くにあったうどん屋さんだったが、ついこの前引っ越したので、追っかけて食いに行く。
暑くなったら ” 冷ぶっかけ ” ホクホクの掻き揚げとプリティマッチ お店の大将は、山頭火似とは言い難い!?
山頭火の句集 『 孤寒 』 にも 唯一 (!?) うどんの句がある。
うどん供えて、母よ、わたしもいただきまする
死後四十七年経っても、母をありありと思い描く。
十歳の少年に母の死は用意もなく唐突であった。
突然に断ち切られた母との間を埋め合わせるものは、生涯なかった。
種田家の破産や弟の自殺など、益々不幸が重なったが、逆に言えば、
母への追慕が彼を生かしたといってもよいだろう。
母に供える温かいうどんの一杯に、精一杯の供養の心が見える。