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東京リンタローランド

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【PS2・DC】 久遠の絆再臨詔 レビュー

2005-03-24 | ★家庭用ゲーム
いやぁ、いきなり何ですが、何も書けないの・・・。なんかちょっとだけでも書くとネタバレになってしまいそうで、これから遊ぶ人の楽しみを奪いたくない・・・。でも、何とかして書かなくちゃね。

※画像はDC版パッケージです

名作登場の発端は1998年にプレステ版が発売され、口コミでじわじわと売れてヒット。その後2000年に追加シナリオ『再臨詔』を加えたドリームキャスト版が発売。(この際、かなりの誤字が直されていますが、それでも残っています。)そして2002年にPS2版発売と、これだけ長いスパンで機種をまたいで発売されている訳ですから、面白いゲームなのは当たり前です。

サウンドノベル(メーカーはシネマティックノベルと言っている)という形態で、ページ数は5000、プレイ時間はメインシナリオ1本だけでもで15時間近くかかります。
ですが何より凄いのが、その長さ、文字数の多さが全然苦じゃないどころか、早く先が知りたくてしょうがないという気持ちと、いつまでもこの世界が終わらないで欲しいという気持ちが交錯する事。
実際、あくまで『私は』ですが、メインシナリオでもまだ書き足りないシーンや描写が必要なシーンがあるような気がして、延長して30時間ぐらいのプレイ時間になっても全然平気のような気がします。

それだけ、物語の魅力が深いという事ですね。



それではさらっと概要説明に行ってみましょう。

夢とも現実ともつかない悪夢にうなされる主人公。名前はデフォルトからの変更も可、というか、デフォの名前がいきなりネタバレに近いのですがまあそれはしょうがないとして、とりあえず苗字、名前、あだ名を好きに設定できます。

主人公はどこにでも居る普通の高校生。
事情があり、いとこの家に居候させて貰っています。そこには若い叔母であり、主人公の父親との再婚話もちらほらとある母代わりの斎節子さんと、斎栞という節子さんの娘で主人公の事が大好きな幼馴染で、妹的な存在の女の子が居て、まるでギャルゲーのような天国状態。

実際シナリオは前半コミカルなやり取りが見られ、これが1400年以上続く因縁の対決話になるとは思えません。

クールで色男な親友汰一や、大人の魅力満載の女教師沙夜先生、そして栞に囲まれて、ありふれた学園生活を過ごす主人公。
汰一を慕う吉川絵里という女の子や、オカルト研究会の会長でミステリアスな雰囲気漂う天野聡子先輩。
ヤンキーで主人公にいちゃもんをつけてくる杵築悠利や不良グループの女性リーダー高杉響子。
女生徒には人気だが男子生徒には不人気な2枚目教師芦屋幹久など、登場人物は非常に多彩。人物描写も平板でありきたりな物ではなく、深く描かれますが、それは現代だけの物語ではないからです。

登場人物達は、実は平安から始まり元禄、幕末、現代へと、主人公を中心に転生してきている者が多数を占めるのです。ですから、現代の人格だけでなく過去の人格まで含めると、1人1人の人物が非常に厚みを持った、深みのある人間として描かれる事になります。

主人公のありふれた日常に、1つの転機が訪れます。転校生、高原万葉の出現です。頭も容姿も良く、周囲の生徒ともすぐに溶け込める明るさを持ちながら、どこか陰のある転校生。その転校生と2人きりになった時、主人公に告げた言葉とは・・・。

主人公は自分が転生してきている事など、最初は全く知りません。ただ、悪夢を見て、また周囲で不可解な事件が起き、オカルト研究会の天野聡子の手によって、自分の過去への旅を始めます。

そこにあるのは愛と悲恋、友情と裏切り、そして本当の自分と逃れられない運命。



そんな訳で、1000年以上の時を越え、様々な時代を生き、そして転生して現代へ至る、壮大な愛のドラマです。
物語の構成、アイデア共に、物書きの私としては正にやられた!といった感じですね。ストーリー性の高いサウンドノベルの中では、3本の指に入る名作かと思います。

カテゴリーとしては、恋愛・悲恋・呪術・日本文化・学園物、と言った所でしょうか。とにかく物語の吸引力は物凄い物がありますよ。



注意点としては、古い時代を扱いますので、男性の方が女性よりも上位であるような感覚を時折覚えます。気にしない人は問題なし。また、ヒロインを高原万葉と決めてプレイしないと、謎が全て解けませんし、何よりすっきりしません。

このゲーム、システムとして、裏で今までのヒロインに対する行動をカウントしてまして、万葉方面の選択肢選びたいのに、それまで栞にばかりちょっかい出していると、ここぞと言う時に万葉方面の選択ができない、あるいは選択肢自体が出ない事がありますのでご注意下さい。

また、マニュアルに各時代の登場人物の絵と名前が記されていますが、基本的に現代の顔と同じ感じなので、読むとプレイ時に誰が誰の転生かを考える楽しみが無くなってしまいます。そのページだけは読まない事をお勧めします。

最後にセーブですが、BAT ENDルートに入っている時にセーブしておくと、やりなおしもそこからになるので、回避不可能になります。各シナリオに入ったら最初に必ずセーブしておくか、小まめに沢山セーブする事をお勧めします。



色々書きましたが、amazonでの評価はこうなっております。
ま、人を選ぶのは確かですね。でも、私は値段分以上十分に楽しめましたし、今でも思い出に残る1本です。

あー、抑えて書くと面白さを上手く伝えられないなぁ。ぶっちゃけ言いますと、私大好きですこのゲーム!感動したり怒りに震えたり泣きそうになったりと、あらゆる感情を揺さぶります。

そりゃあ私も歴史マニアですからね。歴史解釈の間違いや捻じ曲げ、呪術のリアリティーの欠如はありますが、それらはマニアは気にするだろうけど、一般の人はわからない訳でね。むしろエンターテイメントとして正しい表現だと思います。
物語が飛ぶ事や、説明不足な点、誤字は、これだけの分量あればそりゃ仕方ないよ。
ドラクエやFFにアンチが居るように、久遠もこれだけ有名になると、「あんまり・・・」という人が出てくるのも当然な訳です。

それでも私はこのゲーム、素晴らしいと思います。
まー中々、PS2版の中古を探すのも難しいかなぁ。
友達に借りるか、新品で買うかして、ダメで売っても高額買取の部類に入るでしょうから、そんなに財布にダメージ与えないソフトだと思いますよ。DC版はここで買えますが、やっぱ最新のPS2版ですよね、今買うのならば。

音楽も素晴らしいですよ、サントラ買っちゃいました。
株式会社FOGの通販ページで買えます。とにかく音楽が美しいんですよ。なんだかNHKの日本の史跡紹介番組に流れてそうな曲が多くて癒されます。



そんな訳で、文章力の無さとネタバレを防ぐ見地から、説明が上手く出来なくて悔しいです。
ホント素晴らしいソフトですので、興味のある方は是非どうぞ。

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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こんばんは (あむか)
2005-03-28 01:51:07
いつもお世話になってます。あむかです。

レビュー、お疲れ様です。



「久遠~」、ページ数で5000ページもあるんですか!びっくりです。すごいですねー。

前々から気になってたんですよ。良作と聞いていましたし。

でもなかなか中古で売ってないんですよね。中古ユーザーの私はやはり中古で探してしまうのですが、売っていても高いんですよね。それだけ内容がよいということなのでしょうが。

そろそろ廉価版で出てくれないかな~なんて思ってるんですが無理ですかね(笑)。

Amazonでの評価も見ました。10人いれば意見も10種類出てくるということでいろんな感想もあるのでしょうが、とりあえず私は「やってみたいゲーム」のひとつです。プレイしたあかつきにはご報告しますね…っていつになるかわかりませんが(笑)。
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そうですねぇ (リンタロ)
2005-03-28 02:32:25
コメントありがとうございます。書いた甲斐があるという物です。

うーん、中古、高いんですよね、これ。

素直に新品買って、中古に売るのが賢いと思うのですが、プレイするとわかりますが『売りたくない』と思わせる作品なんですよ、困った事に。

それだけ思い出深い作品である事は間違い無いし、このFOGというメーカーは、サウンドノベルではこれ以上の作品は作れないんじゃないかなぁ、とも思ったり。(でも、推理アドベンチャーゲームのミッシングパーツはお勧めですよ)



機会があれば、是非プレイしてみてください。恐らくあむかさんだと、相当先の事になると思いますが(笑)

ああでも、私も人の事は言えません。積んゲーばっかりで困ってますよ(苦笑)
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