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東京リンタローランド

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【PC98】 天舞 三国志正史 歴史シミュレーションゲーム

2005-02-23 | ★PCゲーム
※スクリーンショットはオープニングの曹操軍勢

1980年代後半から1990年代前半にかけて、パソコンはPC98系の天下で、ゲームも様々なゲームが発売されていました。現在のPCゲームと言えばwindows版のエロゲーか洋ゲーばかりですが、この頃のPC98ゲームはコンシューマゲーム以上のクオリティーを持った国産ゲームが数多く生まれており、それは歴史シミュレーションゲームに関しても同じでした。

三国志のゲームでは、光栄(現コーエー)の『三国志』シリーズが有名でしたが、それに飽き足らないプレイヤーは他のメーカーから出る三国志ゲームも積極的に遊んでいました。『臥竜伝』や『後漢史』『昇龍三国志』等、私も様々な三国志ゲームを遊んだ物です。

『臥竜伝』は自分が軍師となり、君主に仕えて全権を掌握するゲームで、例えば呂布の軍師である陳宮を選択した場合、呂布に対して内政の提案をしても、高確率で突っぱねられます。突っぱねられ続けると信頼度が下がり、最悪追放されますので注意せねばなりません。呂布は思ったとおり戦闘に関する提案は通り易いので、「君主出陣依頼」等をがんがん出し、内政を無視して戦闘をせざるを得ないという、「陳宮ってこんなに大変だったんだ・・・」というマニアックなプレイが可能です。

『後漢史』は、味も素っ気も無いグラフィックで、ひたすら後漢末期の動乱をシミュレートする、ゲームというよりはシミュレーターに近いソフト。ホント何の装飾も無いので、(取って付けたような絵が多少表示されますが)マニアにだけオススメです。

『昇龍三国志』は君主プレイのゲームです。このソフトはPS1にも移植されていますのでご存知の方も居るかと思います。配下の忠誠や相性の良さは、配下からの進言によって推し量ります。また、本拠の城は金銭さえ許せば自由に拡張可能で、後漢末から隋代にかけて流行した、完全防御型の城壁と城門周りもある程度エディット可能です。

さて、他にもPC98三国志ゲームはありますが、ここで1本物凄い作品が出てきます。
1992年、開発・ウルフチーム。天舞 三国志正史です。

このゲームの物凄い所は、まず何と言っても『正史』である所。陳寿が記した史書、「三国志」を元に、全ての能力値が決められています。能力のMAXは「16」で、上昇する事は無く固定です。正史基準ですので曹操の能力が非常に高く、「政治13外交11策謀14采配15武勇8人徳14」と、ほぼ完璧な人物となっています。近年コミックス、『蒼天航路』にて、曹操が主人公の正史に寄った物語が流行し、劉備が主人公であったこれまでの三国志感がくつがえされつつありますが、蒼天航路のはるか前にそれをやっていたこのシミュレーションゲームの着眼点は先見の明があったと言えますね。
ちなみに劉備の能力値は、「政治7外交8策謀11采配10武勇8人徳16」と、納得の能力値です。

ゲームシステムはリアルタイムで時間が進行し(停止可)中国全土のマップ上を自由に行軍可能。画面切り替えは無くスクロール制で、内政も都市に人材を配置し、また本拠に司徒・司空等人材を配置するだけで、オートで進行します。また、1992年なのに、独自にwindowsに似たシステムを採用しており、マップ上の軍や都市をクリックする事でウィンドウが開き、またそれを開いたまま別のウィンドウを開くことが出来る為、同時に多数の情報を画面内に表示する事が可能。

私、全てのシナリオをクリアした歴史シミュレーションゲームはこれが始めてです。物凄い熱中度が高い。
また、意外な武将が高い能力値だったり、また演技では有名武将が意外に使えなかったりと、これやると改めて正史確認したくなる事必死。ちくま学芸文庫から安く出てますので、興味のある人は買って呼んでみて下さい。ただ、ホントの史書ですので、勉強のつもりで気合入れて読む必要があるかも知れませんね。何にしても、三国志の基礎知識(歴史年代とか事象とか文化、政治、血縁関係等)が無いと、読めないと思います。

そんな訳で、蒼天航路で曹操に興味を持った人、数字とデータの羅列が平気な人、リアルタイムシミュレーションの経験がある人、PC98及び互換機を持っている人は、是非やってみてはいかがでしょうか。あ、あと、バグに耐えられる人も。

ウルフチームって、トライエースですからね・・・バグはしょうがないですよ。
私の関羽、関平の親子軍団は、意気揚々と朝鮮半島へ向かった所、軍隊だった筈が、馬が65536ある一軒家になってしまいました。エンディングまで彼らは馬と一緒に北平で馬と仲良く暮らしてました・・・うう・・。

ええと後、『天舞』と『天舞・満漢全席』では、ゲームバランスが大きく異なるので注意。
『満漢全席』は、戦闘に武将の武力と采配パラメーターが、大きく反映されます。当たり前ですが、よりゲームらしくなってます。

それから、スーファミ版は別物ですので、どうしても98版が遊べない人以外は手を出さない方がいいかも。

ああ、でも現状一番入手とプレイが容易いのはスーファミ版でしたねぇ。悪くは無いと思います。攻城戦とか全然システム違っちゃってますが。

興味のある方は、是非どうぞ。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
天舞 (蒼い盾)
2011-06-12 11:19:57
源平合戦のゲームで検索かけて飛んできました。
まさか、天舞に出会うとはw
懐かしすぎて涙がちょちょぎれます。
確かにスーファミの天舞とは全然違いますよね~。
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懐かしいですね (リンタロ)
2011-10-06 01:56:28
蒼い盾さん
コメントありがとうございます。
確かにこれは、凄く懐かしいですよね。
スーファミの天舞でがっかりされた方も多かったみたいですね。あとバグですね。さすがです。

源平合戦のゲーム検索から飛んできて頂いたとのことで、オールドゲーム繋がり、有難い限りです。
天舞も源平も音楽が凄い良いのでサントラが欲しいのですが、天舞は販売されているサントラはSFC版で、曲も違うし歌は入ってるしでわけがわからないので困った記憶があります。
源平はサウンドウエア自体、光栄が販売しなかった記憶があります。

上手い録音方法ないものかな・・・。
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