掌ほど・片手で握るほど

私の十分度　　　

裏庭に一本だけ柿の木があるのだけど

あまりに実がならないから

戦国時代に育たなくて良かったねぇー

その頃に某武将近くで生えていたら

啼かないと命を取られた不如帰（ほととぎす）のように

あんたもきっと切り倒されていたわよーと

時々悪態をつく

以外に聞こえていたのかもしれなくて

それ以降も実のなりは

相変わらず芳しくないけれど

根元に植えた事の無い

フキが己生えするようになった

で

フキって生命力に満ち満ちている植物

段々勢力を広げて

面積が広くなって来た

私はフキはけっこう好き

だけど

それはあくまで

手間いらずで頂ける場合

皮むきするとアクで指先が黒くなるし

それを経て

初めて調理に入れるのだけど

面倒臭い

そんな私だけど

きのう意を決して

片手で握れるほどだけ収穫して

フキと油揚げの煮付けを作った

自分で言うのもなんだけどね

けっこう良い出来

家人たちにも

言わなければ値打ちがあるものを

とにかく手間が掛かったと

グチグチ言ってから

食させたのだけど

グチグチ加味でも美味しかったよう

褒めてくれた

あと

露地栽培のイチゴが菜園にあるのだけど

二日に一回

片方の掌に

ちょうど乗るぐらいだけ

収穫出来る

自分で独り占めして

イチゴミルクにしたり

料理の付け合わせだと

家人たちにも分けてあげる

こういうチマチマ

生来の私

嫌いでは無いのだけどね

普段の年は

あちこち外出していたからねぇー

イチゴは手間は要らない

洗うだけだから

そのまま食したり

レモン汁と砂糖しか要らないし

難しく無いから

収穫したのを冷蔵庫保存して

３回分ほど集まると

ジャムを作ったりして

無駄にしないのだけどね

フキは

大好きだと公言している

会社の同僚に

柴（シバ）の様に刈って

差し上げていた

もちろん

フキは地下茎で増えるから

わんさかあるので今年も

同じように差し上げること可能

で

去年までは

そのままほったらかしだったのだけど

今年は自分も食べる事となった

調理は予想通りに面倒だったから

二回目があるかどうかは

大いなる？だけど

新型コロナウィルス禍が無ければ

多分にしなかっただろうなぁー

新しい生活様式はまだ慣れないけれど

私には

掌ほどのイチゴと

片手握りほどのフキが

授かっている

金銭的には

大したことでも無いけれど

自然の恵みの

プライスレス

有難い

これも今回の不幸なウィルス禍が無ければ

しみじみと感じたりはしなかったと思う

どんな事にも

意義はあるのかもしれない

でアル！

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