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2016年 秋季東京都高校野球大会 2回戦

2016年10月16日 | 誓球の空2016-2020

[写真] 7回を被安打2本で完封した菊地投手、ナイスピッチング


2016年10月16日(日) 12:29~13:59 曇り 市営立川球場

秋季東京都高校野球大会 2回戦

創価      (小平市)  0  7  2   0  0  0   0  -  - =  9  7回コールド
日本ウェルネス (板橋区)  0  0  0   0  0  0   0  -  - =  0


[ 投 手 ] 菊地
[ 本塁打 ] 
[ 三塁打 ] 陶山
[ 二塁打 ] 藤井、藤澤、大野

1番 (二) 門脇
2番 (遊) 藤井
3番 (投) 菊地
4番 (左) 浪川
5番 (捕) 藤澤
6番 (中) 仁木 → (6裏/中) 塚野
7番 (三) 近内
8番 (一) 陶山
9番 (右) 大野


ところどころに雲間はあるものの、けっこうどんよりしてて日差しがなく気分が乗りづらい朝だったんだが、
そこは、なんというか・・・ 昨日、2年ぶりに箱根駅伝への出場を決めた創価大学・駅伝チームの快走によって、
今朝の新聞で再び余韻に浸った後だけに・・・ 理由はどうであれ足取りが軽い。

12時前には球場の前に着いていたんだが、ちょうど第一試合が終わったばかりで入替とぶつかってしまい
なかなか球場に入ることが出来ず、年甲斐もなく・・・ ちょっとだけイライラ
まっ、仕方ないのでトイレで用を足し、ゆっくりと席を探すことにした。

ウォーミングアップが終わって、トスバッティング、キャッチボール、シートノックと一連の準備が進む中
今日は誰が投げるんだろうと目を凝らすと、エースの工藤はシートノックの手伝いしてる。
何気に外野に目をやると、ライトに20番の大野が入っているのを見て、やっと菊地が先発することを確認

さて、初戦は打線が爆発したが、打線は水物というだけに、
今日は今日で・・・ 心配が尽きない。

対戦相手は日本ウェルネス、あまり聞きなれない学校だが昨年秋季大会でブレークし、春季大会、東東京大会でも実績を残している。
また、東京では珍しい通信制の学校なんだが、監督さんが以前に青森山田高校の監督をされていた美斎津さんが就任されており、
野球部に対しては学校が相当なバックアップしているようである。
東京にまた難敵現るなんだが、学校の所在地が板橋区なんで夏は当たることがなく・・・ ちょっとだけ安心

事実、ブルペンで投げているエースナンバーを付けた近藤投手は、制球こそもう一つに見えたが・・・ スピードはけっこう出ている。
大柄な体からぐいぐいストレートで押してくるタイプのようなので、早いうちに捕まえないと厄介になるかもしれない。

■ 1回/表 創価の攻撃
プレーボールは、ほぼ定刻の12時29分
創価のスターティングメンバーは9番にライト大野が入っただけで、1番から8番は前の試合と同じメンバーで臨む。

1番門脇、ツーボールツーストライクからボール気味の高めストレートを振って空振り三振
大柄な相手投手のつり球にひっかかってしまった、スピードがあるので手を出したがスイングしたストレートはいずれもボールだと思う。
2番藤井、ボールが先行する中、粘って最後は痛烈に捉えたがセンターの守備範囲でフライアウト
3番菊地、やや射し込まれ気味だったが、むりやり押し込みレフト前に落として二死1塁

4番浪川、速いストレートを痛烈に捉えた。
角度的にスタンドインかと思ったが、もう一歩のところで伸びを欠きライトのフェンス際で失速
それにしても・・・ 菊地と浪川の時は外野が深い、ほぼフェンスの前で守っている状態、
これではフェンスオーバーでない限り、外野手の頭上を抜くことは困難だと思う。

■ 1回/裏 日本ウェルネスの攻撃
創価のマウンドには、エースナンバーの工藤ではなく、背番号9の菊地が向かう。
1番はレフトへ平凡なフライ、2番はハーフライナーでピッチャーの正面に飛ぶが、菊地がグラブでキャッチし損ねて手に当ててしまう。
出球は難なく処理してピッチャーゴロとなるが、利き腕ではなかったが大事を取ってタイムを取りコールドスプレーをかける。

二死となって、3番はファースト陶山へのファールフライ、
時折り抜けた変化球はあるが、三者凡退で打ち取り上々の立ち上がりと言っても良いのではなかろうか。

 
痛烈な当たりを弾きかえした4番浪川               三塁打を放った後、9番大野のタイムリーで生還する8番の陶山

■ 2回/表 創価の攻撃
相手投手が大柄で球威があるだけに、立ち上がりの状況をみたら、
中盤までは投手戦になるのかも・・・ と思いきや、この回創価打線が襲い掛かる。

5番藤澤、ボール先攻だったが、フルカウントから粘って四球で歩くと、6番仁木がバンドの構えからバスターを決めて無死12塁
7番近内にもボール先攻して四球となり無死満塁、ここで8番陶山がセオリー通り四球の後の初球叩いてレフトへの犠牲フライでまず1点
9番大野は良い当たりだったがレフトライナーに倒れ二死12塁となるが、1番門脇が四球歩いて二死満塁

2番藤井は初球を痛烈に叩くと、打球はあっという間にレフトの頭上を越えて走者一掃の二塁打となり3点追加
さらに3番菊地は12塁間をしぶとく割って二死13塁、4番浪川は痛烈にセンター前に弾き返しもう1点、
なおも二死12塁から5番藤澤がサードの頭上を痛烈に抜くレフト線への二塁打を放ってもう2点
6番仁木はサードーのファールフライに倒れたが、この回あっという間に長短打を織り交ぜて7点を取った。

相手投手の球威が落ちてるわけじゃないのに・・・ 創価打線は早々と完璧に捉えていた。
しかも、打線として繋がるから素晴らしい、ブロック予選1回戦での、あのじれったさは・・・ いったい、なんだったのだろうか?
まっ、いずれにしても、このような想定外は幾らあっても歓迎である。

■ 2回/裏 日本ウェルネスの攻撃
4番でエースピッチャーが向かう、フルカウントから外の高めのストレートを上手く合わされライト前ヒット
ここでウェルネスは早々とエースで4番に代走を送って来るが、盗塁をしかけるも藤澤の送球がジャストストライクで盗塁アウト
一死となって5番はピッチャーゴロ、菊地がファーストへ速い送球をするとこれがワンバウンド、一瞬ヒヤリとしたが陶山が上手く捌く。
さらに6番もピッチャーゴロ、今度は走りながら下からトスして結果的に三者凡退

■ 3回/表 創価の攻撃
ウェルネスは代走に代わって11番がマウンドに上がる。
コールが美齋津だったので名簿で確認すると監督と同じ、ひょっとしたら息子さんなのかもしれない。
そして・・・ この投手も球威がある。

7番近内はしぶとく三遊間を割って無死1塁、ここで初球を投げる前の牽制が暴投となって無死2塁
8番陶山はライト線を破る三塁打を放ち1点、さらに9番大野が二遊間真っ二つのセンター前ヒットでもう1点
無死1塁から1番門脇は、前に出てきたサードの頭上をプッシュ気味にバンドで抜こうと試みるが、
当たりが正直すぎてサードへのハーフライナーとなり、飛び出した1塁の大野が戻れずダブルプレー

しかし、簡単には終わらない、2番藤井がレフト前に痛烈に運ぶと、
3番菊地の当たりは、センターへぐんぐん伸びるがフェンスの手前で失速、
普通ならセンターオーバーだが、あれだけ深く守られてたら・・・ まっ、仕方ないか。

■ 3回/裏 日本ウェルネスの攻撃
7番はツーボールツーストライクから高めのストレートを振って空振りの三振、8番はサードフライ、9番はセカンドへのハーフライナー
序盤を終わって、菊地は全く危なげなし、というか、ほぼ完璧

 
ファールフライを追いかけたキャッチャーの藤澤          今日は打の人だったショートの藤井
 
■ 4回/表 創価の攻撃
4番浪川はライトへの大きなフライ、5番藤澤は四球を選ぶが、6番仁木はセンターフライ、7番近内はレフトフライに倒れ
この回はチャンスを作れず。
 
■ 4回/裏 日本ウェルネスの攻撃
打者一巡して1番から始まったが、1番はワンボールツーストライクから低めのストレートを空振り三振
2番は1塁線へのセーフティバンド、意表を突かれた形でセカンド門脇のカバーが遅れてしまい、内野安打かと思われたが
ファーストの陶山が捕球するとダイビングタッチを試みると・・・ 判定はアウト
これはナイスプレーだ、得点差があるので気にならないかもしれないが、最後まで諦めない集中した凄いプレーだと思う。
続く3番を空振りの三振に打ち取り、菊地はこの回も3人で片づけナイスピッチングが続く。

■ 5回/表 創価の攻撃
8番陶山はライトフライに倒れるが、9番大野がしぶとくライト前に落とすと、
ダイビングキャッチを試みたライトが逸らす隙に2塁を落とし入れ、一死2塁とチャンスを広げる。
1番門脇はライトフライに倒れるも、2塁走者の大野は3塁へ走り二死3塁
ここで今日は振れてる藤井に託すが、上手くタイミングを外されサードゴロとなり無得点

■ 5回/裏 日本ウェルネスの攻撃
4番は低めのストレートを振らせて空振りの三振、5番はフルカウントから外のストレートを追っ付けてライト前ヒット
一死1塁から6番はセカンドの頭上をハーフライナーで襲う。
右中間を抜けるような当たりではなかったが、ライト前だと思っていたらライトの大野が猛然と突っ込んで来てランニングキャッチ
これも・・・ 良いプレーだ。外野手の守備範囲がここまで広ければピッチャーも心強い。

ウェルネスは7番に代打を送って来るが、ワンボールワンストライクの時、盗塁を狙うが・・・ 今回もタッチアウト
結局この回も3人で終わって、菊地は2塁ベースを踏ませない。

■ 6回/表 創価の攻撃
日本ウェルネスはここでピッチャーが交代(11番から10番)する。
3番菊地は大きなセンターフライに倒れるが、4番浪川は軽打でセンター前に落とし一死1塁
しかし、5番藤澤がセンターフライ、6番仁木がショートフライに倒れ、この回も無得点

■ 6回/裏 日本ウェルネスの攻撃
創価ベンチが動き選手交代、6番仁木に代えてセンターに塚野、内野も外野も守れるユーティリティプレーヤーだ。
先ほど代打からファーストの守備に就いていた7番は、サード近内へのファールフライ
8番と9番はともにセンターフライ、代わった野手のところにボールは飛ぶというが・・・ 本当だ。

■ 7回/表 創価の攻撃
7番近内は痛烈に捉えたがサード真正面のゴロ、8番陶山も痛烈な当たりだったがサードライナー
ベンチの指示かどうかは分からないが、相手サードは信じられないぐらいベース際を空けて三遊間に守っていた。
創価打線としてみたらヒットを2本損したことになるが・・・ なかなか狙っては打てないし、
近内の打球は左にはよく飛ぶが、右に打てない選手じゃないし、陶山に至ってはライト線への三塁打も打っている。
一か八かの守備だと思うが・・・ 結果的にはドンピシャでハマってしまった。

二死から9番の大野はセカンドフライに倒れ、この回も無得点
2回と3回に得点した後、攻めがちょっと単調になっているが、守りのリズムが狂ってないので気にする必要はないのかもしれない。

■ 7回/裏 日本ウェルネスの攻撃
ここまで毎回3人で終わっているが、驚くことにピッチャーゴロとファーストへのセーフティバンドはあったが、
セカンド、サード、ショートはゴロを一つも捌いてないのだ。
そんなことをメモに記した直後、この回の先頭の1番がサードゴロ、2番がショートゴロ

野球は面白い、ちょっとした不自然さに気がついたらあっけなく裏切られてしまう。
近内と藤井が軽快に捌いたんで、特にどうってことはないが・・・ まぁ、そんなもんだ。

最後は3番をレフトフライに打ち取り7回コールドで試合終了
結局、菊地は2安打を許したが、いずれも盗塁アウト、しかも無四球で無失策だから・・・ ちょうど21個のアウトを21人で取っている。
多少抜けた変化球はあったが、おそらく135キロ前後のストレートを中心に大きく割れる変化球を駆使して
完璧なピッチングをしたと言っても過言ではないだろう。

最後に日本ウェルネスについてちょっと触れておきたい。
3人の投手(1番、11番、10番) は、いずれもスピードがあって良い投手だった。
今日のところはストライクとボールがハッキリしてて、ボールの見極めが比較的容易だったことと、
ファーストストライクが甘かったことから、積極的に打って行った創価打線につかまったが、
一冬超えて下半身が安定し、制球が定まってくれば打ち崩すのは簡単ではないだろう。

ましてや、青森山田を何度も甲子園に導いた監督が指導しているとあれば、シニアで評判の生徒が集まる可能性もあり
今後は東京の強豪になることも近いかもしれないし、早ければ1~2年後にはベスト8の常連になっているかもしれない。

また、スタンドの応援も最後までしっかりと統率が取れており、とても熱い良い応援を繰り広げていたし、
学校のジャンバーを来た女性(教員かな?)が、熱心に選手の活躍を写真に収めており、
学校として相当に熱が入っていると思っても良いだろう。

さて、次は西東京に居る以上は、絶対に超えなきゃ甲子園はないといっても過言ではない
大きな壁(日大三)との戦いが待ち受ける。

ガンバレ、創価
勝つしか・・・ ない。 

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2 コメント

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Unknown (孔明)
2016-10-17 12:21:25
今後に向けて更に期待が高まる勝利でしたね。
ブロック大会でスイングの形が定まらず結果が出ていなかった、浪川君と藤井君、二人ともしっかり修正されていますね。
チームとして本大会に照準を合わせてきたことがわかります。本調子になる前に篠崎に負けなくて本当に良かった。
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Unknown (誓球の空)
2016-10-17 21:14:13
本当にホントです。
孔明さんの仰られる通り、篠崎に負けなくて良かったですね。
返信する

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