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昭和43年盛夏、初めて出会った人生の師匠は云った。
未来に羽ばたく使命を自覚するとき、才能の芽は急速に伸びる。

2012年 秋季東京都高校野球大会 一次予選 2回戦

2012年09月15日 | 誓球の空2011-2015

[写真] 先制点を放った5番矢澤、ここから今日の創価は猛打が爆発した。


2012年 9月15日(日) 09:56~11:27 晴れ 微風 東大和創価グラウンド  (5回コールド)

秋季東京都高校野球大会 一次予選 2回戦

本郷 (東東京・豊島区)  1  0  0   1  0  -   -  -  - =  2
創価 (西東京・小平市)  9  1  3   3  X  -
   -  -  - = 16

[ 投 手 ] 樽海(3)‐内野(2)
[ 本塁打 ]
[ 三塁打 ] 松下(3裏/中)
[ 二塁打 ] 矢澤(1裏/左中間)、奥(1裏/左)、若林(2裏/左)、樽海(2裏/右中間)

1番 (中) 松下
2番 (二) 奥 
3番 (三) 南
4番 (右) 海老原 
5番 (左) 矢澤
6番 (一) 小野
7番 (捕) 若林 
8番 (投) 樽海 → (3裏/打)斎藤 → (4表/投)内野
9番 (遊) 大口


今日9月15日は、「老人の日」ということになっている。
「敬老の日」じゃないの・・・ ? なんて思いもするが・・・ 間違いではない。

10数年ぐらい前のことだったと思うが、ハッピーマンデーという制度が始まり
「成人の日」や「海の日」等の特定の祝日が、従来の決まった日から第2月曜日や第3月曜日に移動し、
前日・前々日の土曜日・日曜日と合わせて3連休が増えた。

その制度の施行にともない、以前は9月15日に設定されていた「敬老の日」も異動を余儀なくされ
現在では9月の第3月曜日に移動することとなったのだが、
あまりに商業的だと異を唱える人や、15日は15日として大事にしたいと思う人に配慮して、
9月15日は祝日ではない「老人の日」とし、9月の第3月曜日を祝日の「敬老の日」とした経緯がある。

そんな東大和グラウンドにも、たくさんの人生の先輩方が熱い応援をされていた。
朝10時からの試合とはいえ、まだまだ残暑は厳しい。くれぐれもご自愛を願いたい。

 
[写真左] 先制点を放ち2塁ベースに立つ5番の矢澤選手  [写真右] 追加点タイムリーを放った6番小野選手

定刻の5分前、後攻めの創価は試合前の挨拶を交わすと、前の試合と同じメンバーが守備位置に散った。
プレーボールのコールがかかったのは9時56分、ゆっくりと大きなフォームで先発の樽海が振りかぶる。
ボールは来ているが、空振りが取れないというのは緊張からか・・・
ツーストライクスリーボールからファールで粘られると、8球目が外れて歩かせてしまった。

次の打者の2球目だった。絶妙のタイミングで外に外すとキャッチャー若林が1塁へ牽制する。
贔屓目だがタイミングはアウトだったと思う。しかし、微妙な判定は・・・ 惜しくもセーフ

次の4球目、今度は走者が仕掛けて来た。
微妙なタイミングで、ひとつ脅しをかけた後だけに、普通は走り辛いタイミングだが
ここは相手の積極性が勝った。
キャッチャー若林も良いボールを2塁へ送ったが・・・ 間一髪でセーフとなり無死2塁

ここは三振を取りたい場面だが、2番打者はおっつけ気味というか、
球威に押されながらもセカンドゴロを打ち一死3塁とピンチは広がってしまう。

ここまで10数球投げているが、今日の樽海は空振りが一つも取れていない。
大事に投げているのか? 慎重すぎるのか? ボールは来てると思うのだが・・・

3番打者は、いきなり3塁線にスクイズを仕掛けるが、球威に押されてファール
早々に追い込んだものの、ここでも空振りが取れない。
ツーストライクツーボールの並行カウントから、またもやスクイズを仕掛けると
ピッチャーの真正面に殺された打球が転がった。

猛然とダッシュして来た樽海が、キャッチャーにグラブトスをしようとするが
グラブの先っぽで捕まえた打球は、トスの瞬間にグラブからこぼれてしまった。
グラブトスが上手く行ってればアウトのタイミングだったが、ここで上手かったのはキャッチャーの若林

ボールがこぼれ、本塁がセーフだと思った瞬間、自らボールを拾いに行きファーストへ送球
間一髪のタイミングだったが、これはアウト
ノーヒットで1点を取られはしたが、次のピンチの芽は摘み取っている。
危なっかしい立ち上がりだったが、二死走者なしとなってやっと落ち着きを見せた樽海は
続く相手の4番打者ほ快速球で三振に打ち取った。
ノーヒットでの失点は、確かに残念ではあるが、キャッチャーが落ち着いていることは大きい。

 
[写真左] 先発の樽海投手、1失点したものの危なげなし [写真右] リリーフの内野投手、球は速かった。

1点を追う、その裏の創価の攻撃は1番の松下から、前の試合ではヒットがなく蚊帳の外の感があったが
今日は、痛くない(?)ボールで死球をいただき、まずは幸先良く塁に出た。

2番奥が手堅く送って一死2塁とすると、3番南にはボールが先行して四球となり一死12塁
4番の海老原に大きな期待がかかったが・・・
海老原は力んでしまい、根っこでドン詰まりのサードゴロに打ち取られる。

しかし詰まったことが幸いして、走者はそれぞれ進塁し二死ながらも23塁とチャンスは続き、
期待は5番の矢澤へと引き継がれる。

プレッシャーのかかる場面だったが、矢澤はその期待に応えてくれた。
そしてなによりもビックリしたのは・・・ 矢澤の一撃が創価打線に猛打の火を点けたことだろう。
思い切りよく振り抜いた打球は左中間を真っ二つ、2対1とあっさり逆転して、なおも二死2塁

続く6番小野は初球を痛烈にセンター前にはじき返して、1点追加すると7番若林は歩いて二死12塁
8番樽海は、狙いすましたように三遊間を真っ二つに破る。
2塁走者は当りが強かったので、3塁で自重してたが、返球を焦ったレフトが後逸してしまい2点を追加

なおも二死2塁から、9番大口が歩いて二死12塁、
さらに暴投が出て二死23塁となり打者一巡、1番松下も四球を選んで二死満塁とすると
2番奥は、弾丸ライナーでレフトの頭上を破り走者を一掃する二塁打を放つと
3番南もレフト前に運び9点目、南は二盗・三盗を決めるが、4番海老原はセンターフライに倒れる。

二死から始まった長い長い創価の攻撃は、以外にも4番海老原が2度もアウトを献上してしまった。
こんな日もある。別に気にする必要はない。
毎試合、毎打席で打てるわけじゃないんだから。4番が決めなきゃならない時に打てれば良い。
それだけのことだ。気にする必要はない。

今日の創価打線は凄かった。正直な気持ちとしては、そんなに打てるチームだとは思ってなかったのだが
バッティング練習でも難しいと思うが、一人ひとりがバットの芯で良く捉えてたし、
何より見事だったのは、ボール球に手を出してなく、選ぶところはキチンと選んでしたこと
ヒットは続くと言っても、そんなに続くものじゃないが、四球が絡むとけっこうつながるから面白い。

 
[写真左] 三塁打を放ち笑顔の1番の松下選手      [写真右] 強いスイングが自慢の3番南選手

2回裏は、5番矢澤が四球を選ぶと、6番小野が中途半端なバッティングで犠打を空振りし
挟まれアウトとなるが、7番若林と8番樽海の連続二塁打で1点追加

3回裏は、トップの松下に待望ヒットが1本出た。出たと言ってもセンターオーバーの三塁打
2番億派、痛烈なピッチャー返しで強襲安打を放ち1点、
さらに盗塁の後3番南のセカンドゴロエラーでもう1点、4番海老原はセカンドゴロに倒れるが
5番矢澤は、パチーンと図ったような打球をレフト前に運び、さらにもう1点を追加する。

6番小野はショートゴロエラーで一死12塁、これだけ打たれ続けると、
相手の守備も守る時間が長くなり、仕方がないのだろうが集中力が欠けて来ている。
7番若林がショートライナーで二死となったところで、先発の樽海はお役ご免
代打に斎藤が出て来た。

前の試合では、代打で出て初球が死球となったが、なにかやってくれそうな雰囲気を持ってる打者だ。
その通り痛烈に二遊間を襲うが、ここは相手が好プレーを見せ、セカンドが捕球すると2塁へトス
惜しくも初安打とは・・・ ならなかった。

4回表からは、代打斎藤に代って今夏大活躍した内野がマウンドに上る。
さすがだと思うくらいに、ボールは走ってた。
ただ、制球がもう一つ定まらないというか、満を持しての登板に必要以上の力みがあったのだろう。

先頭打者を三球三振に切って取った。ここまでは良かったが・・・
次の打者に粘られると、内を攻めたストレートが腕をかすって死球を与えてしまう。

さらに次の打者には、ストライクとボールがハッキリしてしまい、上手く選ばれて四球となり一死12塁

次の打者は、抜けた変化球だったがチェンジアップとなり、結果オーライの空振り三振
とにもかくにも二死まで取ったが、
次の打者の当りは、飛んだ位置も打球の強さも不運が重なり、ライト前にヒットとなって1点を失う。

次の打者はピッチャーゴロに打ち取り、1点取られたもののボールの力的にはそんなに悪くはない。
スイング的には、キッチリとさし込んでいた。
しかし・・・ 12塁間の真ん中へ飛んだ緩い当りは、セカンド奥の差し出すグラブに触れると
打球の勢いもなくなり、ライト前へコロコロと転がってしまった。

アンラッキーな当たりではあったが、死四球がなければ凌げている場面だっただけに
球威もさることながら、やはり制球が肝心だということだろう。

しかしその裏、1点取られた内野を励ますように、打線がもうひと踏ん張りを見せた。
9番大口がショートゴロエラーで出ると、暴投で進塁し無死2塁
1番松下はで見事なバスターを決め1点追加、さらに奥の犠打が内野安打となって無死12塁
ここで12番コンビがダブルスチールを決め無死23塁とすると、3番南は歩き無死満塁となる。

迎えるバッターは、今日は一人だけ蚊帳の外になってる4番の海老原
しかし、今度は・・・ 海老原が見せた。
ややさし込まれ、クリーンヒットではなかったものの、渋くレフト前に運び2点を追加する。

さすがだと思う。今日は打てないなぁと思って見てたが、無理な強振をしていないところが良い。
体格的にも、スイング的にも、長打を期待される海老原だが
けっして豪快なだけでじゃなく、コースに逆らわないバットコントロールも持っている。
強打と軽打の使い分けが出来て、しかも右にも中に左にとマルチに打ち返せているのだから凄い。

この1本は大量点の中で出た、たかが1本のタイムリーかもしれないが、
次につながる良いイメージを残したに違いない。

そして5回表、2イニング目に入った内野は、4回とはすっかり別人になっていた。
先頭打者をセンターフライに打ち取ると、続く打者はセカンドゴロで簡単にツーアウトにすると
最後の打者もセカンドゴロに打ち取り、コールドゲームで試合終了

球は速いが、本来は力勝負じゃなくて打たせて取るタイプだと思う。
力みが消えれば、そんなに打たれる投手じゃない。
頑張れ内野、次も頼むぞ。

打線は4イニングだけの攻撃だったが、死四球とエラーに絡ませて長短12安打を浴びせた。
確かに調子は上向きだと思うが、そんなに良い投手と対戦したという感じではなく
次戦に向けては、むしろ引き締めた方が良いのかもしれない。
打線は水物だから・・・ 油断は禁物だ。

守備はノーエラーで危なげなかったものの、前の試合も含めて強い打球も、厳しい打球も飛んでない。
投手は11イニングで被安打2、死四球3と安定してるが、死四球3が総て失点につながってる。
これからの試合で死四球0はあり得ないだけに、死四球後はもう少し粘りが必要だろう。

二試合連続で、快勝が続いただけに若干の不安がないこともないのだが・・・
視界は極めて良好だけに、重箱の隅をつつく必要もないだろう。

さぁ、次はいよいよ本大会への出場を賭けての代表決定戦だ。
この勢いで行こう。 頑張れ 創価


1 表/本郷 四球、盗塁、二ゴ、犠打(スクイズ)1点、三振
 裏/創価 死球、犠打、四球、三ゴ、左中二2点中安1点、四球、左安(レフト後逸2点)、四球、暴投、
      四球、左二3点左安1点、盗塁、盗塁、中飛

2 表/本郷 二ゴ、左安、犠打、投ゴ
 裏/創価 四球、盗塁死、左二、右中二1点、中飛

3 表/本郷 中飛、三振、三振
 裏/創価 中三、投安1点、盗塁、二ゴ失1点、二ゴ、左安1点、遊ゴ失、遊直、[代打/樽海→斎藤]二ゴ

4 表/本郷 [選手交代/斎藤→内野] 三振、死球、四球、三振、右安1点、投ゴ
 裏/創価 遊ゴ失、暴投、右安1点、一安、重盗、四球、左安2点、投ゴ、中飛、二ゴ

5 表/本郷 中飛、二ゴ、二ゴ(大会規定によりコールドゲームで試合終了)

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