道東を発見する旅 第3の人生

差出人のない手紙、ワクチン接種、心不全の指標、自動処理

今日は、最近の病院での出来事を紹介します。

差出人のない手紙

昨日の夕方、メールボックスをのぞくと、自分の名前が書いてある手紙が入っていた。切手は無く裏に差出人の名前が書いていない。いったい誰からなのだろう。

がっちりと糊付けしてあった封筒をカッターで切って開封した。

「誕生日おめでとうございます、病院から祝福と感謝を・・・」と書いてある。バースデーカードで病院長のサインがあった。

心憎い演出だ。こんな形で勤務先から祝福されたのは初めてだ。ここでは56年前の開院当時からやっているのだろうか。心が温かくなった。この病院に勤務して良かったと思った瞬間だった。

インフルエンザ・ワクチン接種

アッという間に、今日は木曜日になった。月曜が休みだと1週間のすすみ具合が早い。昨日はインフルエンザのワクチン接種があった。

去年、北海道の離島に住んでたときは、インフルエンザワクチン接種は診療所にとってお祭り騒ぎであった。島民全部が診療所にやってくる。全員と直接顔をあわせる唯一の機会である。しんどかったけど、とても楽しかったことを想い出す。

今年は、病院の廊下で、長い順番待ちの列に自分も並んでいる。隣に座っているのは年配の調理師さん、後ろの方にはうちの技師さんが並んでいたり、チラホラ医者も並んでいる。

自分の順番が来たら、若いお兄ちゃんが問診票をチェックしてくれ若い女医さんが自分の腕をアル綿で拭きながら「チクッとしますよ」と優しく声をかけてくれる。そして注射した。

チューッと腕の組織の中に、注射液が入っていくのを感じて、イタタタと思った瞬間、終わってしまった。

ワクチン接種が終わると、秋の深まりを感じる。インフルエンザ自体が季語になってるのかな。

心不全の指標

心不全の指標に使うBNPという検査値がある。先週から、コンピューターで、せっせと1年半のデータ7000件くらいを分析した。どのくらいの値だと、入院させて、どのくらいまでなら外来で経過観察しているかという客観的な指標を出してみようという試みである。

昨日の朝、医局会で、それを100人くらいの医者の前でプレゼンテーションした。

なぜ、そんな事になったかというと、病院の幹部から、無駄な検査を減らす試みの1つとして、高価な検査であるBNPとカルシトニンについて検査の出し方を説明して欲しいと言われたのがきっかけだ。

頑張った結果、実にきれいな結果が出た。プレゼンの内容は、自分でも満足だったし、聴衆も大事なポイントを理解してくれたと思う。だが、予想していた以上だったようだ。

専門家がびっくり

循環器の先生がびっくりしてくれたのだ。医局会の後、立ち話でほめていただいた。その後、夕方にじっくりと相談した結果、もっと詳しく調べてみることになった。

会話で分かったのは、高い値だと入院させればいいのだけど、微妙な判断を必要とする値の場合、専門家でも判断が一定しているとは言えないようなのだ。

だから、患者さんごとに時間軸に沿ったバラツキの程度を分析して、客観的な指標を出せば、割と大事な意味があるらしい。

そんなわけで、もう2週間程度、データ分析に真剣に取り組むことにした。

自動処理

今の自分の課題は、ソフトの動作を自動処理するようにスクリプトを沢山書けるようになることである。毎日、ちょっとずつでいいから勉強していけば壁は破れると思う。

今月の終わりまでに、検査結果が、ある値を越えたらバラツキがひどくなるというようなデータを出したい。多分、それは心筋の可逆性の破綻を示唆することになり、数値の定量的評価にすごく重要な意味をもつのだろうと思う。
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