飲み放題、生中を辞めてみたら、最新の機械、

飲み放題

水曜の夜は飲みすぎてしまった。おかげで、なかなか眠れず次の日はさんざんだった。なぜ、飲みすぎてしまったのかである。多分、１２００円の飲み放題にしてしまったからだと思う。

一緒に飲んだのは、かっての部下なので気心がしれている関係で、彼が、「３杯飲んだら、絶対割安になりますから」というので、渋々承諾してしまったのだ。その背景には、某先生が提唱した「生中コストかさ上げ説」がある（タイトルは自分が命名した）。

生中をやめてみたら

飲み会では、まず席に着いたら、「とりあえず生中」で始まるのが普通だ。その先生は、それがイカンと言う。生中が４００円として、皆あっという間に飲み干してしまいお代わりとなる。すると４００円かける２杯となり、その辺から皆、気分が高揚してガンガン飲み出すのでコストが跳ね上がるという説である。

ある飲み会で、その人は、自分の説を披露して、「今日は最初の生中を辞めましょう。その代り４人なので、焼酎のボトルをキープしてみませんか」と提案した。否定する理由もないので、提案通りにしたのだが、その飲み会では、割り勘のコストが下がっていた。

ただ、いつも見られるような急角度の盛り上がり方がないまま、いつの間にか皆グデングデンに酔っぱらってしまっていた。おかげで、何とも、しょぼい飲み会になってしまった。

そんな経験があるので、生中3杯で元がとれるのは非常に魅力的だった。そして渋々承諾した瞬間、頭の中に「３杯」という目標がセットされてしまったようだ。あの日、ハッと気がついたら、3杯目が空になっていたので、２人で元がとれたと大喜びしていたのを覚えている。

結局、４杯目くらいでダウンしたのだと思うのだが、やっぱり金がかかっても一杯400円で払った方が健康的だったかなとちょっと反省している。

最新の分析機器による細菌の同定

木曜の午後、新病院で新しい分析装置の説明があった。自分が行くと、すでにメーカーの人とディラーの人が来ていた。自分のほかに、2人くるはずなのだが、始まるまで10分あったので、2人を新病院のチャペルに案内した。2人ともあまりの迫力に「すごいですね」としか言葉が出てこなかった。きっと忘れられない想い出になると思う。

さて、問題の分析機器であるが、技師さんが用意してきた何種類かの細菌とカンジダを解析した。操作は簡単で、拍子抜けするくらい、あっという間に分析が終わってしまった。細菌の同定は2，3分で生化学的な同定と同じ結果が得られた。カンジダなど真菌はシグナルがうまく出ずにスコアが低かったが、それでもカンジダアルビカンスまでは同定していた。

自分は、すでに2回、分析の手順を見ているし、どうなるかは知っているので、別に驚く事もなかったが、技師さんは、腰を抜かすくらい驚いていた。その人の想像力をはるかに越えた世界だったようだ。

ＴＦＡ

その機械では、分析にトリフルオロ酢酸（略称TFA）という有機酸を使用する。有機合成に使われる試薬で、特別な分野の人以外はあまり目にすることはない。

しかし、自分にとって、すごく懐かしい試薬なのだ。２０年くらい前は、DNA合成を自分でやっていた。A,G,C,Tの試薬とＴＦＡを機械に装着して入力しながらＤＮＡを合成していた。それで塩基配列の決定をやっていた時代がある。

あまりに懐かしかったので、そんな話を技師さん相手にしていたところ、メーカーの若い人が恐れ入りましたというような表情で聞いていた。自分の経験も、遠い昔話でしかないようだ。ちょっとだけ反省する。

質量分析自体は、いくつかの特殊な試薬を使うだけで、消耗費はほとんどかからない。有難い機械である、真空ポンプが2台入っており、それの耐用年数が2，3年であり、それが一台２０から30万かかる事くらいのようだ。レーザーの耐用年数は結構長いようだ。

今後のこと

機械の操作が、もう少し手ごわいのかな、と考えていたのだが、誰でも簡単にできそうだ。ちょうど、塩基配列決定で自動シークエンサーが導入されたような感じである。

自分の役目は、技師さんたちが誰でも簡単に操作できるような手順書を作り、失敗しないように操作のコツを伝授するくらいでいいだろう。自分は、中級者として、真菌とか前処理して解析する応用形の方法論の確立を探っていこうと思っている。

この分析器をルーチンに誰でも使えるようにすることが、病院での最初の課題なのだが、それほどエネルギーを使わないだろうという見落としが立ったので安心したと同時に、ガッカリしている、アンビバレントな感じだ。

今日は午後からリハーサル

いよいよ病院移転まで１ヶ月、今週と来週の土曜日は、移転のリハーサルに参加する。４００人くらいの人が参加するようだ。立っているだけの時間が長いだろうけど、楽しい時間を過ごせますように。