勃ちあがった象の白い涙の物語

ロックンロールにゃ老だけど死ぬにはチョイと若すぎる

平清盛

2012-02-15 06:21:57 | 歴史
今年の大河ドラマは、「平清盛」である。
スタート時に主演男優に第一子が誕生したり、とある県知事から演出にイチャモンをつけられたりと、話題には事欠かないようであるが、視聴率的には苦戦しているようだ。
個人的には、第一回目は面白く見た。平安貴族の表向きの華麗さとその裏での権力争いや人間関係のドロドロさがうまく表現できていたし、おまけに「源氏物語」に代表される平安貴族のエロさまで表現されていたと思う。

しかし、その後がよくない。
だいたいが、大河ドラマは、初回はけっこう面白いが、その後は、歴史的に有名な出来事が起こるまではつまらないという傾向があると思うのだが、今年に関しては、特にこの傾向が強いのではないか、と思う。

今の大河の何がダメかといえば、ダラダラとしたストーリー展開と、それに合わせたような主演の松山ケンイチの軽く下手な演技に尽きる。

主演の松山ケンイチの演技は、どうにかならないか、と思う。脇の中井貴一や三上博史、伊東四郎なんかの演技が重厚で上手く、これぞ大河ドラマという演技を見せているのに比べて、彼の演技は、あまりに軽すぎるように思う。
さらにダラダラしたストーリ展開も如何なものか、と思う。
本来なら、平清盛の生涯といえば、保元、平治の乱と勝ち抜き武士として初めて太政大臣の位に任ぜられ、初めての武家政権を樹立するも、治承・寿永の乱でその政権が崩れ去ろうとする中、亡くなっていくという、まさに波乱万丈の人生で、おまけに、今回の大河ドラマは、清盛死後の壇ノ浦の戦いまで描くということなので、話としては面白くないわけが無いのだが、それにしては、もう2月も終わりだというのに、いまだにどの乱も描かれていないというのはどういうことだろう。
このペースで壇ノ浦まで描くとすれば、どの乱も、その描き方が淡白になることは目に見えている。これでは、せっかく、戦乱という面白くなるはずの題材を活かしきれないだろう。そういえば、昨年の大河の関が原の戦いの描き方もひどかったが、今年も、あの轍をもう一度踏んでしまうのだろうか。
個人的には、特に、保元、平治の乱は、要は朝廷内における権力争いであるのだろうが、天皇家や武家での親子の対立があったり、それだけに、勝者が敗者となった身内を処分せざるえなくなるなど、その乱が起こる経緯や対立関係がややこしかったりするのだが、それだけに、ここをわかりやすくドラマ化してもらえれば面白くなることは間違いないので、もし昨年の関が原のような描き方なら、かなり残念だったりする。

そういえば、松田聖子演じる祇園女御はどうしたんだろう?
あんまり評判が良くないので、出番をカットされたんだろうか?
もしそうなら、清盛の人生で少なくない影響を与えた歴史上の人物である彼女ですら、そういう扱いなのである。
架空の人物を演じる極楽とんぼの加藤のことが心配だ。


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