『映画バカ一代』第8号プロモーションの続きです。というか、ここからは参考資料ってことで。
実は今年2月に出た『キネマ旬報』2004年ベストテン特集号の「読者のベスト・テン」というコーナーにも拙文が載っています。投稿したのが約20年振り、しかも滅多にキネマ旬報を買わないのに(前に買ったのは確かジョン・セイルズ監督の記事が載った時)、掲載していただけたわけです。キネ旬さん、ありがとうございました。
じゃ、そちらでのベストテン及びコメントを載せておきます。なぜか映画バカ一代でのベストテンと違ってる部分もありますが、そういうのはその日の気分で変わってくるものなんです。ねえ。
＜日本映画＞
1. 下妻物語
2. 笑の大学
3. 美女缶
4. 犬と歩けば ～チロリとタムラ～
5. バーバー吉野
6. ハウルの動く城
7. お父さんのバックドロップ
8. 東京原発
9. 父と暮せば
10. スウィングガールズ
＜外国映画＞
1. スパイダーマン2
2. フォーチュン・クッキー
3. マッハ!!!!!!!!
4. シルミド SILMIDO
5. 僕はラジオ
6. 華氏911
7. トゥー・ブラザーズ
8. ネコのミヌース
9. カーサ・エスペランサ ～赤ちゃんたちの家～
10. キャットウーマン
価値観や立場や思想が大きく異なる者同士が、互いの間にある「壁」を崩して理解し合うようになり、絆を深めていく――という物語に秀作が目立つ一年だった。『下妻物語』ではロリータ娘とヤンキー娘、『笑の大学』では喜劇作家と検閲官、『フォーチューン・クッキー』では堅物の母親と遊びたい盛りの娘、という具合である。また、動物映画にも魅力ある作品が多かった。というより、出来が今ひとつでも出ている動物たちが可愛ければ許せてしまうのだが。というわけで、最優秀演技賞は『トゥー・ブラザーズ』の虎たち、ってことで。
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ついでに、『名古屋シネマテーク通信』に載ったものも転載しときます。こちらはベスト5でした。あと、ワーストワンを書く欄もあったので、日本映画は『Jam Films 2』、外国映画は『僕の彼女を紹介します』にしておきました。『僕カノ』ファンのみなさん、すんません。
＜日本映画＞
1. 下妻物語
2. 笑の大学
3. 美女缶
4. 犬と歩けば ～チロリとタムラ～
5. ばかのハコ船
※『ばかのハコ船』は、映画バカ一代では2003年のベストテンに入れました。
＜外国映画＞
1. スパイダーマン2
2. フォーチュン・クッキー
3. マッハ!!!!!!!!
4. ネコのミヌース
5. カーサ・エスペランサ ～赤ちゃんたちの家～
『下妻物語』と『笑の大学』に共通するのは「正反対の価値観を持つ者同士が出会い、ぶつかり合いながら互いの間にある壁を崩していく」という展開だ。こうした物語に惹かれるのは、それが現実社会に於いて実現不可能に近いことだからかもしれない。まあ、そんな気弱なことを言ってたら『下妻物語』のイチゴに「おめえ、根性すわってねーぜ」とボコられそうだが。
筧昌也監督作『美女缶』及び同時上映の短編２作は、いずれも茶目っ気に満ちた快作だった。シネマテークでの公開日数３日のうち、１日目は警報が出るほどの悪天候、残り２日は中日と西武の日本シリーズの裏番組状態という悪条件だったが、それでも「これは傑作かも」という直感を信じて観に行って本当に良かった！ もしも僕が映画業界の顔役だったら、今すぐメジャー作品の監督に筧昌也を抜擢するだろう。
外国映画では、「特別な力を持つ者には責任が伴う」と謳った『スパイダーマン２』がお見事。『カーサ・エスペランサ』がジョン・セイルズ監督作としては久々に劇場公開され、しかも相変わらず大向こうに媚びない内容であったことも頼もしかった。
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なお、映画バカ一代では、もうちょっと軽い……というか、ふざけたノリで書いております。ま、いっぺん読んだってちょーでゃあ。
