少年トッパ

<2023年12月29日・30日公開作> 『ラ・メゾン 小説家と娼婦』など

週末恒例、名古屋で公開される新作映画の注目作はコレ!

『ラ・メゾン 小説家と娼婦』 <シネマトゥデイ>
高級娼館が舞台の物語だそうです。
※上映館/ミッドランドスクエアシネマイオンシネマ名古屋茶屋

『サンクスギビング』 <シネマトゥデイ>
タランティーノ&ロドリゲスの『グラインドハウス』で上映されたフェイク予告編『感謝祭』を長編映画化したホラー、だそうです。
※上映館/ミッドランドスクエアシネマ

『NOCEBO/ノセボ』 <シネマトゥデイ>
『ビバリウム』のロルカン・フィネガン監督の新作。またも悪夢のようなスリラーのようです。
※上映館/ミッドランドスクエアシネマ

『アンブッシュ』 <シネマトゥデイ>
イエメンが舞台の戦争アクションだそうです。
※上映館/ミッドランドスクエアシネマ

『Winterboy』 <シネマトゥデイ>
父の急死で喪失感を抱える少年が、初めて訪れたパリで刺激的な日々を過ごす……という物語だそうです。
※上映館/伏見ミリオン座

『宝くじの不時着 1等当選くじが飛んでいきました』 <シネマトゥデイ>
朝鮮半島を分断する軍事境界線での宝くじを巡る騒動を描いたコメディーだそうです。面白そう。
※上映館/センチュリーシネマ

『白石晃士の決して送ってこないで下さい』 <シネマトゥデイ>
白石晃士の新作。自身に送られてきた恐怖映像の謎に迫るホラー、とのことです。
※上映館/シネマスコーレ

『草原に抱かれて』 <シネマトゥデイ>
モンゴルの草原が舞台のロードムービーだそうです。
※上映館/シネマスコーレ

『ムーミンパパの思い出』 <シネマトゥデイ>
パペットアニメ。ムーミンパパと仲間たちの冒険や友情、ムーミンママとのなれ初めなどを描いているそうです。
※上映館/ミッドランドスクエアシネマイオンシネマ大高

『僕が宇宙に行った理由』 <シネマトゥデイ>
日本の民間人で初めて国際宇宙ステーションに滞在した前澤友作の体験を描いたドキュメンタリーだそうです。
※上映館/ミッドランドスクエアシネマ

『ファッション・リイマジン』 <シネマトゥデイ>
ファッションブランドの立ち上げを描いたドキュメンタリーだそうです。
※上映館/ミッドランドスクエアシネマ

●リバイバル&特集上映(一部のみ)

『氷の花火 山口小夜子』
※上映館/センチュリーシネマ

『RRR』
※上映館/伏見ミリオン座

<ラース・フォン・トリアー レトロスペクティブ2023>
※上映館/シネマスコーレ

大須シネマ三越映画劇場シアターカフェに関しては、各自でチェックしてくださいませ。刈谷日劇のサイトも要チェック。

年末に値上げのニュースが飛び込んできました。伏見ミリオン座とセンチュリーシネマの鑑賞料金が来年2月2日から一般2000円、会員1200円になるそうです。会員の鑑賞料金は少し前に1100円になったばかりなのに、また上がるとは!
その代わり……なのかどうかは分かりませんが、会員料金は少し下がるみたい。ただ、会員証が紙からデジタルになるそうで、それはつまりスマホを持っていない人は会員になれないってこと? うーん、それはいかがなもんでしょ。
あと、シネマスコーレのシニア会員の鑑賞料金も2月から1000円から1100円に上がるそうです。ひとつひとつは小さな値上げでも月に10本以上の映画を観る身としては、なかなかつらいもんです。

萩原みのり引退、というニュースには驚きました。残念ではありますが、これからの人生が幸多きものになることを願っています。

以上、とりあえず映画情報だけアップしておきます。年内に追記する予定。

*     *     *

●観た映画

年末の大掃除をサボって映画をハシゴしまくり、気になっていた作品を一気に観ました。たまたま日本映画ばかりでしたが、これがもう、ことごとく傑作、秀作、良作。日本映画の未来は明るいかも。
というわけで、以下すべてオススメです。

『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』
期待通りの面白さ。アーニャ、ロイド、ヨルの魅力がそれぞれ的確に描かれており、これぞ劇場版、という感じでした。中でもヨルさんのアクションが素晴らしすぎ。ボンド(犬)の出番がちょっと少なかったかな、と思ったらTV版シーズン2の最終回ではボンドを大フューチャーしていました。なかなかの粋な計らいですね。
しかしまさか、う●こネタであれだけ引っ張るとは思いませんでした。そっち方面で笑わせようとするのはあまり好きじゃないんですが、見事なまでに牧歌的かつドリーミーな描き方だったことには感心。小学生にはバカウケするんじゃないかと思います。

そうそう、ABEMAでは今、『SPY×FAMILY』のTV版が全話無料視聴できるので、一度も見たことがない方はぜひ見てみて。無料視聴期間はあまり長くないので、お早めに。

『女優は泣かない』
軽妙なコメディーかと思いきや、意外にも随所でグサッと心に刺さりました。特に印象に残ったのは、家族が有名人になったが故の苦労や悲哀。
<以下ネタバレ>姉が芸能人になったことで同級生にからかわれるようになった弟のエピソードには泣けました。同じような体験をしたわけじゃないんですが、そういう立場、なぜかものすごく共感できます。覚悟を決めて上京して夢を実現させた者の努力は称賛されて然るべきでしょうが、残された者や残らざるを得なかった者にもそれぞれに苦労や葛藤があるわけですよね。

『PERFECT DAYS』
トイレ清掃員の日常を描いた作品です。朝早く起きてクルマに乗り、あちこちの公衆トイレを掃除し、昼は馴染みの神社で昼食のサンドイッチを食べて樹木を撮影し、仕事が終わると銭湯で身体を洗い、行きつけの居酒屋で軽い食事と酒を楽しみ、たまにコインランドリーに行って洗濯する、という毎日。クルマの中で聴くのは決まってカセットテープで、流す音楽はアニマルズやルー・リードなど70年代の洋楽が中心(たまに同時代の日本のフォークも)。ほぼ完全にルーティン化された毎日ではあるけど、いつも飄々としていて、どこか楽しげでもあります。もちろん、突発的なトラブルに見舞われることもあり、発注先に声を荒げたりすることもあるものの、おおむね穏やかな日々を過ごしており、観ていて「こういう暮らしも悪くないなぁ」と思いました。
ちょっと驚いたのは、どのトイレも驚くほど清潔で、なおかつデザインが凝っていること。普通、公衆トイレといえば壁に卑猥な落書きがしてあったり便器に汚物がこびりついているというイメージがあるんですが、この映画にはそうしたトイレはまったく登場しません。それはあまりにウソっぽくないか、と思ったんですが、この映画に出てくるトイレはどれも渋谷区と日本財団の共同プロジェクト「THE TOKYO TOILET」によって作られたものなんですね。つまり、すごく特殊な存在。この映画を観た海外の人が「日本のトイレはどこでもあんな感じ」と思ったりしないか心配です。
監督はドイツ人であるヴィム・ヴェンダース。なので、これは「西洋人から見た日本と日本人のイメージ」を映像化したものじゃないかとも思えます。役所広司演じる主人公が寡黙で勤勉なのは、つまりそれがヴェンダースから見た典型的な日本人なのかも。そう考えると、アレクサンドル・ソクーロフが昭和天皇を描いた『太陽』を観た時と同じように、「日本人を好意的に描いてくれてありがとう!」と言いたくなっちゃう気もしました。

『シン・ちむどんどん』
前作『センキョナンデス』に続いて今回も基本的には選挙運動の現場を巡る漫遊記。しかし、プチ鹿島とダースレイダーが辺野古の工事現場を訪れて座り込む人々の声を聞き、その場でダースレイダーが即興でラップを披露する(これがスゴかった!)あたりから、グッと本気度が高まります。
加えて、当時「ひろゆき」が発した基地建設反対派を愚弄するツイートについての反応を取り上げるあたりからは、いかに沖縄が日本の本土からないがしろにされてきたのか、都合よく利用させてきたのか、ということが伝わってきて、日本人の一人として恥ずかしい気持ちにさせられました。

『映画『窓ぎわのトットちゃん』』
黒柳徹子が自身の幼い頃を綴った自伝のアニメ化。入ってすぐの小学校を退学になり、今で言うフリースクールのような学校に通うようになるところから物語は始まります。って、原作はあまりにも有名だから、そのあたりはほぼ誰でも知ってますよね。
何よりも素晴らしいと感じさせるのは、子どもたちの個性を大人たちが否定したり変えさせようとしないこと。とことん良いところを伸ばし、過度に干渉せず見守る姿勢は、まさに教育者、いや、大人の鑑。見習わなくては。
アニメーションとしての表現にも瞠目させられる箇所がいくつもありました。特に、小児麻痺の少年がプールの中で自由に身体を動かすシーン。思うままに動ける喜び、楽しさを追体験させてくれる名場面でした。だからこそ、その後の悲しい展開には泣かずにいられないわけですが、きっと短いなりに幸福な人生になったのではないかと思います。
戦時中の苦労、理不尽な仕打ちも描かれます。声高に反戦を唱える作品ではありませんが、平和を希求する想いが全編から伝わってきました。

『ほかげ』
戦争によって壊されてしまった人々を描いた作品。街や暮らしだけでなく、精神までも破壊されてしまった人々は、極度に暴力的になったり、猜疑心の塊のようになったりして、もはや真っ当な生活を送ることはできません。疑似家族の誕生を予感させる序盤にはほっこりした味わいを感じましたが、そういう牧歌的な味わいの物語ではありませんでした。観ていて痛ましい気持ちになる作品ですが、目を背けてはいけない現実が刻み込まれています。

●読んだ本

『八月の御所グラウンド』万城目学
『推す力 人生をかけたアイドル論』中森明夫
『歌われなかった海賊へ』逢坂冬馬

*     *     *

今これを書いているのは大晦日の夕方。毎年のことですが、今年も何も成し遂げられないままに一年が過ぎてしまいます。来年こそは……と、これまた毎年思っていますが、はてさて、どうなることやら。
とりあえず、こうして健康に一年を終えられることには感謝しなきゃね。では、みなさま、良いお年を!

コメント一覧

トッパ
毎週見てますさん、あけましておめでとうございます!

僕も紅白を見てたんですが、郷ひろみの出番になったのとほぼ同じタイミングで
Snow ManのYouTube無料配信番組が始まってしまったので、そっちを観てました。
実家のデッキに録画できているはずなので、残りの紅白は明日見る予定。
毎週見てます
よいお年を!
今、郷ひろみが歌ってる~(ラジオで聞いてます)。
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