そのあと、領収書を書いてもらった。「書籍代でよろしいですか?」と問われて「はい」と答えたが、心の中では「本代でいいって」と叫んだ。「書籍」と「本」。画数では前者が10+20=30で、後者なら5。労力は6分の1で済むわけだ。でも、どこの本屋でも「本代」ではなく「書籍代」と書いてくれる。僕が店員なら「本代」とさえ書かず「本」とだけ書くだろう。
続いて、その女性は担当者欄に自分の名字を書いた。蛭薙。んんん? 何て読むんだ? 彼女の名札を見ると、確かに「蛭薙」と記されている。えっと、ひるなぎ? う~ん、こんなことを言っちゃ全国の蛭薙さんに申し訳ないけど、あんまり好感度の高い名字じゃないっすよね。しかも画数が多すぎ。12+16=28じゃん。彼女はこれまでの人生で何度もこの名字を書いてきたわけだ。試験を受ける時も、車の免許やらパスポートやらを取得する時も、恋文をしたためる時(があったかどうか知らないけど)も、蛭薙と書いてきたのだ。ご苦労様。僕は彼女の肩に、そっと手を置い……たら警察に通報されるかもしれないので、心の中で彼女の肩に手を置いた。
僕の場合、名字の画数は少ないが、下の名前の方は結構多い。それが子どもの頃からイヤでイヤで仕方なかった。名字は5と6、名前は12と15。下に行くに従って画数が増えるのである。安定感があるとも言えるが、終わりに近付くにつれて手間が増すわけである。一番イヤだったのが習字の授業の時だ。ほら、左端に小さく自分の名前を書くでしょ? でも、小さく書かなきゃいけないわけだから、文字がつぶれて何が何だか分からないようになってしまうのよ。まあ、もともと字が下手だったせいでもあるけど。
しかし、それでも僕の場合は、下の名前の画数が2文字で27。蛭薙さんは名字が28だ。これで名前に「麗」とか「薫」とか「憲」とか「鑑」とかが使われていたら、もう大変なことになる。たとえば同じ3文字の名前でも、二井一(ふたいはじめ)なら総画数は7だが、蛭薙麗(ひるなぎれい)なら48。7倍近い差があるのだ。そういう名前の方がいたら、ホントに同情しますわ。お疲れ様です。
というわけで、蛭薙さん。これからも大変だろうけど、負けないように。あと、早くテキパキ仕事ができるようになってくださいね。本の扱いは、くれぐれも丁寧にお願いします。
……なんて呑気に書いてる場合じゃない! 仕事しなきゃ。えっと、『立喰師列伝』も『リバティーン』も『トム・ヤン・クン!』も『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』も観ましたが、ゆっくり感想を書いてる余裕はありません。あ、伊良部シリーズの新刊『町長選挙』も読みました。さすがに面白かったです。さ、仕事しよっと。
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