少年トッパ

『牛頭』の喫茶店。


 『牛頭』という映画をご存じだろうか。「うしあたま」ではなく「ごず」と読む。正式なタイトルは『極道恐怖大劇場 牛頭(GOZU)』だ。監督は、驚異的なペースで作品を撮り続けていることで有名な三池崇史。『ゼブラーマン』『サラリーマン金太郎』のように一般ウケしやすい作品もあれば、『DEAD OR ALIVE』シリーズや『新・仁義の墓場』みたいに観る者の度胆を抜く作品もあり、『カタクリ家の幸福』など明らかな失敗作もある(あくまで僕の解釈)。ちなみに僕が一番好きなのは、青木雄二原作の『金融破滅ニッポン 桃源郷の人々』。興味がある方はビデオ屋に行って探してみてね。
 さて、本題の『牛頭』だ。この映画について説明するのは難しい。簡単に言えば「名古屋を舞台にしたヤクザの抗争モノ」だろうか。しかし、ここで描かれる名古屋は、とんでもないところである。常軌を逸している。たとえば、愛・地球博に行こうとしている外国人が、事前に名古屋について知っておこうとして、この映画を観たとする。間違いなく、その外国人は愛・地球博に来ないだろう。どんな映画かお分かりいただけたろうか。分からん? じゃ、とりあえず公式サイトを覗いてみてね。

http://www.toei-video.co.jp/data/gozu/

 いかがでしょ。「観たい!」と思った方は知的好奇心が旺盛な方っすね。でも、くれぐれも小さな子どもさんと一緒に観たりしないように。マジでトラウマになるからね。付き合いの浅い恋人や友だちとも一緒に観ない方が賢明じゃないかな。まあ、一人でご覧になるか、よっぽど気心が知れた人と一緒に観ることをオススメしときます。

 で、この『牛頭』のロケに使われたのが、上の画像でご紹介した「坂元(サカゲン)」という喫茶店。映画をご覧になった方ならお分かりだろうが、間寛平と木村進が登場する場面で使われた店だ。ビデオで見ていて「どこかで見た景色だなぁ」と思ったら、よく通る名岐バイパス(国道22号線)沿いの店だったのよ。
 この店、かなり前から喫茶店としては営業していないようだ。しかし、周囲には同じ名前の店が幾つかあり、そのうち一部は営業している……と思う。というか、この一角(写っていない部分も含めて)は「坂元フードパーク」とでも呼ぶべき区域で、同じような名前でラーメン屋、居酒屋、ハンバーグレストランなどの店が存在しているのだ。それ以外に、ビリヤード場みたいな看板もあるし、なんと少し前には「エステ」と書かれた看板も登場した。しかも、どれが営業していて、どれが店じまいしたのか分からない。『牛頭』ほどじゃないけど、相当に不可思議な空間なのである。ワンダーゾーンと言っていいだろう。う~ん、『探偵!ナイトスクープ』に取材してもらいたいなぁ。

コメント一覧

トッパさん
「映画バカ一代」第8号の11pですね(笑)。書かれた
方はともかく、ご年輩の方々はどんな気持ちになっ
たんでしょうねぇ。
SKDさん
ほぉ~、これが『牛頭』ですか。
某映画雑誌のコメント、すごくインパクトありましたネ(笑)
トッパさん
その旦那さんの気持ち、理解できるような気もするなぁ(笑)。
でも、まあ、確実に話のタネにはなりますよね。誰彼かまわ
ず、という訳にはいきませんが(笑)。

ちなみに、コーヒーを頼んだら茶碗蒸しが出てくるってのは、
名古屋(というか尾張・三河地方)では決して珍しいことじゃあ
りません。いわゆるモーニングサービスのひとつです。コー
ヒーを注文すればおにぎりと味噌汁が一緒に出る店もあります
し、サラダやヤクルトは当たり前です(笑)。まあ、いわゆる過
剰サービスではあるんですが、この辺は喫茶店が林立している
ので競争が激しいんですよ。
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