少年トッパ

オシャレよりエコを選んだオレ。

 最近、ジャスコやユニクロでは、裾直ししなくていいジーパンや綿パンが増えている。ウエストと股下のサイズが表示されていて、自分のサイズのものを買えば、そのまま穿けるわけだ。「裾直しスタッフの人件費を削るため?」などとも思えるが、買う側としては余計な時間がかからないわけだから、まあ悪いことではない。しかも、裾直しによって端切れが発生するのを防ぐのだから、エコの精神にもかなっている。
 しかし、問題もある。気に入ったジーパンがあっても、自分のサイズのものはなかなか置かれていないのだ。僕のウエストは76。そのサイズで探してみると、股下は82だったり85だったりする。おいおいおい、イマドキの若者、どんだけ足が長いんじゃい!
 悲しいことに、僕の股下は76。そう、ウエストと同じだ。この前、いい感じの緑色のジーパンをユニクロで見つけたので買おうと思ったら、「76×82」とか「76×85」とかばっかりだった。もちろん、裾直ししてもらって「76×76」にすることは可能だろう。しかし、それを行えば、自分のオシャレ心のために不要な端切れを世に送り出す、ということになる。エコの精神に反しまくりだ。望み通り裾直ししてもらっても、そのジーパンを穿くたびに苦い敗北感と後ろめたさを味わうことになるだろう。

 結局、そのジーパンは買わず、76×76サイズのカーキ色の綿パンを購入した。これなら穿くたびに罪悪感を味わうことはないはずだ。オレは自分の欲望に打ち勝った。オシャレよりエコを優先させたのだ。我ながら立派な人間である。自分で自分を褒めてあげたい。
 だが、ひしひしと感じるこの敗北感は何だ? ああ、やっぱり気に入った色のを買うべきだった!
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