SINETはSINET5 になって帯域が100Gbpsになったがそれを使いこなすデータが存在しないのがSINETと提供する国情研の悩みと言えば悩みだった。 今回の話はSINETが脚光を浴びるきっかけになるかもしれない。
ソフトバンクと東大がAI研究でタッグ 学術ネット「SINET」も活躍
https://businessnetwork.jp/tabid/65/artid/7085/page/1/Default.aspx
SINETは非常に広帯域なネットワークだが、用途が非商用の研究用途に限られている関係でこれを使い切るほどのアプリケーションやトラフィックは存在しなかったと思う。 しかし、今回の取り組みによってSINETにAI開発用のデータを堂々と流せるようになる。
こうなると、各大学のスーパーコンピューターの使われ方も変わってくるのではないだろうか。
従来はその大学で閉じている需要が多かった。 用途も昔ながらの数値解析が多い。
しかしこれからは、
SINETを経由してデータをオンデマンドでやり取りして、他の機関が利用する。他の機関に貸すというサービスプロバイダー的な使い方が現実的になるかもしれない。 このデータはAI開発用の学習データであり、用途も数値解析から、機械学習になってゆくだろう。
そう考えてみると…
全国の計算機のリソースを把握しておき、オンデマンドで必要なリソースがある(提供できる空きリソースがある)機関のスーパーコンピュータに向けてジョブをサブミットする仕組みが望まれてくるかもしれない。 問題は各大学のスーパーコンピュータがハード、OS、ミドル、アプリの各レイヤーで仕様がバラバラであり単純には互換性を確保できないことだ。
この互換性の問題をラッピングする仮想化レイヤーとオンデマンドでの資源管理の仕組みがあれば上記のようなことが実現できるかもしれない。 もっとも、そうするくらいなら、SINETに接続されたAWS等のクラウドへジョブを投げる方が簡単かもしれないのだが。
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