ひかりとしずく(虹の伝言)

勉強会や講演会、上映会のレポートなど主に載せています。

リトルターンのように

2014-11-11 | 季刊誌なな色メールより
かれこれ17年前、私が秋田に来て最初の家族で行った行楽の場がにかほ高原のジャージー牧場でした。そこへは子どもたちが小さいころは定期的に訪れていました。今はバーベキューハウスや動物とのふれ合いスペース、ミニコンサートのイベントなども、と発展を遂げていますが、私個人としては6,7年程前のもう少し素朴なピアノを置いたカントリールームがただ隣接されているだけというくらいの風情が好きでした。
 
青紫の色調を多用したイラストが素敵な『LITTLE TERN』(リトルターン)ブルック・ニューマン作、五木寛之訳の小さな本に出会ったのもその頃でした。(リサ・ダークスという人の絵が本当に素敵です。)
 
ある日突然、飛翔できなくなったリトルターン(あじさし)がその喪失のうちに“旅”へとライフシフトを変え、その間に出会った自己の感情、友人たちとの関係、友情が描かれています。

今、私は精神科疾患の方と仕事で関わっています。壊れた自身を自覚しているリトルターンが彼に重なります。

今年の3月から訪問看護ステーションに勤務となりました。

訪問看護の仕事は、医療依存度が高い状態でも在宅(自宅)で生活を続けられるように、地域の介護保険サービスの利用、また医療機関との架け橋の役割もします。

脳梗塞などの病気となり急性期を過ぎて病院での治療が終了した後どうすれば住み慣れた家で自分らしく暮らしていけるか、在宅でのリハビリ(予防的なものから病院のOTの計画に基づいたものまで)、ターミナル期(治療の限界のため積極的治療は求めず、病院ではなくご自宅で穏やかに最期を迎えたいという方のための緩和ケア)などです。

8月末には全国訪問看護協会による研修を仙台へ3泊4日かけて受けてきました。

支援のための訪問看護師の存在意義がよく理解できて学びとなりました。“待つ姿勢が大事”“聞き役に回る”これは私の一生の課題・・・・。

この仕事は、今まで学んできたすべてを発揮できる場できるやりがいを感じられる仕事ですが、家庭にも影響が大きく、家族にも家事をかなり手伝ってもらっていて、本当に感謝しなくてはと思っています。

でもまたそれが上手く伝えられないでいます。

リトルターンは毎日をひたむきに生きることで、大切な自分を取り戻していきます。私も毎日の出会いと別れを大切にひたむきに生きていきたいです。

身近な人に素直にならなくては、ですね。
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