ひかりとしずく(虹の伝言)

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『第4の革命 エネルギーデモクラシー』ドイツのドキュメンタリー映画を観て

2012-01-18 | ともこレポーターによる記事
14日、秋田市でドイツで製作されたドキュメンタリー映画『第4の革命 エネルギーデモクラシー』を見ました。
この映画は2010年にドイツで最も見られ、13万人を動員したとのことです。ドイツ国民のエネルギーに対する意識に影響し脱原発に踏み切る事になったと話題でした。勿論、日本のフクシマの影響も絶対です。

映画の内容は、世界の国々を訪れ、バングラディッシュの経済学者ムハンマド・ユヌス氏や、デンマークのフォルケセンター(再生可能エネルギーの研究施設)のブレベン・ユゴー氏を始めとする多数の政治家、企業化、エネルギー開発に携わる人間、貧困国や熱帯雨林を守る活動家を取材し、彼らの取り組みの現状や、未来に対する考えが盛り込まれたものです。

私の印象に残ったシーンを紹介します。

ドイツで風力発電を行っているJUWI社の創設者の一人という男性がかっこいいスポーツタイプの電気自動車を悠々と運転して登場し、木造で美しいフォルムの会社に着きます。その会社はスプリンクラーを沢山備えていて、夏は地下に溜めているタンクから水を循環させ冷房効果に使用しているそうです。そして、車を停めたのは充電できるカーポート。厨房は省エネ機器でそろえ、残飯はバイオマス燃料にして還元するシステム。これで、エネルギー消費量は従来の1/10でいいとのこと。全く理想的な営みの会社です。

アフリカのマリ共和国での取り組みは、電気が今までなかったこの国では一次産業だけで生活してきました。石油を輸入すれば、赤字になるしかありません。
今、デンマークのフォルケセンターで学んだ事を国に持ち帰って太陽エネルギーによる発電をして、電力を用いた生活、産業発展を出来る国づくりをしようという人がいます。それには、太陽光エネルギーを集めて、充電して、売るというシステムをこなせる人材を養成しなくてはなりません。マリでは、その養成する人材に主婦たちにターゲットを向け、知識と技術を学ばせていました。家にいながら、自宅の電気分より余ったものを売り、ビジネスができるのです。

すでにどんどん自然エネルギーに取り組んでいる進んだ国としては、デンマーク、ドイツ、スペインが紹介されていました。が、それだけでなく、進んだ国以外の先のマリ共和国や、アマゾンでの森林伐採反対の活動(CO2削減に必要)、中国も取材されていて、興味深かったです。

中国がこれからのエネルギー消費大国になるであろうが、ちゃんと再生可能エネルギーを選択していくか、地球規模で雲泥の差の事態になるでしょう。

本当にフランス、アメリカ、日本、そして中国の人たちににこの映画を観て欲しいです。

100%再生可能エネルギーへのシフトチェンジは可能です。
ただ、覚悟が必要です。一時的に経費がかかります。その後、経済構造が変わって来ますから、強力な反対勢力からの圧力に負けない政策が立てられるか、進めるのは大変な事のようです。

貧しい発展途上国で起きている問題は、遠い国のことで日本に住んで暮らしている私たちに全く関係がないわけではないのです。貧しい国の発展、豊かな社会となる事は、地球上の他の国に影響し、大変喜ばしいことなのです。



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