ひかりとしずく(虹の伝言)

勉強会や講演会、上映会のレポートなど主に載せています。

緊急企画 沖縄からの声、沖縄への声 リレートーク 2020.12.13 オンライン配信より

2021-01-12 | ともこレポーターによる記事
沖縄の辺野古の海に土砂が投入されて2年が経ちました。Covid-19感染症が取りざたされて、自粛が促される中でも関係なく工事は行われていました。国民の中でもこれを知っている人はどのくらいいたでしょう。
このシンポジウム、主催は梨の木ピースアカデミーという出版社が作った新しいメディアです。コーディネーターは恵泉女子大教授の上村英明さん、登壇者には沖縄ゆかりの方々で、活動家の方、大学で学んでいるという学生さんまで。

テーマ「国際人権の視点から米軍基地問題を問う」
梨の木舎代表、内海先生の挨拶では、日本の戦後の在り方、安保条約を受け入れて68年、世界でも類を見ない差別的不平等な条約なのだということ。
朝鮮戦争と沖縄の問題は日本の戦後の経済発展の陰に隠されてきた、同じ意味合いを持つものだということ。(きっと正確な言葉ではありません。私のメモした走り書きが自分でも読みづらくて、時間も半月以上経ってしまい・・・。)
登壇順に紹介します。

『県民投票後の現状』元山仁士郎さん:元辺野古県民投票の会代表
辺野古の海へ土砂が最初に投入された2年前の12月14日、彼はその現場で見ていたのだそうです。県民投票を呼び掛けながらできずにいて、その前に行われてしまったことが悔しかったと、言っていました。彼の尽力で行われた県民投票でしたが、結果を民意は辺野古移設に反対だと表明されたのに、未だ政府は取り合ってません。
元山さんは全国を回ってお話会をしてきたとのこと。本土の他県からだと沖縄が見えていないと感じた。他県でも地元の議会に問いかけてもらいたいと話しているとのこと。日本政府の対応では、民意は守られていない。それぞれの地域の政治家を変えていくことも重要だと。この日も神奈川県で地位協定の展示会を開催しているとのことでした。今年は、沖縄で黒人差別の問題を話し合う集会をしたり、香港のチョウさんへの迫害についても渋谷で話したと・・・韓国についても東アジアの中で協力し合うようになってほしいと言っていました。
今後は沖縄を守るための方向として先住民族の権利の視点からと考えているとのこと。

私は元山さんが山形県で講演会があった時、行きました。沖縄いじめを傍観している本土という図を訴えていました。平和ボケとかよく言ってきていたものだとつくづく自分が嘆かわしいです。そもそも、平和だと沖縄を差し出したままで、そう思ってきていました。今まで沖縄は私にとって遠くのことでした。タイやロンドンより遠かったかもしれません。本当にごめんなさい。沖縄出身の同級生も専門学校時にはいたのに・・・。

『初めてでもよく分かる辺野古基地問題』多嘉山侑三さん:沖縄出身ユーチューバー,YouTubeチャンネル「うちなーありんくりんTV」主催
このシンポジウムでもとってもわかりやすく辺野古基地問題について説明をしてくれました。ある程度分かっている人にも、説明の仕方をレクチャーすることになるからと。
普天間が世界一危険な基地と言われている理由。周りの住民への被害と返還の約束をした日付なども。元々は音楽をされている方だったんですね。ボイストレーナーもしているとか。
彼のYouTubeチャンネル是非ご覧になってください!70本ほどあり、6種類の要素に分けているとのこと。私も勉強させてもらいます。

『取材現場で見えた沖縄・日本』川端俊一さん:元朝日新聞の記者
石垣島のミサイル基地を取材したとのこと。ここはやはり最初に攻められる場所になるでしょうと・・・。在沖米軍が守るというが、どうか・・・。捨て石になるのでは?と。

『沖縄と国連:現場の経験から』糸数慶子さん:元参議院議員
米軍関係者からの性暴力の被害を日本政府にはいくら訴えても、聞き入れてもらえない。ピースキャラバンという団体でアメリカへ行った。今後も世界へと拡げている。人種差別撤廃委員会に参加。沖縄を日本に取り込んだことについて、先住民として認めず同化という方法を取られたことでアイデンティティが奪われた。辺野古の大浦湾にしても多様な生物がいた美しい海に土砂で埋め立てようとしている。

『辺野古基地建設と先住民族(人民)の権利:国際人権の視点から』上村英明さん:恵泉女学園大学教授
先住民が住んでいたつながりを持った土地については、オーストラリアでは、アボリジニの権利が尊重されてウルル(先祖伝来の地)に登ることは禁止された。国際ルールというものにすればアメリカも守るはずだ。

『現状打開に向けて』米須清真さん:「新しい提案」実行委員会
現状の打開に向けて代替え案出して行こう。普天間基地の代替施設について、民主主義の原則および憲法に基づき、フェアな決着を求める。これについて、三段階のプロセスを考えている。
1、 辺野古新基地建設工事を直ちに中止し、普天間基地を運用禁止にすること。
2、 先刻の市民が、責任を持って、米軍基地が必要か否か、普天間基地の代替施設が日本国内に必要か否か当事者意識を持った国民的議論を行うこと。
3、 国民的議論において普天間基地の代替え施設が国内に必要だという結論になるのなら、沖縄の歴史及び米軍基地の偏在に鑑み、沖縄以外の全国のすべての自治体を等しく候補地とし、民主主義及び憲法の精神に則り、一地域への一方的な押付けとならないよう、厚生で民主的な手続きにより解決すること。

小金井市議会では一昨年12月辺野古問題を考える小平市民の会が提出した請願が採択された。国立市議会では元山さんが提出した陳情が採択となった。多摩市議会でも基地問題をみんなで考える多摩市民の会が陳情を提出して採択され、今全国の38議会(江東区、中野区、日野市、川越市、花巻市などで採択されているし山形県三川町議会への陳情書は引き取り運動の先輩漆山さんが代表の沖縄に応答する会@山形が出した請願が採択されたのです。採択されなかった議会もあるが、全国各地で類似の動きが起こっている。
沖縄が可哀相だから「寄り添う」のではなく、皆さん自身が主権者有権者として、責任を持って問題定義をしてみませんか?陳情書の文面の雛形は『沖縄発「新しい提案」』(←ここをクリック!)にあるので、参考にしてもらいたい。

平和学の世界的権威であるヨハン・ガルトゥングは、単に戦争のない状態を「消極的平和」と位置づけ、貧困、抑圧、差別など構造的暴力のない状態を「積極的平和」とする概念を提起し、平和の理解に画期的な転換をもたらしたとのこと。そして、私たちは積極的平和を求めているのです。今の日本はどうですか?戦争はしていませんが、若者の自殺が多すぎます。壮年期、老年期の人にも自殺する人がいて、いじめや虐待、ハラスメントで世間は溢れかえっています。

そして、最後の登壇者は、恵泉女学園大学の学生さん千葉花子さん
「日本とアジアから平和を創るために」というテーマで、彼女が台湾についてを研究していて、沖縄出身の彼女は、沖縄との共通点を感じると話していました。独特の文化を有しているが、否定されて別の国に取り込まれていること。特に台湾は中国との一国二制度という状態があるとのこと。台湾、韓国から学ぶことが多いと話していました。
どこでも人間は一人では生きていないのだから、自分たちの暮らしている地域で国民・市民の暮らしに理解のある議員を選ぶことがとても大事なんですね。


緊急アピール
 本土の人たちはもっと沖縄で起こっていることに目を向けてください。辺野古の問題を日本全体の問題として一緒に考えてください。そして、国際人権の視点から沖縄の人々が
より自由に、公平に生きていける社会を実現していくのをエンパワーしてください。
 21世紀のこの時代に残る植民地主義を終わらせ、すべての人々の尊厳が認められる社会を実現していきましょう。私たちの時代から変えていけると信じています。
 2020年12月、沖縄の辺野古に土砂投入が開始されてから2年になります。もともと、国の違法行為とも言える辺野古基地建設ですが、2019年2月24日の「辺野古米軍基地建設のための埋め立ての賛否を問う県民投票」で県民の、52.5%の投票率で72.2%の反対票が投じられて、はっきりと沖縄県民の移設反対の意思が示されたにも関わらず、その民意は中央政府に無視され続けています。それどころか「沖縄の声」は、本土の日本人にも十分に届いていません。
 終戦後、日本は憲法9条のもと、その変わり身の早さで「平和国家」の皮を素早く被り
人々が平和と繁栄を享受してきました。それに対して沖縄はその後30年近くもの間、米軍の軍事的優越の下、平然と人権を蹂躙される状況に置かれてきました。
 この本土と沖縄の対照的な様相は、両者が別々にそうなったのではなく、本土における
「平和・繁栄・民主主義」が沖縄のそれらすべての不在に依存してきたのです。沖縄だけ
ではありません。韓国、台湾、アジアの国々で日本が押し付けてきた植民地主義は、未だに根強く残っています。
 戦後75年、日本は本当に平和国家でしょうか?見せかけの平和国家として現在も沖縄に犠牲を押し付けていませんか?ウチナーンチュは長い間、そして今も沖縄で非暴力の行動で闘い続けています。アジアの人々とともに。それをどうして見て見ぬふりができます
か?今こそ変えるときです。私たちの手で日本の植民地主義を終わらせなくてはいけません。

 こんなに本土の私たちに、沖縄から変化を求められているのです。秋田では沖縄での事態を紹介すると、遠い所の話だと思っているようです。そして、政府が決めたことに逆らう言動をしたがりません。三年前イージス・アショアの配備計画が突然秋田市の住宅地近くの自衛隊の練習場に計画されました。あの時は、秋田も反対運動を頑張るから沖縄もがんばれ!連帯だという意見がありました。正直、私も秋田県民が頼もしく感じました。でも、あの時のことにしても、秋田県以外の国民が全く知ろうともしていない状態に愕然としていました。沖縄の人々はずっとこんないじめを受けているのを傍観されている気持なのだと理解します。

積極的平和を希求します。

韓国の、慰安婦の件では一般の国民たち、反論する癖に、自国の(そう思っていない?)女性たちが米軍の軍人の犯行で殺害されたりレイプされているのに、何も声を上げていません。守ってもらうためですか?これで、守ってくれていると?

私はまだ小さな小さな声しか挙げられていないのですが、戦争時のジェンダー問題、そもそも戦争がなぜ必要なのか??弱いものが守られる愛の世界になりますように。




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