ひかりとしずく(虹の伝言)

勉強会や講演会、上映会のレポートなど主に載せています。

本当の豊かさを考える 

2011-06-02 | 季刊誌なな色メールより
3月11日は忘れられない出来事が起こった日となりました。自然の威力の前に人は何て小さいのかと改めて感じました。東日本大震災では、日本中が津波被害の怖さに度肝をぬかれました。現実とは思えない映像に目を疑いました。震源地が日本海沖だったら、にかほ市の沿岸に住み働いている私たち一家は津波被害に遭っていた・・・。だから山手に引っ越そうか、などという訳にも・・・。その時はその時で自分に出来る努力をして行こうと、そう思っています。


この震災の後、秋田県は物資が不足して少し混乱があり、こんなに仙台(他県)を頼りの綱にしていたとは驚きました。物、電気がなくても何とかなるたおやかな暮らし、また一つ目標ができました。それから、今被災地はまだ、復興に時間がかかっており、どう協力できるか日々、考えています。


実は震災の後の3月末の五日間で大阪の実家への旅行を予定しており、こんな時だったのですが、春休みの子供たちを連れて帰郷して来ました。
大阪の街並みはどんどん進化してニューヨークの摩天楼のようでした。♪あれもこれもあんで♪ ウルフルズ(大阪出身のロックバンド)がカントリー曲、アイコアイコのメロディで歌っていますが、ほんまに物が溢れていました。
今回は私が秋田に来て13年がたち、いつもはネット通販で購入しているナチュラル生活雑貨(オーガニックの化粧品など)がどう大阪の売り場で扱われているのかなど気になり見てきました。それと、中学生の長女に都会を見せたくてウロウロ梅田のデパートに三番街、心斎橋、アメリカ村と行きましたが、賑やかですが空寂しい気持ちになってしまうのです。本当の豊かさを求めている私にとって、どうしてもニセモノに見えるのでした。
長女の意見はまた別で、大阪も後れているそうです。「やっぱり東京がいい!」というので悔しいような気もしましたが、私にも思い当たる所もありました。友人とやっと探してたどり着いたマクロビオティックのレストラン(大阪では数少ない)が閉店しており、流行らなかったのかなぁと残念でした。(東京では今大変人気だし、京都にもいっぱいあるようでした。)


天災は避けられないけれど、でも、被爆(原発事故)に対しては違います。今まで知らないことが多くて、原発大国に住む日本人として、一生懸命勉強しています。今日本で起こっている問題は、福島県の海に、大気中に放射性物質の垂れ流しになっているレベル7の最悪の事態と原子力に関わる体制の権力の脅威です。
先日の5月22日に私がヨガのために年数回だけ通う町内の浄専寺にて釜仲ひとみ監督の『六ヶ所村ラプソディ』の映写会が催されました。震災、津波の被害を被ったから起きた大惨事、福島第一原発の水素爆発ですが、予測してちゃんと早い段階で手を打っていれば、と残念で仕方がありません。いろんな方(広瀬隆さん、田中優さんなど)の講演動画やインタビューをネットで見てはテレビでの政府、東京電力の対応が稚拙に感じてなりません。 


私はグリンピースという団体の原子力発電反対のウェブ署名をしました。デモ行進も東京でありました。ニュースで放映されませんね。冊子を付録としてつけたいと思います。
仲間内だけで観るつもりの「映写会して!」の私の一言から始まった『六プラ』の映写会は住職の娘さんが主催者でした。彼女もお寺の仕事をするため仏門に入って勉強もずっとされています。4年前にはてんつくマンの号外新聞をお寺にも置かせてもらいました。そんなこんなで彼女とはヨガばかりでなく教育問題、境問題をたまに話す仲でした。彼女は人権問題や不当労働問題には前から関心を持ち、フェアトレードも広めようと、お寺で展示もしています。


原子力発電・・・秋田にないから関係ないやと他人事にしていいものではないと思います。映画では辺鄙な過疎地が国から予定地にされ、住民がいくら反対してもお金や就職難(妨害によって)のために賛成派に変えられていく。怖いものだが経済効果、安全という説明に、自分をもごまかしてそこに生きていくか。
映画の中の農家の方の言葉が耳に痛く残りました。「原子力に関しては賛成しているのと同じ。反対なら意思表示しないと無視のまま進められる」と。市民が政府を変えていく社会にしたいですね。
映写会には秋田市から庄司さんご夫婦のほかにミクシイでの知り合いで秋田市内でもこういった講演会、映写会などを催されている方も来てくれました。ドキュメンタリー映画は観た後、そこにいた人々の本物を感じます。ロードムービーのようでした。そして考えさせてくれるので、後で話し合えるのではと思いました。釜仲さんお最初の作品『ヒバクシャ』も観る予定です。


震災被害地に微々たる協力(物資の供給や、わずかの義援金寄付)しかできず、面はゆいまま、仕事と家事に追われて日々は過ぎてゆきます。
そんな中私は、美輪明宏さんの本『微笑みの首飾り』を読んでいました。そこには、自分がいるところ(トイレ、職場、家庭の中すべて)が教会であり寺であり神社であるので、発想の転換によって自分が非常に清い気持ちになった状態をいつでもコンスタントに保っていられるようにしていくということが修行「即席道場」である。山にこもってする修行より、毎日の生活の中で気づき、考え方を変えていくのは大変な修行。家庭円満で和気藹々として、お互いに慈悲の心を持って助け合って、平和でのどかな家庭を持っているかどうか、が心の鏡として現れるのだという。


「何妙法蓮華経」は、宇宙の神を信じて仰ぐだけでなく、そういう神々の一人として自分を信じて仰ぎ尊ぶことができるまでに、自分自身を高めていくキーワードとありました。それから、「抜力」が大事だとも。地獄極楽は胸三寸にあり、自分次第でこの世を極楽にすることも出来る。体の力を抜いて、幸せだなーとリラックスして微笑む。(ヨガのポーズを取るときも同じです。)
今年も半分終わりましたが、この後の目標にしたいと思います。やらねばならないことはやろう!けど抜力も大事・・・怒りのパワーではない伝え方で・・・。


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