敷島の日々

ザスパがあれば幸せ。勝てば、もっと幸せ。
ときに厳しく、だけど基本的にはザスパを溺愛する親バカ目線ブログです。

息子へ

2011年04月04日 18時59分00秒 | サッカー
私事ですが長男が無事に大学進学を決め長崎へと旅立っていきました。

思えば20歳で人の親となり、自分が遊びたい一心で彼にはろくに甘えさせてあげることもなかったように思う。

思春期を迎えてからは自分にそっくりな優柔不断さに苛立ち小言ばかり言ってきた。

嫌な父親です。

当然、ウザがられ煙たがられ家ではろくに話もしない。



思い返してみれば自分だって父親を毛嫌いしたあの年頃。

父が汗水たらして建てた家のリビングで踏ん反り返り、父が帰宅すれば舌打ちで迎えた馬鹿な自分。

そんな最悪な関係のときに訪れた父との死別。
最後に交わした言葉はなんだったろう?
あんなに大好きだったのに。
あんなに可愛がってもらったのに。
一生消えない後悔。


17歳で父親を亡くした自分は、その年を越えた息子を持つ父親のイメージがうまくもてない。
いつも先回りしてしまい子供の意思をうまく尊重してやれない。
そう仕向けてるくせに煮え切らない息子に対してつのる苛立ち。
さらに煙たがられ、まさに悪循環。


でも
でも敷島にいる時間は別だった。

友達のように自然にサッカーについて語り、選手のプレーに共に一喜一憂。
それは魔法にかかったよな特別な時間。



もしこの先、自分がこの世からいなくなり、息子が父の在りし日の姿を思い出すとき、
真っ先に思い浮かべる姿が敷島のバクスタで馬鹿みたいに叫んだり泣いたり喜んでる姿であったなら・・・
こんなに幸せなことはないな。


息子へ

世の中は理不尽なことに満ちていて、ままならないことの方が多いけれど、
世界はそういうものだから、すべてを受け入れて生きて行くしかないんだよ。
でも思いがけず小さな奇跡は起こるんだ。

きっと今こんな言葉を送っても実感できるだけの経験もないしウザがられるだけだろう。


これから始まる希望と不安に満ちた生活。
「はじめて」がいっぱいあることがどんなに幸せなことかも気づかず、
真剣にもがき苦しみ、泣きたいこともあるだろう。

でも、うまくいかないことを他人のせいにするような男になるな。

世界は考え方ひとつでガラリと景色を変える。

頑張って頑張って、それでもどうにもならなかったらいつでも頼ってこい。
親に迷惑かけるのも息子の仕事だ。遠慮すんな。


でも人生は本当に思いがけず小さな奇跡が起こるんだよ。
君の誕生が僕に沢山の勇気を与えてくれたように。


沢山の経験をして帰ってこい。
照れずに下ネタを聞けるようになってくれ。
そしたら二人でうまい酒が飲める。




って、こんなことを考えてるんだけど息子に直に言うのは悔しいのでブログに残してみました。

嬉しくて寂しくて今年の春はなんか落ち着きません。